アニメ研究家リュードー的「アニ評論」


冬アニメ⑬  『チェインクロニクル ~ヘクセイタスの閃~』 


【カテゴリー】
 冒険ファンタジー


【放送局】
 テレ朝


【制作会社】
 テレコム・アニメーションフィルム
 グラフィニカ

 

【概要】

 セガが手がける「チェインクロニクル」は、2013年に配信がスタートしたスマホ向けRPGで今もなお多くのユーザから支持されている。そんな作品をアニメ化したのが「チェインクロニクル ~ヘクセイタスの閃~」。監督・キャラクターデザインは「BLEACH」の工藤昌史さん。

 

【ストーリー】

 舞台は、最果ての大陸“ユグド”。住人達は自分たちの住むその大陸が、世界の広さのすべてだと思っていた。大陸はいくつかの領地に分かれそれぞれの地に王が存在していた。各勢力によって小規模戦闘が起きる事はあっても 諸王たちの円卓会議により選ばれた“盟王”によってバランスが保たれていた。暗黒の魔物“黒の軍勢”が現れるまでは。


【視聴評論】
≪ストーリー≫

・スマホゲーム原作なので当然リュードーはゲームしないから原作知らずで見ているけど、久しぶりに手の込んだ王道冒険ファンタジーに出会ったね♪

 

・光と闇というド定番な設定というのが分かりやすいし、光サイドのキャラが闇に支配されていくとか王道すぎて見やすいし、飽きが来ないからとってもいいと思う!!なんだかスターウォーズに似ているというか、やっぱりダークサイドがないと冒険ファンタジーモノはおもしろくないよね。

 

・隊長のユーリが熱血でしかも純朴な感じがとっても好感度よくて、よくある主人公キャラドンピシャってのが個人的なドハマリポイント。www なのに闇に支配されちゃうとか・・・、もーー想定内過ぎてこれはこれで好きだね。

 

・戦闘シーンも本当によく作られていて、それぞれのキャラクターの戦術が弓や剣という古風なものから魔法まで色々あってファンタジーの定番を詰め込んだ幕の内弁当みたいな戦い方がいいよねー。魔法系は個人的に大好きだからたくさん戦闘ででてくるのがアガる!!

 

・最近の傾向としてファンタジー系でもバトルベースで無いものが増えていてキャラの日常シーンがたくさん出てきて中だるみしちゃうものが多いんだけど、この作品はしっかりとバトルを中心にしキャラクターが成長していく過程を見る事ができるからRPGをやっている感覚で見る事ができるのが楽しみの1つだね。

 

・ゲーム原作の作品が増えてきている中でとっても面白い作品に出会えて嬉しいっていうのが感想。どーもゲーム原作のものはキャラ背景だったり設定がはしょられていてちょっぴり初見だと付いていきにくい作品もあるから、こーゆー丁寧なストーリー展開の作品って本当に見ごたえあるアニメだなーっておもうね。

 

・これから闇に落ちたユーリがどう仲間の元へ戻っていくかが楽しみ。それに闇に支配されつつあるけどともに戦っているシュザがどう展開するのか深読みして次話がワクワク。ファンタジーなのにちょっぴり鬼とか日本的な設定が入っているのも好きなポイントだなー。ww

 

≪描写≫

・いやー、これまた綺麗な描写で大満足な作品だねー。ゲームベースの作品ってアニメっぽく見せるかゲームっぽくフルCGみたいに見せるかのどっちかが多いけど、この作品は前者のアニメ感を存分に出しつつも、ゲーム世界の美しさを損なわないようにしているのが素晴らしいと思う!このバランス。

 

・奥行きを感じるんだよねー。フルCGではなく随所に使っているんだと思うけど、戦闘シーンなんかでも手前に埃や風、舞い散る葉、雪などを描きその後ろにキャラ、そして背景っていう立体感がでて大型モニターで見たときの迫力がハンパない!

 

・これだけ登場キャラクターが多いと時折あれ??って思うようなちょっぴり残念な描かれ方があったりするもんだけど、いやーー手が込んでる。1つ1つロングやルーズ、UPなどどれ見てもキャラの表情にブレが無いし、何よりもきれい!!

 

・ファンタジーモノって村人とかたくさんの戦士とか人が多くでてくるシーンが多くて、その都度一時停止して人の表情を1つ1つ見ちゃうんだけど、やっぱ大変だよね、1人1人の表情を変えたりするのって。そーゆーのがあるから絵描きの皆さんが疲弊しちゃうんだろうけど、この作品は手を抜いていないのさー♪事細かってわけではないけど、名も無き村人の顔もそれぞれ違って拘っているなーっておもう。作品に書けるクリエーターさんの愛が感じられるのが一番アニファンとしては嬉しいね。

 

・一番好きなのは、戦闘シーンなんかで走ったりした時の砂煙というか空気の渦みたいなのがいちいち丁寧に描かれていてスピード感を感じられるのがいいんだよねー。こーゆーところを見るとどれだけ作品にこだわっているかっていうのが分かる。

 

 

≪音楽≫

・EDが東山奈央さんのソロ曲で、Δで大好きだったからなんだかEDまで楽しく聞けちゃう。ww

 

・作中のSEとか絵に負けず劣らずの臨場感ある音をたくさんつけていて迫力あってとってもいいね!あと効果音とかもシンプルながら無駄なものがないからめっちゃ好きな感じ。

 

 

【ターゲット】 10代~40代(王道冒険ファンタジー好きにはたまらない) 

【おススメ度】 ★★★★★


【番組HP】 http://chronicle-anime.com/