体調が良くなったリリーは、
久しぶりに
母を乗せて
施設に居る父のもとへ行った。


顔色も良く
とても元気そうな父…

最近、歩くのもヨタヨタ…
耳も聞こえ無くなりそうな母…



父と母…
並んで座っている。

そんな二人を見つめながら
心とは裏腹に
いつもと変わらないように話すリリー…



そして、
帰りに母と食事に行った。


母が

「あんたも
           この車…
                 大事に乗っとるなぁ〜」





リリー

「うん…
      大好きやもん!


      …







でもなっ…

     じつは…

…車、換えるねん!



この前、
ホンマこないだ、
車、買ってん!


乗り換えるなら、
今かなぁと思って…
せやし、
この車を欲しいって人もいてね!」



「まあ〜…
        そうなん〜…

      この車も
        ええ車やったのに〜…」


リリー
「せやろ〜…

この車…だーい好きやったから、
乗り潰すつもりやったけどな…

欲しいって人がいてくれるし、
リリーは
もう充分に愉しませてもらったし…

次の人も
この車、大好きらしいから
大切に乗ってくれてやろし…
あんなに喜んでくれてるから、
リリーも嬉しいし…」



「そうなんかぁ〜…





もう
さよならするんやな…」



と言って、
母は車を降りた。









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