昨年末から遺言執行者に就任して進めている案件があります。

 

遺言書作成時点で依頼者が言っていたことをすべて反故にする今の振る舞いに憤りを感じています。

遺言作成時の面談では常に夫婦一緒にご相談をしていました。

 

きっかけはセミナーでした。

 

何度かセミナーに通っていただいて、ある日遺言作成をしたいとご相談に来られたのでした。

 

推定相続人は奥さまとお子様3名の合計4名でした。

 

奥さまは後妻さんでお子様たちとの相続関係はありません。

 

妻の生活を考えて多くの財産を相続させる遺言をつくり、妻と子供たちとを養子縁組させることで妻の老後の生活と子供たちへの相続を現実化する!というのがご主人の目的でした。

 

数年は元気にしていたようですが、最晩年は住まいを有料老人ホームに移し、ご本人の懸念の通り認知症を発症して亡くなったようです。

 

後日、奥さまから有料老人ホームに呼ばれお話を伺いました。

 

そこには、今までお話しにも出てこなかった10歳以上歳の離れた弟が同席し我が物顔で仕切ろうとしていました。

 

その際言われたことは、相続人全員が合意していたら遺言執行者は解任できるのか?とか遺言書を無視できるのか?という到底遺言執行者に聞くべき事なのか?という話ばかりでした。

 

そして後日その弟から電話が・・・。

 

相続人全員の総意なので遺言執行者を辞任するようにとの連絡でした。

 

実態がわからないので、『お話は伺いました。いろいろと確認をして、必要に応じた辞任の手続きをするように進めます。』とお応えしておきました。

 

【つづく】