死後離婚について | 名古屋市,岡崎市の離婚・不倫慰謝料に強い弁護士のブログ|愛知県

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愛知・名古屋の離婚・男女問題相談さんのブログ「名古屋市,岡崎市の離婚・男女問題に強い弁護士のブログ|愛知県」です。最近の記事は「弁護士に離婚相談をする時期はいつが良いか」です。


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1. はじめに

最近、増えてきていると言われる死後離婚

平成28年度の提出件数は4032件(法務省戸籍統計参照)。

件数としては、まだまだ少ないですが、前年度と比較して、4割強、10年前に比べると2倍に増えています。死後離婚をする人の大半が女性だとされており、このような急激な増加の背景には、夫の死後、夫の両親や兄妹姉妹との法的な関係を断ち切ろうとする妻の存在があると言われています。

そこで、今回は、死後離婚についてご紹介したいと思います。

2. 死後離婚とは

死後離婚とは、「離婚」というものの、法律的には、離婚ではなく、「姻族関係の終了」を意味しています(民法728条2項)。

参考:民法728条1項姻族関係は、離婚によって終了する。

2項夫婦の一方が死亡した場合において、生存配偶者が姻族関係を終了させる意思を表示したときも、前項と同様とする。

結婚すると、新たに、結婚相手の三親等までの人が親族になり(姻族と言います)、姻族との親族関係は、基本的には一生続きます。

しかし、結婚相手が死亡した後、生きている配偶者が「姻族関係の終了の意思」を示せば、姻族との親族関係が終了できるのです。

3. 死後離婚の手続き

死後離婚の手続は、簡単です。本籍地の市区町村の役所又は居住地の市区町村の役所に自分と亡くなった配偶者の戸籍謄本を添えて姻族関係終了届を提出すればいいだけです。婚姻届けや離婚届のように、姻族の署名も証人も必要ありません。

4. 死後離婚の効果

(1)扶養義務、(2)相続、(3)遺族年金、(4)姓・戸籍、そして、(5)お墓の5つの視点から整理していきたいと思います。

(1)扶養義務:扶養義務は完全になくなる

民法上、姻族に対しては、「家庭裁判所が特別な事情があると判断した場合」には扶養義務が課されています。つまり、家庭裁判所が特別な事情があると判断した場合には、配偶者の死後、義父や義母を扶養する義務があるのです。

しかし、死後離婚をした場合、義父や義母等姻族に対する扶養義務は完全になくなります

(2)相続:死後離婚をしても、相続権は残り、遺産を返す必要はない。

相続開始時(死亡時)の配偶者は法定相続人と定められており、死後離婚をして姻族との関係を終了した後も相続権は維持され、相続することが可能です。また、既に遺産を受け取っていても返す必要はありません

(3)遺族年金:遺族年金は受給できる

死後離婚をした場合でも、死亡時に配偶者であった人は要件を満たしていれば受給できます

(4)姓・戸籍:姓(名字)は結婚後の姓のまま

姓は死後離婚をした場合でも結婚後の姓のままです。旧姓に戻したい場合には、姻族関係終了届とは別に本籍地又は住所地の市区町村の役所に「復氏届」を提出する必要があります。

(5)お墓:お墓と死後離婚は直接の関係はない

配偶者やその先祖の眠る墓に一緒に入りたくないと考える方は年々増えていますが、姻族関係の終了と入るお墓は直接には関係していません。あくまでも死後離婚は、法律的に姻族関係を終了させるものです。そのため、死後離婚をしなければ、配偶者やその先祖が眠る墓に入らなければならないというものではありません。

今後、死後離婚の認知度が上がるにつれて、まだまだ増加していくと思われる死後離婚。

死後離婚について、ご不明な点がございましたら、お気軽に専門家にご相談ください!


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