数日前の関西のニュースでやってました。
奈良県奈良市の奈良ドリームランドが2006年の閉園後、再開発が進まず、廃墟と化しています。
ここ数年はやりの「廃墟マニア」が行くスポットになっているそうです。
テーマパークは休止するとすぐに劣化し始めます。
これは設備産業の特徴です。
休止はできません。
または休止期間もメンテナンスが必要です。
でも、閉園に追い込まれるテーマパークにその費用はありません。
メリーゴーランドの鍍金が剥がれています。
ガラス窓はほとんど割られています。
奈良ドリームランドは1961年にオープンしました。
多く感じるでしょうけれど、東京ディズニーランドなら、8月なら多分1ヶ月の入場者数だと思います。
だから地方のテーマパークの実力がどれだけディズニーと違うのか分かります。
近鉄奈良駅から1.2キロという好立地です。
頑張れば歩ける距離です。
奈良ドリームランドは、実はいわく付きなんです。
ウォルト・ディズニーがカリフォルニア州アナハイムにディズニーランドを開業したのが1955年です。
この奈良ドリームランドの創業者は、本場のディズニーランドに感銘を受け、ウォルト・ディズニーにもディズニー社にも断らず、無許可で勝手に類似したテーマパークを建設してしまったのです。創業社長はアメリカのディズニーランドで大量の写真を撮ってきて真似たんです。
だからネットで「奈良ドリームランド」で画像検索すると、ディズニーランドによく似た写真が大量に出てきますよ。
日本で勝手に真似されたことを生前のウォルト・ディズニーは知って、「日本はもう絶対に信用しない」と言って非常に怒っていたという説があります。
だから1970年代になって日本のオリエンタルランド(東京ディズニーを経営する企業)が日本に創りたいと誘致したとき、この奈良ドリームランドの無許可パクリ事件を理由に信頼を得られず苦労したのです。
その詳細はこの↓本に書きました。
- 東京ディズニーリゾートの経営戦略/中島 恵
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