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1.初めに

子どもと遠隔地に住む非監護親が,子どもと面会交流を行う際,交通費や宿泊費用等の費用が発生すると思います。 
この面会交流に係る費用は,監護親と非監護親のどちらが負担するべきなのでしょうか。

2.審判例

仙台市にいる夫(非監護親)が,子ども(2歳)を連れて札幌市に転居・別居した妻(監護親)に対して,面会交流を求めるとともに,多額の交通費を自分だけが負担するのは公平ではないと主張した事案において、札幌家裁審判平成24年(2012年)4月9日は,

 

「面会交流が子どもの居住先から遠隔の地で行われるとなると,長距離を移動することによる肉体的精神的負担を子どもに強いることになるから,面会交流の場所を仙台市にすることは相当ではない。そして,その費用については,面会交流は子の福祉のために実施するものであって,面会交流に係る費用については,面会交流実現のためにそれぞれの親が支出したものについては,支出した者が負担すべき筋合いのものといえよう。」 
「非監護親と未成年者との面会交流は,親と子の双方にとって親子間の自然な情愛に基づくものであり,未成年者の安定的で健全,幸福な成長を促すために実現されるものであるから,面会交流に係る費用は各自の負担とするのが公平である。

 

としました。
この審判に対して夫は不服申立てをしましたが,札幌高裁平成24年10月3日,最高裁第二小法廷平成24年12月19日決定は夫の不服申立てを斥けました。

 

3.問題点

上記審判例によると,面会交流に係る費用は,基本的に非監護親が負担するということになりそうです。

しかし,この考えを徹底すると,金銭的余裕のない非監護親は,子どもと面会交流をすることができなくなってしまいます。また,民法766条1項が,面会交流等を当事者間で協議するときには,「子の利益を最も優先して考慮しなければならない。」としていることからすると,非監護親に金銭的余裕がないという理由から,子どもが非監護親と面会交流をすることが妨げられてしまうことは,子の利益に対する配慮に欠け,妥当ではないように思います。

したがって,非監護親だけに面会交流に係る費用を負担させるのではなく,少なくとも子どもが非監護親との面会交流を望んでいる場合で,双方の経済的事情によっては,監護親にも面会交流に係る費用の一部負担を認めてもよいケースもあると思われます。

 

 


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