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代表弁護士 浅野 了一

  • 個人の破産および再生事件は、全国的にピーク時の約4分の1まで減少していること、


  • 「法人・その他」の破産事件は、ピーク時より約23%の減少ですが、再建型倒産事件の多くを占める通常再生事件が、ピーク時の約4分の1にまで大きく減少していること

を、前回のブログで述べました。

今回は、破産、民事再生など倒産事件申立て件数に影響をおよぼしていると思われる平成21年12月施行の「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」(「中小企業等金融円滑化法」)の現実の運用の状況について、検証していきます。



金融機関及び住宅金融支援機構の貸付条件の変更等の状況

―引き続く貸付条件の変更申込みとその実行数の累積の増加をどのようにとらえるか。


平成19年のアメリカのサブプライム住宅ローンの問題は、世界的な金融危機となり、貸し渋り・貸しはがしが生じ中小企業の資金繰りが厳しくなりました。また、不況により所得が上がらず、頭金なしの貸し付け条件で10年後から金利が上がるなど無理な住宅金融政策などの要因から、住宅ローン借入者にとって返済負担が年々重いものになっていました。


中小企業者が受けた融資や個人の住宅ローンの返済を猶予する法律の整備については、平成21年9月の鳩山政権発足と同時に入閣した亀井静香内閣府特命担当大臣(金融、当時)は就任当初から実現に向け強い意欲を示し、第173回国会で「中小企業等金融円滑化法」が成立し、同21年12月4日に施行されました。

私は、当初、この法律は、一部の中小企業にモラトリアムを生じさせることになり、金融機関側も借りる側もあまり使われることはなく、実効性はないのではと思っておりました。


モラトリアム【moratorium】(大辞林 第三版より)

①    戦争・恐慌・天災などの非常時に、社会的混乱を避けるため法令により金銭債務の支払いを一定期間猶予すること。支払い猶予。

②    知的・肉体的には一人前に達していながら、なお社会人としての義務と責任の遂行を猶予されている期間。また、そうした心理状態にとどまっている期間。

③    実行・実施の猶予または停止。多く、核実験や原子力発電所設置についていう。

ところが、実際は、後記記載の表のように、金融機関及び住宅金融支援機構の貸付条件の変更等の申込み数も実行数もかなりの数に上り、大きな成果ないしは効果があがりました。


そればかりか、平成23年3月に終了する時限立法であったものが、2年延長されたうえに、平成25年3月には、再延長が争点となり、実質的に延長されたと同等の内容が、次のように、政府の政策として実施されることになりました。


具体的には、


① 金融庁の行政指導

中小企業金融円滑化法の期限到来後の検査・監督の方針、金融検査・監督の目線やスタンスは、円滑化法の期限到来後も、変わらない。検査・監督を通じて金融機関に対し、関係金融機関と十分連携を図りながら、貸付条件の変更等や円滑な資金供給に努めるよう促す。


② 地域経済活性化支援機構の改組・機能拡充など各種中小企業の経営支援策の実施。




1.金融庁  金融機関の貸付条件の変更等の状況について

(平成21年12月4日から平成26年3月末までの実績)


(1)  債務者が中小企業者である場合

上段は件数、下段括弧内は金額(単位:億円)

申込み

実行

謝絶

審査中

取下げ

5,529,573

(1,502,926)

5,208,691

(1,427,796)

130,563

(34,581)

56,391

(13,519)

133,928

(27,008)

(2)  債務者が住宅資金借入者である場合

上段は件数、下段括弧内は金額(単位:億円)

申込み

実行

謝絶

審査中

取下げ

378,661

(58,895)

310,079

(48,563)

27,419

(4,263)

4,059

(641)

37,104

(5,411)

2.独立行政法人住宅金融支援機構


中小企業金融円滑化法第5条を踏まえた措置の実施状況

(平成21年12月4日~平成26年7月31日)

貸付の条件の変更等の申し込みを受けた貸付債権の件数及び金額

〔住宅資金借入れの顧客向けの貸付債権〕

上段は件数、下段括弧内は金額(単位:百万円)

申込み

実行

謝絶

審査中

取下げ

92,048

(1,168,784)

67,635

(860,531)

3,011

(40,967)

857

(10,173)

20,545

(257,112)




平成21年12月4日から同26年3月末までの金融機関等の貸付条件の変更等の実行は、中小企業者で、貸付債権ベースで、520万8691件、142兆7796億円、住宅ローンで、同じく貸付債権ベースで、31万0079件、4兆8563億円に上ります。

平成21年12月4日から同26年7月31日までの住宅金融支援機構の個人向け住宅ローンでの貸付条件の変更等の実行の件数は、76万7635件、8605億円に上ります。

次回ブログでは、破産、民事再生など倒産事件申立て件数の減少と中小企業等金融円滑化法を踏まえた措置による貸付条件等の変更申込み・その実行数の累積の増加との関係から、今後の破産、民事再生など倒産事件申立て件数の動向を見ていきたいと思います。



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