張栩(ちょう・う)十段に山下敬吾天元が挑戦している産経新聞社主催の囲碁タイトル戦「第48期十段戦五番勝負」の第2局は、張先勝のあとを受けて25日午前9時半から東京都千代田区の日本棋院で行われ、午後7時23分、250手までで白番の張が1目半勝ちした。持ち時間各4時間で残りは張3分、山下1分。この結果、対戦成績は張の2勝となった。第3局は4月8日、長野県大町市の「くろよんロイヤルホテル」で行われる。

 張が連勝で防衛にあと1勝とするか、山下が巻き返してタイに戻すか、シリーズの流れを決める注目の一局は、両者の棋風が色濃く出た激闘となった。

 黒が右下からの模様を広げれば、白は各所で実利をとって対抗する。その後、下辺で黒37から黒47まで、右上で白48から白58までと互いにポイントを挙げ合った中盤戦、勝敗を分けるのは中央の黒模様のまとまり具合とみられていた。

 白が白60から白64と中央へ踏み込んだのに対して、黒69と白の退路に割って入って戦いは激しさを増した。控室では立会人の高木祥一九段、新聞解説の石田章九段に小林光一九段らが加わり、熱心に検討が続けられたが、「まだ難しい形勢」と石田九段。

 中央の白への攻め具合が焦点で、ここが勝負どころだった。が、白72にアテ込んだ手が疑問で、黒73の手筋のハネを呼んだ。

 黒85のスベリに回って黒優勢の声が上がったが、終盤の難解なヨセ合いで中央の黒3子を取るなど張が猛追し、わずかに抜き去った。

 張十段の話「それなりに自信を持って打っていたが、中盤、気づいたら苦しくて…。寄せで真ん中を取ったのが大きかった」

 山下天元の話「途中、楽観しちゃって…。厚く打ったつもりが形勢判断がはっきりできていなかった。甘かったです」

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