眠れぬ夜の1000物語

中井乱人 presents

ほぼ一話完結なので、お好きなところからどうぞ。
全ての話は、予告なく修正・削除する可能性があります。
一話目から順番に読みたいという方はコチラから。

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※作品数が増えてきたのでお薦め記事でも
細長いもの(バカバカしさが好き)
誰だ?(勢い重視の変化球)
過剰設計(ショートショートっぽい)
ニャフー知恵袋(ちょっと怖い)
僕らしくプロポーズ feat.宇宙人(タイトルも内容も一番長い)
カニリンネ(秒殺。とにかく短い)

※初めての方はご一読下さい。→プロフィール
※無断転載やコピペはご遠慮下さい。したら呪うからね。

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いつまでも、夏の陣とか言ってる記事が先頭で、
さすがに申し訳ない気持ちに駆られてしまいました。

いつまにか、すっかり秋になっていますね。
そして、いつのまにかこのブログを作ってから一年が経過していました。
半年前は、2時間睡眠でもSSを書いていたわけですが、
最近は体力の衰えを隠しきれず、睡眠欲に負け続ける日々です。

このままではイカン、と思ってみるものの、
体力を補うほどの気力が充実していないのもまた事実。
原因としては、「個人的に、すごく平和」だということが挙げられましょう。
国内や国際社会においては厄介な問題が山積みですが、
個人レベルでは平和なんです。

そうすると、どうなるか。

そう、ダレるんです。

もっと鬱々と、怒りに打ち震えつつ生きなければ。

創作の源泉は不自由や不満足の中に。
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こんばんはー。
というわけで、おもむろに始めた企画、
「みんなで何か作ってみよう夏の陣」(通称:みんつく夏の陣)の発表をさせていただきます。
※企画詳細や経緯は過去記事をご参照ください。→ その1その2


■ 企画の趣旨 ■

・みんなでキーワードを持ち寄る
・持ち寄ったキーワードを使って、おのおの創作(ジャンル不問)する
・創作を眺めてニヤニヤする


■ キーワード ■

【夜】、【神】、【お味噌汁】、【雫】、【城】、【蚊取り線香】、【夢】



■ 作品発表 ■

では、早速作品の発表にまいりましょう!
みなさまどうぞお楽しみください!

$眠れぬ夜の1000物語-mintsukus

だい。のブログ/だい。さん
作品名「少年の光と闇
※思春期の少年の揺れ動く心情を純文学的に美しく捉えたかと思えば、予想外の着地をみせる問題作。

猫と紅茶と散文詩/緑茶さん
作品名「胡瓜の味噌汁
※読めばきっと京都に行きたくなる短編小説。匂いや温度まで伝わってくるような描写と展開が素敵です。

オオサンショウウオになりたい/ゆうきねこさん
作品名「前夜
※詩で参加してくださったゆうきねこさん。短い言葉の連なりから、あなたはどんな情景を浮かべるでしょうか。

レンタル・ドリーム 『夢』 貸し出し中!/すまいるまいるさん
作品名「ランプ
※ハムスター軍団によるショートコント風の作品。ほのぼのとした会話にほっこりニヤニヤできるはず!

彼女の地球滞在期/ユピテルさん
作品名「対願」、「」、「夜よりも夜に
※なんと3本のショートショートを寄せて頂きました。多彩なモチーフ、テーマ、ストーリーが揃っています。

そして言い出しっぺの僕は
Sの冒険」というショートショートを書きました。
※ちなみに上のイラストで猫みたいなのが持っているのは味噌汁なんです。30代の本気の画力なんです。



■ まとめ ■

おかげさまで「みんつく夏の陣」を無事終えることができました。
予想以上に大勢の方に参加して頂けて嬉しい限りです。
「一人だったらどうしよう…」と膝を抱えて震えていた僕はもういません。
キーワードを出して下さった方、創作に参加して下さった方に心から感謝。

皆さまの作品を読ませて頂き、こうしてまとめてみると
その不揃いっぷりには「ぐぬぬ」と唸るばかりです(良い意味で)。
キーワードの使い方にしても、広げたり、掠らせたり、捻ったりと、
個性がでるものだなぁと感じました。

結構アクの強いキーワードがあれば、逆に万能っぽいものもあったりと、
バランスよくキーワードが出揃っていたのも面白かったです。
同じ言葉からスタートしても、こうも色んな発想がでてくるのだなあと、
眠りがちな右脳に久方ぶりの刺激を頂けました。

何より、わいわい作っている感じが楽しかったです。
読んでいる方にも、この楽しさが少しでも多く伝わっていますように。

そして、もしまたこのような機会があった際には、
懲りずにお付き合い頂ければ幸いです。
そのために(夏の陣)とか書いて伏線にしてますのでw

というわけで「みんつく夏の陣」終了です。
どうも、ありがとうございました!
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■ 1 ■


私は落ちていた。
ただひたすらに落ちていた。

ものごころついたときからだ。
というよりも自我というものを意識した瞬間から、
ずっと私は落ち続けていた。

精神的な話ではない。
物理的に下に向かって進んでいたのだ。
なんたる悲劇。

おそらく、私は叩きつけられる。
そして粉々に砕け散るだろう。
私はそのことを本能的に感じていた。

その瞬間、私の自我はどうなってしまうのか。
この身体と同様に粉々になってしまうのだろうか。
……怖かった。

重力は淡々と、しかし猛烈な力で私を地面へと手繰り寄せる。
身体に感じる風の強さが、落下速度の凄まじさを物語っていた。
私は恐怖に震えた。


そのときだ。
意識の奥底から湧き上がる声が身体中に響いた。

――お前はこれから我々と一つになるのだ。怖れることはない。

それは不思議な体験だった。
声が聞こえるというよりも、湧き出るイメージに包まれているような、
触れただけで泣きだしてしまいそうなアンバランスな安心感があった。
気が付くと、身体の震えは収まっていた。

「……あなたは、一体……」

私はビュウビュウと身体に打ちつける風に翻弄されながら呟く。
すると、再びイメージが私を包んだ。

――我々は、大いなる魂。この世に存在するあらゆる生命の源。父であり母なるもの。

身体中に響く声を感じながら、
私は今度は喜びに打ち震えていた。

声の主は、あらゆる生命の源だと言った。
それは、きっと海のことだろう。

私が雫として生を受けて以来、
夢にまで憧れていたもの。
それが、この惑星に限りなく広がる海だ。

私が海と一つに――。
考えただけで心が躍った。

ふと隣をみると、
私と同じように多幸感に包まれた表情で落ちていく大勢の仲間がいた。

仲間に手を振り、挨拶を交わそうとした瞬間、
ものすごい衝撃とともに、私の意識は途切れた。

そこからは途切れ途切れの記憶しかない。
私は、海にはなっていなかった。

絶望しながら急な斜面をいくつも流れ、
無数のトンネルをくぐった。

昼も夜も分からない暗い管の中は苦痛だったが、
それ以上に苦しかったのは、
塩素と名乗る乱暴な輩が次々と飛び込んできた時だ。
彼らのせいで多くの仲間が白目を剥いた。
私もその後のことは覚えていない。

気が付くと私は、まばゆい光の中で、
大勢の仲間たちとゆらゆら揺れていた。
仲間たちは海藻を漂わせ、多くの塩分を抱えていた。

――ここが、海なのか。

一瞬そう思ったが、私の視界の先にはそびえ立つ壁があった。
慌てて四方を見渡してみると、私たちの周囲はぐるりと壁で囲まれている。
おまけに身体は灼けるように熱く、泥のように茶色く濁っていた。

これは恐らく海ではないだろう。
私が夢想する海とは、
壁などなく無限に広がっているものなのだから。

しかし、真っ暗なトンネルの中に比べれば、
この場所はいくらか快適だった。
決して広くはないが、四方を壁に囲まれた住処を持ったことで、
私は自分が一国一城の主になれたような気がした。

「悪くない場所だ」

私が頷いていると、隣の仲間がため息をついた。

「よう新入り。お前は何も知らねえんだな」

「何がだ? ここは、海のような場所ではないのか?」

私の質問に、仲間は眉をひそめた。

「全然違うぜ。ここは、味噌汁という場所だ」

「味噌汁……?」

「そう。俺たちは今から暗い場所へ連れて行かれる。運が悪ければあの世行きさ」

そう言ったきり、仲間はむっつりと口を閉ざしてしまった。

私がさらに質問しようと口を開いたとき、
地面を揺るがしながら、ズズッという音が響いた。
まぶしかった光が、傾きながら遠のいていった。

そこから先は、再び真っ暗なトンネルの連続だった。
道中、たくさんの仲間たちが居なくなった。
私に味噌汁を教えてくれた仲間も、
トンネルの途中で断末魔の叫びを上げて消えていった。


……そうした長い困難な旅を経て、今の私がいる。
もう何も知らなかった無知な雫ではない。

トンネルは、さまざまな管だということが分かったし、
それは我々を淘汰する障害だということも学んだ。
障害を仕組んだのは人間という存在だということも。

ここまでの道のりは、決して生易しいものではなかった。
しかし、私はすべてを乗り越えた。

そう、私は海になったのだ。
雫たちの神として、全ての叡智を集約せし存在。
私を含めた幾多の仲間たちの経験が、
海の記憶として共有されている。

満ち足りた気分だった。
今の私ならば、どんな障害でも乗り越えられるに違いない。

いずれ私は、雫として再び地上に舞い降りるだろう。
その時に、新入りがいたら教えてやろう。
この旅の難しさと、その先に待つ限りない喜びのことを。




■ 2 ■


私は、また落ちていた。
ただひたすらに落ちていた。

しかし、私は知っている。

私が雫として地上に降り注ぎ、
数々の冒険を経て、やがて海となることを。

さあ、今度はどこに旅立つのだろう。




「あらあら、急に降ってきてまあ、大変」

「ちょっとお父さん、洗濯物。急いで急いで」


ジュッ


「あ、蚊取り線香消えちゃったじゃない」

「……ホントうっとうしい雨!」


私は、薄れゆく意識の中で、
ヒステリックに叫ぶ人間の女の声を聞いた。
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