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弁護士 堀口 佑美


今回は、夫婦間の契約取消権の例外の続きです。
6月は、婚姻関係が破綻している場合には、契約取消権が制限されることについてご説明しました。




夫婦間の契約取消権の例外が、もう1つあります。
夫婦間の契約取消権は民法754条本文に規定されているのですが、その但書きにおいて、「ただし、第三者の権利を害することができない。」と規定されています。

これは、夫婦以外の第三者が、契約が取り消される前に、夫婦間の契約取消権の対象となった目的物について所有権や地上権等の権利を取得した場合に、取り消しを第三者に対抗することはできないことを意味しています。

例えば、夫Aが妻Bに土地を贈与し、妻Bが第三者Cにその不動産を譲渡したとします。
その後、夫Aが妻Bへの土地の贈与を夫婦間の契約取消権を行使して取り消したとしても、夫Aは所有権が自分に戻ったことを第三者Cには対抗できない、すなわち、土地の所有権は第三者Cのままになるということです。
仮に夫婦間の契約取消しを第三者にも対抗できてしまうと、妻Bに土地の所有権があると信じて土地を購入した第三者Cの取引の安全が害されてしまいます。
これでは、安心して土地を買うことができなくなってしまいますよね。



ただ、この契約取消権が対抗できないとされる第三者は、夫婦の一方が契約を取り消す前に土地を購入するなどの利害関係を持った第三者に限定されます。
それでは、契約取り消し後に土地を購入した第三者は、一切保護されないのでしょうか。そうではありません。

その場合は、取り消しによって妻Bから夫Aに対して土地の譲渡があった後、さらに妻Bが第三者Cにその土地を譲渡した場合と同じように考え、物権変動の対抗問題、つまり、夫Aと第三者Cのどちらが先に登記を備えるかによって優劣が決定されます。
第三者Cは、夫Aより先に登記を備えれば保護されるということですね。





3回にわたり、夫婦間の契約取消権とその例外について説明しました。
整理すると、夫婦間の契約は原則として取り消すことができますが、

①夫婦の婚姻関係が破たんしている場合
②取消し前に第三者が利害関係に入った場合


には、例外的に取り消しが制限されます。
夫婦間の契約であっても、取消しが制限される場合があることには十分注意して契約を締結したほうがよいでしょう。




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