生天目仁美からのコメント | 期間限定・なば缶ブログ

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公演情報など発表致します。

一段落しました。
なば缶は幕を降ろしました。
自分で決めた事なのに
まだ実感はありません。


劇団員の頃、舞台に立つ事が辛くて
稽古期間は
喉が切れるまで吐いて、
病院で点滴打ってから
稽古場に行ってました。

そんなに辛かったのに
また舞台をやりたいと思ったのは
その頃の仲間との芝居がやっぱり好きで
今の仲間たちと私の好きな景色をみたら
どんな世界が広がるか知りたかったから。


目標は『楽しい稽古場』
俳優と声優が混ざった稽古場は
水と油のように全く馴染む事はなく
初めての読み合わせでは
不安しかなかった(笑)
でも、稽古を重ねてゆくと少しづつ
互いに影響されて
なんだか面白い空間になってきました。
その間に立っていた私は
自分だけが変わってなくて
置いてかれているようなそんな感覚に襲われたりもしてました。
嫉妬もあったかも(笑)


結果『楽しくて苦しい稽古場』になりました。
物語は台詞を喋っていれば進んでいきます。
でも舞台の空気は役者が考えないと動きません。
決められた動き、決められた台詞回しでは
どんどん型にはまっていって
上手な動き、上手に喋る事は出来るようになるけど
そこに生きてる空間がないような気がして…
だからそうじゃない事をやりたかった。


なば缶で目指したものは
楽しくて苦しくて、
自由で不自由で、
ものすごくわかりづらいけど
ものすごくシンプル。
舞台上でもがき生きてる私たちを覗き見てほしい
って事だったのかな…多分。


3本やってきたけど
どれもこれも正解なんてなくて
その日その日を精一杯生きていた気がします。


芝居を続けていきたいと思う私には
初心に戻れる大事な時間でした。


こんな贅沢な時間を持てたのは
大切な仲間たち
協力してくれるスタッフさんたち
寛大な事務所
そして
観にきてくれる皆様がいたからです。


本当にありがとうございます。


なんかみんなのコメント読んでたら
私を持ち上げてるからびっくりしたよ(笑)
違うよ、私の方がみんなを大好きなのよ。
だから、この空間を作ったの。
私の大好きなものを集めた缶詰め。
それがなば缶です。


4本目はいつやるかわからないけど
発表会はやりたいよね。こっそりと。
小さい劇場で、なんかおかしな空間を
そこにいるお客様と共有出来たら楽しいよね。

あっ、観にきたお客さんも巻き込んでお芝居するのも楽しいかもね。


なば缶は幕を降ろしたけど
やりたい事はいっぱいあります。
また皆様に会える日を楽しみにしてます。


主宰・生天目仁美