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破産者は、破産手続開始決定前に負った債務について、免責許可決定後においては、税金や悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償金などの免責されないもの(破産法第253条1項参照)を除き、原則として弁済する必要はありません。
ほとんどの債権者も、免責許可決定後は、破産者に対し、破産債権を支払うよう請求することはありません。
しかし、免責許可決定が出たにもかかわらず、破産者に対し、破産債権を支払うよう強く要求する債権者がいることも事実で、破産者が債務の弁済を約束してしまうことや、実際に弁済してしまうケースもあります。
このように破産債権の弁済合意や、実際に弁済してしまった場合の弁済は有効なのでしょうか?

結論から言えば、そのような弁済合意は無効で、実際に弁済してしまっても、真に破産者の自発的な意思に基づく弁済でない限りは無効となると考えられています。


免責許可決定後の弁済合意が無効である理由ですが、そもそも免責制度は破産者の経済的更生を容易にするためのものであるにもかかわらず、免責許可決定後に破産債権の弁済合意をすることは破産者の経済的更生を遅らせるだけで、何らの利益もないと考えられるからです。横浜地裁昭和63年2月29日判決も同様の理由で、そのような弁済合意は無効であると判示しています。

次に、破産者が免責許可決定後に債権者に破産債権を弁済してしまっても、それが真に破産者の自発的な意思に基づく場合でない限りは無効になる理由について説明します。
破産免責の効果について、学説上争いがあるものの、破産債権は全く消滅するものではなく、自然債務になるものと考えられています。自然債務とは、債権者から債務者に対してその履行を請求したり、執行することはできないものの、債務者が任意に履行した場合は有効な履行となるものです。
そうすると、破産者が、破産手続において認められた自由財産(破産手続開始決定前に破産者が有していた財産ですが債権者への配当に回されないもの)や、破産手続開始決定後の新得財産から、破産債権者に対して任意に弁済をしたら、それは有効となりそうです。

しかし、自由財産は本来破産者の経済的更生と生活保障のために用いられるものですし、新得財産から破産債権者に弁済することは、破産者の経済的更生を目的とする免責制度の趣旨に反すると言えます。
したがって、破産者がした弁済が任意の弁済に当たるか否かは厳格に解するべきであり、少しでも強制的な要素を伴う場合には、任意の弁済に当たるとは言えないと考えられます。


最高裁平成18年1月23日第二小法廷判決も、自由財産からの任意弁済について、少しでも強制的な要素を伴う場合には任意の弁済に当たるということはできないと判示しています。自由財産も新得財産も、破産者の経済的更生のために、破産債権者への分配の対象にならないという点で共通するので、この判決は新得財産についてもあてはまると思われます。


このように、免責許可決定後に破産債権者から、破産債権を弁済するよう請求されても、破産者は、これを拒否することができ、弁済合意をしても無効となり、たとえ、弁済してしまったとしても、真に自発的な弁済でない限りは無効となりますので、免責後に破産債権者から破産債権の弁済を要求されても慌てる必要はないでしょう。



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