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時期を失した遅れた破産申し立て・・・大きな損失をし、すべてを失ったうえでのつまずいての人生の再スタート



・「中小企業等金融円滑化法」第5条を踏まえた措置の実施状況 金融機関の貸付条件の変更等の状況

を、前回のブログで述べました。


今回は、自己破産、法人破産、民事再生など倒産事件申立て件数の減少と中小企業等金融円滑化法を踏まえた措置による貸付条件等の変更申込み・その実行数の累積の増加との関係から、


今後の自己破産、法人破産、民事再生など倒産事件申立ての動向を見ていきたいと思います。






東京商工リサーチによりますと、2014年(平成26年)の全国企業倒産(負債総額1000万円以上)は、9731件、負債総額1兆8740億円で、件数が24年ぶりに1万件を下回りました。


また、上場企業倒産も1990年以来24年ぶりのゼロでした。




日銀による大規模金融緩和などで株高と金利低下により企業の資金繰りに余裕がでていること、業績が回復した銀行が中小企業への貸し出しを増やしていること、

安倍晋三政権の
経済政策「アベノミクス」による公共工事の増加や8%の消費増税に伴う駆け込み需要もあり、建設業の倒産が大幅に減少したことがなどが背景にある、と報道されています。




個人の自己破産と中小企業の倒産法務の実務にあたっている私どもは、これら倒産件数減少の背景について、切実に感じていることは、中小企業金融円滑化法の終了後も、金融庁の行政指導により、


金融機関が中小企業の返済の猶予に応じている一方で、貸付金利の引き下げには応じていないことが多いのです。


これは、金融機関は、『中小企業の将来の倒産を見越して』、プローパーの融資では損失を少しでも減らそうとし、県市の保証協会の保証付融資でこの際利益を取ろうとしているのです。






前回に述べましたが、平成25年3月中小企業等金融円滑化法の終了後も金融庁の行政指導により実質的に延長されたと同等の内容の措置が継続しております。



(金融庁 財務局 中小企業庁・経済産業局 http://www.fsa.go.jp/policy/chusho/enkatu/a2.pdf 参照)



これらの施策による貸付条件等の変更申込み・その実行数の累積の増加により、中小企業と住宅ローンの返済猶予の件数、その累積融資額は、巨額になっています。





現実は、利息しか返済していない中小企業、住宅取得者が膨大な数に上ります。


これらは、将来の元本の返済は見込まれていないのが実情です。





中小企業の債務整理案件では、とても不思議な雰囲気があります。


『金融機関は、当該企業が将来継続できるとは思えなく将来の倒産を見越してシビアに動いているのに、事業継続にご協力させていただきます。』と対応し、その中でいかに利益を取れるかで動いています。


中小企業がコンサルを依頼している場合も同様で、コンサルは、自身の利益である契約が続くことを優先して、金融機関と同じように、どれだけ利益を取れるかで動いているのです。


担当者は、心情的には、その中小企業と経営者の行く末のことを気にかけていると思いますが、金融機関・コンサル会社の組織の一員である立場上、そのような言動は取れないのです。


「銀行は雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸す」のです。


金融資本はそういうものなのです。いえ、資本とは、資本主義とは、そういうものなのです。






結果、当該企業の経営者だけが、事業継続にしがみついてしまい先が見えなくなるのです。





これら返済猶予をうけている中小企業、住宅取得者が、返済が楽になり、単年度収支が改善されたのでしょうか?



私が見てきた限りでは、これらの中小企業、住宅取得者が、返済が楽になり、単年度収支が改善されたケースはありませんでした。


むしろ、悪化するばかりです。


それが経営、もしくは家計の実態なのです。



中小企業は、赤字原因があるから元本の返済が苦しくて元本の返済猶予を求めたのです。


住宅取得者は、過大な住宅ローンを組んだこと、給与など家計収入の減少により、元本返済が苦しくて元本の返済猶予を求めたのです。



では、中小企業が赤字原因を解決して単年度収支を黒字化できたのでしょうか?


中小企業が抱えている赤字要因は様々ですが、その多くは日本経済の構造的変化によるもので、よほど思い切った改革をしないと黒字化に転化することはむつかしいのです。


また、それができていたら、返済ができないような経営にはなっていないのです。





住宅取得者は、もっと苦しいです。もともと、政府は、即効性のある景気対策としての住宅産業振興政策により,返済が無理とおもわれる購入価額100パーセントの住宅ローン貸付など


過大な貸付政策をとっているからです。


返済がもともと無理とおもわれる過大な借入をしているうえに、リストラ・転職などによる給与収入額の減少などは、もう容易に収入が回復することは通常はありません。


多くは、解決を先送りして、利息だけ支払って住み続けているのです。




解決を先送りすることにより、どうなるか?



返済猶予を受けている中小企業・小規模事業者では、経営者の経営感覚、金銭感覚が狂い始めます。



私は、返済猶予を受けている中小企業・小規模事業者が、長年支払いに追われる生活を続けることで、事業の刷新、選択と集中などの抜本的な経営の改革・改善、経営計画の立案・実行、


収支に対する厳しさなど、経営者が本来するべき業務を怠り、厳しい見方ですが、精神的にもう無理、できなくなってしまい、経営者の本来の業務を放置してしまっていると思う場面に幾度も遭遇しています。


行きつく先は、長年にわたり、妻や父母、ご子息の、預金を取り崩したり、保険を解約したり、不動産などの資産を売却して、赤字の埋め合わせをしているケースが多くみられます。




特に、最近目につくのは、自身の、もしくは妻が取得した相続財産をつぎ込むケースです。


この相続財産をつぎ込むケースでは、悲しいかな、自分が働いて得たお金でないからか、お金が消えるのはとても早いです。


もう一つ、悲しいかな、相続財産をつぎ込んで事業を延命させても、事業閉鎖時に、従業員から、『社長よくここまで頑張ってくれましたね』といわれることはありません。


『無能社長』とさげすまわれ、罵倒されるだけです。


これが、現実です。


最近では、妻やご子息、父母の預金・保険・不動産などの資産をすべて赤字埋め合わせに、あるいは、妻や家族がカードローンなどで負債を負ったうえで住宅ローン返済・生活費に使ってから、


破たん処理として、法人破産したり、自己破産することが多いです。




結局、自分だけでなく家族皆が何もなくなります。また、家族は負債を負います。


大きな損失をし、すべてを失ったうえでのつまずいての人生の再スタートとなります。






平成21年12月中小企業等金融円滑化法が施行される前は、事業の継続を早期に断念して、妻や家族の預金、保険、不動産などの資産を保全できたケースがそれなりにありました。


また、早期に自己破産などするので、結果的に、その後、自身の、もしくは妻が取得した相続財産を確保できたケースがよく見られました。




これに、もし夫婦両名とも厚生年金に加入していれば、差し押さえ禁止財産である年金受給と併せてかなり余裕のある老後を送ることができます。


(国民年金や厚生年金等の年金受給権は、法律上、差押禁止財産となっていて、破産手続開始決定により影響を受けません。)




中小企業・小規模事業者・住宅取得者の皆様への支援は、重要な施策です。


金融機関による円滑化法終了前と変わらない対応は、必要ですが、一方では経営改善、家計改善に対する強力な取り組みが必須です。


経営改善、家計改善に対する強力な取り組みが成果が上がらないときは、早期に見切ることが重要です。



今後も、当分の間は、中小企業等金融円滑化法を踏まえた措置により、自己破産、法人破産、民事再生など倒産申立件数は、現状の横ばいとなると推測されますが、数年後には、もはや事業継続が不可能となり、倒産にいたる事態が続発して、自己破産、法人破産、民事再生など倒産事件申立件数は、増加するものと考えております。


見切り千両


 働き            一両

 考え            五両

 知恵借り          十両

 コツ借り         五十両

 ひらめき          百両

 人知り           三百両

 歴史に学ぶ       五百両

 見切り           千両

 無欲            万両



 (上杉鷹山公の言葉といわれています。)





チェンジリーダーの条件

  

  体系的廃棄


最初に行うべきは、

もはや成果を上げられなくなったものや、

貢献できなくなったものに投入している資源を

引き揚げることである。

【出典】

P.F.ドラッカー 上田惇生(訳) 『明日を支配するもの』 83頁
 (ダイヤモンド社 1999年)




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