中山隆嗣の「活殺自在」

武道と癒しを中心に、生き方、日々のことを綴ります。

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 先週の土曜日の稽古の話です。連休の関係からかいつもよりも出席者が少なくないものの、割とレベルが揃っていたので、いつもの雰囲気とは異なった稽古内容になりました。


 それが身体の使い方の意識によって技の質が変わる、というテーマになったわけですが、そこから今日のカテゴリーを「活殺自在」としました。身体の仕組みを意識し、同時に武技の性質を合わせて考え、その上で実際にその意識で身体操作する、といった一連の流れでその変化を感じ取ってもらいました。


 ただ、これは最初から想定していた稽古ではありません。集まりが今一つという状況の中で、ある道場生が「刻み突き(きざみづき)」の稽古をしていました。さりげなくその様子を見ていたのですが、もう少し意識を変えれば質的な変化があるのに、と思っていました。


 この日の稽古の中でアドバイスする時間があれば、と思っていたのですが、稽古時間になってもいつもよりもより少ない人数しかいません。その時、この日のテーマが決まりました。同じテーマで稽古してもたぶん大丈夫と思える構成でしたので、稽古前に個人的にアドバイスしようと思っていたことを中心に稽古をすることになったのです。


刻み突き  左に「刻み突き」の様子をアップしましたが、まずはここからスタートです。


 この技は前足を進めながら前手の拳で突く、というものですが、最初に見た時、何が問題だったかというと、体幹部の動きと上肢の動きに微妙なズレがあったのです。


 具体的には、上肢の操作に変な溜めがあり、それが「突き」という武技の拍子に微妙な間(ま)」を作っており、その状態が染みつき、組手でもその要領で行なえば、それが隙になったり、相手の防御を容易にすることにつながります。


 移動するタイミングに合わせ、上肢に変なたわみや溜めを作らずに、肘で押し出すような感じで突くようにアドバイスました。


 中にはその時、肩が微妙に上がってしまう人もいましたが、この状態も攻撃のタイミングを教えるようなことですから厳禁です。技の起こりを見せないのも技であり、そういう認識を持って稽古することが大切ということを説明しました。


 また、前方に移動する勢いがつきすぎて、極めの際に前のめりになる人もいました。中途半端な間合いの切り方では相手に届きませんので、思いっ切り歩を進めようということは結構なのですが、事後体まで意識しなければその崩れをチャンスとして反撃される可能性が高くなります。こういう点も、この日の稽古で徹底しました。


逆突き・引き手・中心軸  稽古では「刻み突き」から「逆突き(ぎゃくづき)」に続きましたが、これは連突きとして行ないました。イラストでは「逆突き」を単独で示してありますが、冒頭の「刻み突き」に続く技と理解してください。


 でも、稽古ではこの「逆突き」の際の腰の意識についてしっかり理解してもらおうと思い、ここで時間を割き、個別指導を行ないました。


 その前に基本的な点についておさらいをしました。この技では身体の中心軸のしっかりした意識の下、突き出す側と引く側の共同作業として行なうことをイメージしてもらいました。


 この日の出席者の場合、こういう話は何度も耳にしていることですが、実際に見ているとどうしても引き手の意識が甘くなっている人が多くなっています。


 それは突く側にも悪影響を及ぼし、結局は全身を使ってというより上肢を中心に突いていることになります。必然的に武技としてのパワーは減じ、それをカバーしようという発想から上肢の筋力をつけることを意識する可能性が高くなります。そういう意識ではなく、全身の合理的な使い方をベースに技を考えることが大切であり、ここではその一つを引き手と考えなければなりません。


 でも、これは上半身のことです。


 どんな武技も、2本足で立つ人間の技ですから、土台である下肢の意識が不可欠です。技が当たっても、それによる反作用を支えるだけの下半身の存在がなければ、打突時の反作用に対応できません。武技のパワーというのは、相手に伝えるだけでなく、その伝えたパワーの反作用を支える、というところまで意識することが大切で、それが重さとなって感じられることになります。


 その土台となる立ち方が「正整立ち(せいさんだち)」になりますが、この時の意識と腰部の操作が強い土台と武技のパワーの源としての腰の意識になります。


骨盤・股関節  その腰の意識として今回強調したのが、骨盤・股関節・腰椎という、整体術における腰痛対処の際にも意識してもらう箇所です。


 左にその様子を示したイラストをアップしてありますが、この状態を頭の中にしっかり焼き付けてもらい、その上でどう動かせば、上半身と下半身のつなぎ役として、また技の源としての腰の意義を発揮できるかがこの日の稽古の大きな山になりました。それが今日のブログのカテゴリーを活殺自在したこととも関係しますが、武技の認識のために身体の仕組みを知ることの大切さを合わせて理解してもらいました。


 その上で、実際に私が手を添え、骨盤や股関節の動きをサポートし、その意識の有無で「突き」の重さが異なることも、ペアを組んで稽古する中で実感してもらいました。


 その際の基本的な認識ですが、実は骨盤と仙骨の間にある「仙腸関節」というのは不動関節、あるいは半関節とも呼ばれており、一般的に認識されている「関節は動くところ」、というイメージからは少し外れます


 しかし、全く動かないわけではなく、わずかには動かくからこそ前述のように呼ばれているわけですが、これを理解しないまま骨盤を動かす、といったイメージングは難しく、その実感も湧きにくいものです。それに対して股関節は結構な可動域を有しており、腰椎についても身体の動きから「仙腸関節」とは比較にならないくらいの動きができる箇所と理解してもらえるはずです。


 こういう感覚は私が空手家であると同時に整体師でもある、ということから身体で理解しているところであり、それがまた武技の稽古の際の身体操作にも役立つことになっています。


 具体的なポイントについては間違って伝わることを防ぐためにブログではあえてお話ししませんが、この日、稽古に出席した人には具体的な操作法について私が骨盤・股関節の動きをサポートし、個別に理解してもらいました。


 この稽古はそのまま股関節の状態にも好影響を与えたようで、休憩時間に下肢の軽さを何人もの道場生が口にしました。


 その場で本来は苦手としてる「足刀横蹴り(そくとうよこげり)」をし、下肢の軽さと同時に、「蹴り」のパワーの変化も目で見て分かるような感じになっていました腰の意識が明確になり、極めの瞬間の腰の締め、下肢の締めが意識され、安定感が増したからでしょう。


 別の道場生は、稽古の帰りにいつもと異なり、膝を高く上げる歩き方をしていました。理由を尋ねたところ、稽古で脚が軽くなったからそれを楽しんでいる、という返事でした。


 稽古自体は、この日のテーマを元にもう少し掘り下げ、「突き」の稽古もパターンを変えたり、「形(かた)」の動作についてこの日に説明した意識をベースに再認識してもらい、個人稽古もできるようにしました。見えないところでの努力をしてもらうためですが、その結果が実ることを期待しています。





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 またBBK(ボディバランス空手)の話になります。


 この日のテーマが「輪転」であったことはお話ししてありますが、前半は単独稽古、後半はペアを組んで行ないました。


 いわゆる約束組手的な内容になりますが、「輪転」を活用して上でいろいろな種類の反撃法を稽古し、技の広がりを体験してもらいました。これまで「形(かた)」の解釈として、あるいは「打ち」、「蹴り」につなげるパターンを稽古したことをご紹介しました。これらは打突系の技になりますが、今日はタイトルにあるように「投げ」・関節技のお話です。


 空手道は「突き」や「蹴り」主体と思われがちですが、このブログで何度もお話ししている通り、本来は総合武術であり、今日お話しする「投げ」や関節技も含み、さらには武器術も存在します。それらは段階を経て少しずつ稽古していきますが、この日は先日お話しした通り、上級者ばかりしたので、今後の展開の予行演習的にということで、「輪転」からの広がりを体験してもらいました。


変手法15番 膝車










 まず「投げ」のほうからお話ししますが、千唐流で教授される「変手法二十八構(へんしゅほうにじゅうはちこう)」の中から「膝車(ひざぐるま)」という技を稽古しました。


 概要は上のイラストの通りですが、少し補足しましょう。


 相手は「中段追い突き(ちゅうだんおいづき)」で攻撃してきます。それに対して受ける側は、右手で「掬い受け(すくいうけ)」を行ないます。


 そこから「転身」し、イラストのように片膝を床に着け、斜め下方に捕った手首を一気に引き、投げます


 一連の動作を言葉にすればこんな感じになりますが、実際には相手も抵抗します。ですから、実戦では稽古のようにスムーズに行くわけではありません。それは、稽古では投げられる側が技の内容を知っていることで、その様に動き、技にかかってくれることが多いからです。


 そのことで技ができたと思いがちですが、こういう意識では武技になるわけではありません。「形(かた)」的に行なうのではなく、武技としての「手の内」をきちんと習得し、使える技にしなければなりません


 もっとも、この日は前述したように、いわゆるお披露目の意味で行ないましたので、細かなコツについてまでは説明していません。


 そして、この技の場合、床に膝を着くというところができない(膝が痛いため)という人がいたので、数回行なっただけで別の技を教えることにしました。


入り身投げ












 それが上に示して技で、これも「変手法」の中にあります。


 14番目の技で、「入り身背負い(いりみせおい)」と呼ばれている技です。


 基本的な流れは「膝車」と同じですが、投げる側の立ち方が違っています。この技では片膝を床に着けることはなく、「四股立ち(しこだち)」になっています。実際は相手との体格差を考慮して瞬時に判断すべきことですが、基本的には同じ体格の人を前提して稽古しますので、投げる側の姿勢を低くすることで「投げ」を容易にします


 前述した「膝車」の場合、片膝を着くことで結構姿勢が低くなりますが、この技の場合、手首を捕った後の身体操作に留意する必要があります。もちろん、「膝車」の場合にもその技独特の留意点があり、本格的に稽古する場合には両者の異同についても理解してもらい、その上で稽古することになりますが、前述のように、今回はそこまでは説明しませんでした。


 それは「輪転」や身体操作により、タイミングが合えばそれなりに姿勢が崩れることを理解してもらえたし、あくまでも今後の稽古の予行演習、という部分には変更がなかったためです。本格的に稽古するとなると、そんなにたくさんの種類は稽古できません。細かな問題点について個別にアドバイスし、その上で数をこなすからですが、そのようなコツを理解してもらわなければ力技になってしまいます。このようなことは直真塾でもBBKでも本意ではないので、「見えない技」の部分についてはレベルに応じ、しっかり教授していきたいと思っています。


腕十字  さて、関節技ですが、左のイラストに示した「腕十字(うでじゅうじ)」を稽古しました。


 これも「変手法」からの技で、22番目になります。


 ただ、「変手法」ではここから続きがありますが、今回はそこまでは行なっていません。


 また、最初の設定も少し変更してあり、その点も「変手法」の場合とは異なっています。


 このような稽古の場合、一般に受ける側は自然体で立っていることになりますが、今回は組手の場合同様、左足を前にして構えてもらってから行なっています。そのため、体捌き・運足などに相違が出てきます。


 自然体で立つ場合、相手が左右どちらで突いてきても、同様に対応できるし、そういう稽古につなげるための構えでもあります。


 しかし、組手の時の構えとなると、逆に制限が出てくることになり、またそれが特定の動作を容易にしたりすることもあります


 今回の場合、相手が「中段追い突き」で攻撃した場合、イラストのように突く側の体側に入り込むことは容易であり、その為に今回は体捌きを先行させて「腕十字」を極めることにしました。


 その違いを説明しますと、「変手法」で行なう場合、最初に右手で「掬い受け」を行ない、それと同時に体捌きを行ないます。その上で左の上肢を相手の肘に巻き付け、捕った手首を返して関節を極める、という流れになります。


 今回はまず体捌きを行ない、同時に相手の肘付近に自分の上肢を巻き付け、すかさず手首を捕って返し、関節を極める、という流れにしました。構えの設定の違いで変化させたわけですが、もちろん組手の構えの場合でも奥手で「掬い受け」を行ない、基本通りの動作を行なうことはできます。


 しかし、今回はこの技のポイントである肘付近に自分の上肢を巻き付ける、という身体操作に重きを置いての稽古にしました。


 今後、この日の稽古をベースにいろいろ展開していくこともあると思いますが、稽古生の方はいろいろなタイプの技を経験できたことを喜んでいらっしゃるように見えました。さらに興味が湧いてきて、より稽古が充実することを期待しています。





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 昨日の続きです。


 BBK(ボディバランス空手)の第2部では、ペアを組んで輪転を用いた技を稽古した、ということをお話ししましたが、昨日は「形(かた)」の動作の解釈として行ないました。


 今日お話しする技は別の稽古体系に属するものの中からピックアップしたもので、輪転の部分がより鮮明に出ており、反撃の方法もユニークです。昨日ご紹介した技の場合、BBKでも稽古した人がいますが、今日お話しする技の場合は初めの技になります。


 そのため、まずは見本を見せ、技のポイントを説明した後に身体を動かしてもらいますが、ペアを組んで輪転を行なうことにまだ慣れていない分、身体操作の点で懸念があります。


 でも、ある程度やれば慣れてくると思いますし、そういう期待もあるために行なったわけですが、結果、前述した懸念は飛んでしまいました。もちろん、細かなとこでは突っ込みどころ満載なのですが、最初にしては良い出来だったというわけです。今後はこれをベースにブラッシュアップしていくことになりますが、この段階での出来が良ければ期待値も上がります。出席者次第では、このような稽古を随時取り入れていこうと思います。


 ここで、具体的な技についてお話ししましょう。


輪転から手刀打ち












 まず、「打ち技」を用いた場合ですが、その様子は上のイラストに示してあります。


 攻撃する側は「中段追い突き(ちゅうだんおいづき)」を行ない、受ける側は前足を軸にして輪転します。


 相手の体側部に移動した後、さらに歩を進めますが、それと同時に相手の伸びた上肢の下から上方に押し上げるような感じで跳ね上げ、姿勢が崩れたところに「手刀打ち(しゅとううち)」を放つというものです。


肩の伸展・屈曲  ところで、技の内容を示すイラストでは相手の上肢に対する動作の部分が省略されていますが、この部分の意識が技の成否を決定するポイントの一つになります。もちろん、その前段階である輪転の質も大切ですが、それは大前提のことであり、今日のブログではそこはある程度できているという設定でお話しします。


 この場合、相手の上肢のどの部位に接触し、どの方向に動かすかということが大切です。そのため、説明ではこの点をきちんと実技を交えて説明し、もしその部分に問題があれば技が極まらない、ということも実演しました。


 そのポイントですが、接触部位は肘関節の上腕骨側になります。


 そして動かす方向ですが、ここでは肩関節の可動域を念頭に置くことが必要になります。肩関節自体、大きな可動域を持ちますが、制限される方向もあり、その一つをイラストで示してあります。しかし、意識すべき方向は図示された屈曲・伸展だけでなく、他の方向もあります。


 そこには2次元的な感覚ではなく、3次元的感覚が必要になりますが、こういうところが関係し、技をかけていても実は効いていない、という動きになっている場合も少なくなく、その解消には身体の仕組みを知ることです。


 稽古の際、相手の技に変に抵抗することなくかかったような動作をする人がいますが、かといって必死に抵抗する必要もありません。身体の仕組みを知れば、静かにやっても技はかかるものであり、そういう時に必要なのが可動域の意識なのです。


 相手を感じようとすることで自然に接触部位が武技に必要なベクトルを教えてくれますが、技をかける自分が主体という意識が強い場合は、どうしても力で倒そうとします。ここに筋力至上主義が生まれてくる背景がありますが、武技に必要な筋力の存在を前提として、後は反射を活用したり身体の仕組みに基づいた動きをすることが大切です。


 また、極めとして行なう「手刀打ち」の場合、相手の上肢をコントロールするほうに意識を取られ、「打ち技」としてのポイントを忘れないようにしなければなりません。手首のスナップなどは典型ですが、他にはどの部位を攻撃するかという意識も重要です。


 イラストがお分かりのように、ターゲットは上段です。しかし、それは漠然としたものではなく、明確に「烏兎(うと)」という急所を意識します。眉間にある急所ですが、武技として行なう時にはそのようなコントロールも「見えない技」になります。


輪転蹴り










 もう一つがタイトルにある「蹴り」を極めとして用いた技です。


 上のイラストでその様子を示していますが、その様態を見ていると「前蹴り(まえげり)」のように見えます。


 たしかに、下肢の軌跡は「前蹴り」に似ていますが、ここでは背足(はいそく)」、もしくはを用いて攻撃します。その違いは間合いや蹴る高さによりますが、ここは状況によって瞬時にコントロールするところです。


 こういうところが慣れを要するところですが、これから数をこなす中でどんどん精度が増してきます。


 その一つに先ほど同様、どの部位を蹴るかというコントロールに関係するところで、やはりこれも急所狙いになります。具体的には「青霊(せいれい)」を狙いますが、ここは軽く当たっても腕が痺れる急所であり、稽古ではその点を注意してもらいました。


 また、稽古生の中に見えた迷いとして、蹴り足をどちらにするかということがありました。輪転時の運足の処理にも関係しますので、イラストでは左で蹴っているものの、状況次第で自然に蹴ることができる側で良い、ということで続けました。ただ、数をこなす中で自然に左足で蹴る人が多くなりましたが、実戦の場面では臨機応変に対応することが大切です。武術の意識としては大切なところなので、ここでは瞬間的な判断を大切にしました。


 こういう内容だと、BBKなのか直真塾なのか分からなくなってきましたが、それだけこの日の出席者の方の場合は武術寄りだっということです。


 稽古自体はさらに続きましたが、機会があればその様子もお話ししたいと思います。






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 昨日の続きです。


 先日のBBK(ボディバランス空手)は、上級者ばかりだったと書きましたが、それが稽古内容にも関係することになりました。


 大きなテーマは「転身」で、第1部では各自単独で行なう内容でしたが、第2部ではペアを組んで稽古しました。


 この場合、当然、約束組手的な内容になり、雰囲気的には直真塾での稽古の感じです。


 でも、これまでのBBKの話の中にも、ペアを組んで約束組手的な内容で稽古したということが何度もあり、この日もそのパターンで行なわれたと考えていただいて結構です。


 具体的には数種類の技を稽古しましたが、普段BBKではそういう稽古を行ないません。もしかすると、1つか2つくらいは昔、稽古したかもしれませんが、初めての技が多かったはずです。この点、確認していませんので定かではありませんが、最初に稽古した技はたぶん稽古したことがあるだろう、と思えるものでした。


 これはタイトルにもありますので、何かの「形(かた)」の動作がベースになっていることは推察できると思います。


 その上でお話ししますが、BBKでは「四方拝(しほうはい)」という「形」を、一部の人にだけ教えたことがあります。直真塾では「形」としては最初に行ないますので、入門間もない人以外、ほとんどの人が知っていますが、BBKの場合、稽古の目的が異なりますので、具体的な内容についても違ってきます。


 そこで今回の出席者ですが、「形」のウンチクに絡んで、「四方拝」の最初のところだけを稽古したことがあります。内容は「転身」による「突き」の稽古、運足の稽古、それから儀礼形としての意味を持つところから新年の稽古始めの際に、といった目的で行なったことがある動作です。


四方拝 初動作















 その内容は上のイラストに示してありますが、「形」では90度ずつ「転身」し、突いています


 今回の稽古では、通常の組手の構えから行ないましたので、90度というよりも180度に近い「転身」になりますが、この時の動作の解釈例として稽古したわけです。


 この動作自身については、以前稽古したことを思い出してもらうまでにとどめ、実際に「形」として事前に稽古するまでは行ないませんでした。


 ここで意識すべきは、相手からの攻撃に対して運足と体捌きでかわすことが第一です。それができなければ、相手からの攻撃が当たってしまうことになりますので、反撃は不可能になります。


 こういうことは1回やってもらえば理解してもらえますので、まず見本を見せ、その上で全員で稽古しました。


四方拝 解説1












 そこで具体的な技ですが、その様子が上のイラストに示してあります。


 タイトルからもお分かりの様に、ここでは「後猿臂(うしろえんぴ)」を極め技として用います。


 ただ、今回の稽古の場合、前述のように互いに組手の時の構えで行なったため、完全に上のイラストのような感じではありません。受ける側も「正整立ち(せいさんだち)」で構え、左の上肢が前方に位置している、という状態です。


 相手からの「中段突き(ちゅうだんづき)」に対して身をかわす時、運足を間違えたり、タイミングが合わないような場合、実戦では武技としての用を成さなくなります。もっともこの要素は、他の技でも同様ですので、稽古の際のアドバイスの要の一つになりました。


 「形」の中では「突き」と認識している動作ですが、実はここでは「引き手」の肘を活用した「後猿臂」であるというところに武技としての面白さがあるわけですが、この意識により「突き」も伸びるようになります。


 ただ、ここで用いているのは「後猿臂」という大変射程距離の短い技です。


 そのため、この技を武技として使用すようとすれば、当然の間合いの意識が必須になり、「形」として行なっているだけでは空振りしてしまうこともあるのです。


 そうならないためにも、解釈として稽古する際には間合いに留意し、相手の脇腹の位置にしっかり当てるようにしなければなりません。稽古ですから本気で当てるわけではありませんが、間合いに関してはきちんと認識できるはずです。


 相手との体格差ににより、間合いの調整は瞬間的に行なわなければなりませんが、いずれにせよ、ギリギリの見切りが必要な技です。そのため、「形」の解釈がBBKでの稽古にふさわしいかどうか、という問題はありますが、間合いの意識も大きな視点に立てば身体操作の一つです。護身術的な用法でも「猿臂」は効果的な武技の一つですから、ここではそういう意識で稽古してもらいました。


猿臂  ところで、「猿臂」の場合、きちんと効果を得るにはそれなりのポイントがあります。


 その一つが肘の角度ですが、しっかり意識しなければこの角度が甘くなり、「猿臂」の鋭さが欠けてしまうことが懸念されます。


 だからこそ、この稽古ではこの点にも留意してもらいました。


 冒頭でもお話しした通り、この日の出席者は上級者のみでしたので、基本の「その場突き(そのばづき)」などもこのステージあれば及第点のレベルです。「突き」の及第点には「引き手」の要素も必要ですが、それ自体がそのまま「後猿臂」になりますので、基本の「突き」がある程度できるということは、その点も及第点ということです。


 ただ、意識の主体が変わりますので、そういう変化についてきちんと認識し、そのイメージで身体を動かしているかどうか、ということになります。


 見ている限りではきちんと目的意識を持ってやっているように見えましたが、心の中もそうであってほしいと願っています。


 前述のように、他にも数種類の技を稽古しましたが、機会があればお話ししたいと思います。





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 BBK(ボディバランス空手)の稽古の話です。


 先日の稽古は、上級者の方が多かったので、難度の高い「転身」を意識したメニューが多くなりました。大きく2部に分かれますが、第1部が今日お話しする「転身」の基本稽古です。ここで数をこなすわけですが、内容が「転身」ですから、目が回る人も出てきます。様子を見ながら適度に休憩のために説明の時間を設け、同時に後半の具体的なメニューも考えました。


 結果、基本稽古では多少目が回っても、テーマを「転身」にしたからということで、第2部はペアを組んで具体的な武技として取り入れてある技を稽古することにしました。今日は、基本的な稽古の様子について綴っていきます。


輪転突き

















 最初は上のイラストに示してある「輪転突き(りんてんづき)」を行ないました。


 この日出席していた上級者の人たちの場合、2組に分けた時にもよく稽古してもらっていたため、動きそのものは結構様になっています


 この「突き」は、ご覧のようにまず「追い突き(おいづき)」を行ない、そこでは「正整立ち(せいさんだち)」で行ないます。


 次の瞬間、奥足を前に進めて「交叉立ち(こうさだち)」になり、そのまま「転身」して再び「正整立ち」になり、同時に「突き」を行なう、という流れになります。


 その際、動作に淀みがあってはならず、いかに1呼吸でスムーズに行なうかを意識しなければなりませんが、その前にも意識しなければならないことがいろいろあります。


 一例を挙げれば、運足があります。


 その中にも立ち方に気を付けるという、運足以前の注意も存在します。動作自体が普通はあまり行なわない内容だけに、基本の基本のところから再度きちんとした注意が必要になるわけで、もし、この稽古が初学者の人であれば、そういう点からアドバイスの対象になります。


 しかし、今回の稽古では「正整立ち」の歩幅や体重の分配、フォームなどは基準を満たしており(欲を言えばいくつか意識しなくてはならないところはありますが)、「転身」時のポイントになる「交叉立ち」の際の奥足の運足の様子もスムーズで、再び「正整立ち」に戻るところもふらつきがありません。微妙な調整が必要になる、足裏の意識もきちんとできています


 このように、土台の部分については及第点が付けられる内容でしたが、上半身の処理に少し問題がありました。


 「転身」時、上肢をどう処理するかも「輪転突き」のポイントの一つになりますが、この点が上手くできていない人がいたのです。


 具体的には、中心軸を乱さず輪転するには、その際に上肢を身体に巻き付けるような操作をしなければならないのですが、肘を伸ばしたまま行なっているのです。下半身の操作が上手くいっているため、大きな崩れはないのですが、全体を見るとシャープな動きではありません。


 当然、ある程度数をこなしたらアドバイスするつもりでしたが、何度か行なう内に問題点に自ら気付き、修正していました。動きの不自然さを感じ、これまでアドバイスしたことを思い出した、あるいは他の人の動きを見て修正した、ということもあるのかもしれません。


 でも、特筆すべきは自ら気付き、修正したという点です。これは教えるほうとして大変嬉しいことであり、その意義についてはきちんと伝えました。その方も嬉しそうな顔をされていましたが、良い傾向です。


 そこで、この「輪転突き」に「反転突き(はんてんづき)」を加えて再度行ないました。


 「反転突き」というのは、文字通り「輪転突き」と反対に転身して突くもので、千唐流ではまず「輪転突き」をある程度稽古した後、レベルに応じて「反転突き」を入れて、そこまでをワンセットで行ないます。今回の稽古でも、「輪転突き」の様子を見て、全員で「輪転」・「反転」を行なったわけですが、基本的な運足の意識は重なります。


 ちょっと足がもつれる人もおり、その度に中心軸にも乱れが生じますが、そのような人には1呼吸でやって下さいとは言わず、まずは正しい姿勢で運足にも留意してやってもらいました。


 このような稽古をある程度こなしたところで、次のメニューに移りました。


基本型Ⅲ 返し突き
























 それが上のイラストに示した「返し突き(かえしづき)」です。


 最初に示した「輪転突き」の場合、「基本型(きへんかた)」に登場しますが、「返し突き」も「形(かた)」の中でもよく見かけます。


 他流の大会でいろいろな「形」を見る時、そこでも前後に突く動作がありますが、2拍子で行なわれているケースが多くなっています。


 しかし、千唐流の場合、1拍子で前後に突き、それを「返し突き」として一つの技にしているわけです。


 方向を違えて技を出すという点については、実戦を意識する場合は必須のことであり、その際の迅速性は結果に大きく影響します。


 ですから、いかに素早く方向転換し、事態に備えるかは武術としては必須の身体操作であり、千唐流の「形」ではそれを要求しているわけです。


 もっとも、その際に繰り出される「突き」の質が低く、相手を倒すだけのクオリティを有していない場合は、いかに素早く転身できても武技としては失格です。ですから、ここでは「一撃必殺」のクオリティを有しながら転身も素早く行なう、ということが求められます。


 そういうイメージで、この「返し突き」の部分だけを抽出して稽古したわけですが、理想形はその場突き(そのばづき)」くらいのリズムで行なうことです。2本の「突き」を1呼吸で行なうわけですので、理想としてはそうなるのは当然のイメージですが、今はそれを求めるまでの段階ではありません。


 ここは現実に沿った内容で行なったわけですが、それでも短時間のうちに転身して突く、という動作を繰り返すわけですから、「輪転突き」の場合よりも早く目を回す人が出てきました。


 運足や足裏の操作については大きな問題点がなかった分、目を回すことについても何とかしたかったのですが、頭部の動かし方や目線のことくらいしかアドバイスのしようがありません。それでも素早く数をこなすとなると対応しきれなかったわけですが、稽古を重ねることで少しずつ慣れてもらおうと思っています。


 冒頭お話しした通り、この後ペアを組み、「転身」を取り入れた技を稽古しましたが、その話は後日に譲ります。






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 火曜日の稽古の最後の話です。


 昨日のブログでは反撃自由の約束組手の話を書きました。火曜日の稽古としては第2部の内容でしたが、第3部ではその流れをそのまま自由組手に持ち込みました。


 組手の際、防具を着けて、ということになるとどうしても互いにしっかり当てようという意識が働き、使用する技に冒険がありません。つまり、試合で見られる技が主体になり、パターンが固定される感じになります。


 でも、その前にやった約束組手では、攻撃側の技を決めていたことも関係するのか、いろいろな反撃技を出していました。ならば、あえて防具を着けず、自由組手も同様のイメージでやってもらい、戦いの幅を広げてもらおうと思いました。このような稽古は最近やっていなかったので、新鮮に感じた人も多かったかもしれません。


 ただ、その時の様子を撮った写真はありませんので、昔の画像をイメージとしてアップし、話を続けたいと思います。


軽い自由組手2















 いつもなら、相手に背を向ける回転系の技はよほどのタイミングでなければ出しませんが、この日は結構出ていました。


 互いに相手をよく見て、隙があったと思った時に一気に間合いを詰めて技を出す、という感じではなく、技を出すことに躊躇せずにいてもらいたかったので、これは良い傾向です。


 相手から1本を取ろうという意識か強い場合、どうしても慎重になりがちで、自由闊達な動きがしにくくなりますが、あえて1本を意識せず、技をかけ合うことに主眼を置いた稽古の成果です。


軽い自由組手5
















 2人の「蹴り」が交錯するシーンもありました。


 防具を着け、真剣に戦う時にも見られますが、この日はもっと自由に技を出し合うということも関係するのか、互いの「蹴り」の意識が重なった時にこのようなことになるのでしょう。


 実際の戦いでは、その中でも微妙な時間差が生じることが多くなるわけで、その差が明暗を分けることになります。


 外目で見ていては分からないようなタイミングのズレも、当人同士には分かっているでしょうから、そういうところから戦いの時の身体感覚を磨いてもらえればと思っています。


軽い自由組手4














 自由に技を出し合う稽古ですから、打ち技も出ます。


 上の写真は「裏拳打ち(うらけんうち)」のシーンですが、試合でも大きく回転して打つ技は見かけます。防具付の場合、そのような回転系の技は打突時の威力が見ていても感じられるせいか、1本を宣せられるケースが多くなります。


 でも、写真の場合は「形(かた)」などで見かける上肢のスナップを活用したパターンで、試合では見かけることはありません。このような技の場合、接近戦で出されることが多くなりますが、その間合いで的確に急所にヒットすれば、十分相手を倒すだけの効果を得られます


 直真塾の場合、試合で有効な技、というだけでなく、実際に使える技、ということを意識しているため、それがこの稽古では出ているのでしょう。


軽い自由組手1
















 技を自由に出し合う、という前提では、多少隙ができてもいろいろな技を試すことになります。


 「上段回し蹴り(じょうだんまわしげり)」についても同様で、普段は自分に隙を作らないようにする為、相手が死に体になっていたり、明らかに上段に隙がある、あるいはフェイントをかけるなどして意図的に隙を作ったりした時など以外には、なかなか出すことはありません。


 しかし、今回の稽古では多用していました。上の写真の場合、身長差のため蹴り足が届いていませんが、稽古ではしっかり必要な高さになっているケースが散見されました。


軽い自由組手3















 組手の話ですから、攻撃だけでなく「受け」についても見ていかなくてはなりません。


 今回の場合、この点でも通常の組手のシーンとは異なるところがありました。


 「受け」の際にもいつもと異なり積極的になり、相手の姿勢を崩す意識で行なわれているケースがあったのです。


 これは崩しや投げにつながることであり、普段は約束組手の中で稽古することが多くなりますが、今回のように自由に動く中で行なうとなれば難度は高くなります。


 しかし、それが今回見られたとなれば、防具を着け、本気で攻防を行なう際にも見られる可能性が高くなり、そうなればさらに組手の質がアップします。そういうシーンにつながる動きを見たことは、今回の稽古の収穫の一つでした。


 一定の時間後に区切り、どんどんパートナーを変えて行なったわけですが、全員意識が高まり、稽古の締め括りとして良い感じで終了しました。





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 火曜日の稽古の話ですが、「形(かた)」が終了した後、組手に入りました。ただ、その前半は約束組手で、その後に自由組手という流れでした。


 そういう稽古の進行については先日のブログでご紹介してありますが、具体的な内容としてはタイトルにある通りです。


 つまり、約束組手については攻撃は限定しますが、反撃については自由、ということにしてあります。こちらで指定するのではなく、相手からの攻撃(限定)に対してどう対処するのが良いのか、ということをイメージして稽古してもらうわけですが、その様子を見てアドバイスすることも出てきます。


 今日はこの約束組手についてのお話になりますが、反撃自由という設定でしたからいろいろなパターンがあり、あまり掘り下げた内容にはなりにくいところもあるかもしれませんが、ご了承ください。


上段回し蹴り  最初の攻撃技は、「上段回し蹴り(じょうだんまわしげり)」でした。


 試合でもよく用いられている「蹴り」のため、これから行なわれる大会を意識した場合、きちんとその対応を身に付けておかなければならないわけで、約束組手の時は稽古しておく必要があります。


 ただ、今までは中段を狙うことが多く、今回のように上段のパターンは少なくなります。


 それは上段を狙うことによる隙の出現を少なくする為、「蹴り」の高さについては中段までという認識からですが、試合であれば「上段蹴り(じょうだんげり)」の際に問題になりやすい急所を狙われる、ということはないので、心配なく高い「蹴り」が可能になります。


 そのため、そういう攻撃に対する目を慣らしておくことが必要であり、きちんと受け、その状態から反撃は何が適切かということを動きながら考えてもらいました。


 上級者になると、何の問題もなくきちんと受け、反撃しています。例えば、斜め前にステップし、「蹴り」のパワーのピークを外したところで受けて、間合いにより「突き」や「蹴り」で反撃しています。


 日が浅い人の場合、「受け」そのものに問題があり、見ているほうがヒヤッとするシーンもあったりしますが、攻撃の技が限定されている分、大きな問題はありません。


 数をこなすうちに集中力が欠落してきたり、相手も本気ではない分、それこそカタチだけの「受け」になってしまっているケースもあり、後半になると攻防共に魂が入っていないケースも散見されました。


 その度にアドバイスと称して一旦稽古を中断し、その状況に即した話をするわけですが、途切れた集中力の回復としての役割も含んでいます。こういう感じで数をこなした後、別の技で仕掛けてきた場合の稽古に入りました。


回転足刀蹴り2















 それが「回転足刀蹴り(かいてんそくとうげり)」です。


 この技の場合、瞬間的にしても相手に背を向けるわけですから、実際の戦いではそこに注意しなければなりません。仕掛けるタイミングが相手に知られたり、動きが遅いという場合、技が読まれてしまい、すぐに反撃されます。


 ここでは仕掛ける側として、そういう点に注意してもらいたかったわけですが、その心配通りの結果になり、回転する時に臀部を蹴られ、「蹴り」を防がれるどころか、自分の姿勢が崩れてしまうケースもありました。約束組手だから良いようなものの、といったケースも見受けられたわけです。


 この稽古の際、「受け」をどうするか、という点にも注目していました。反撃にも関係することですが、その一例として上のイラストのように右足で蹴ってきた場合を想定してお話しします。


 受ける側としては左で受けるか右で受けるかになりますが、前者の場合、一般的な構えであれば前手で受けることになります。この場合、鉤状になった足首に受ける側の手や手首辺りが引っ掛かるような感じになり、そのまま少し引けば相手の姿勢を崩すことも可能になります。約束組手のパターンとしてはよく行なっており、今回もそういう感じで対応している人がいました。


 でも、後者のパターンで受けている人もいました。この場合、蹴り足のアキレス腱側を受けることになりますが、約束組手という安心感からか、触れる程度になっているように見えました。


 このような「受け」では相手が本気で蹴り込んできた場合にはそのままもらってしまうことになり、大変危険な状態です。そういう感覚が染みついてしまったら武術としてはまずいので、武技のレベルできちんとアドバイスしました。


 でも、それは前手で受けているようなパターンにするように、ということではなく、当人がアキレス腱側を受ける感覚のほうがしっくりくるということであれば、「受け」の質を変えれは良いのです。


 そしてその時の意識は、前者のパターンが「」を意識した技とするならば、後者のパターンは「」を意識したものにし、アキレス腱にダメージを与えるような強い「受け」にすることになります。


 もっとも、それを今回の稽古で本気で行なったら1回でアキレス腱にダメージを与えることが懸念されるため、実際にそうするようにというところまでは言いません。こういうところはイメージトレーニングとして行なうところであり、多少は先ほどとは動きが変わったとしても、稽古の範疇を超えないようにしなければなりません。それでも、きちんとした意識で行なえば動きにも変化が出ますので、そこまでで良し、として進めました。


 いずれの場合も「受け」から先の部分については各自に任せたわけですが、間合いや各自の得意技により多彩な展開になりました。


 そうなると普段は見かけない技を試す人もおり、こういう稽古でその動きがしっくりくると分かれば、自由組手でも出てくるようになるでしょう。試合では取られないような技であっても、武術的には効果的と思われる内容であれば直真塾ではOKです。「形」の動きの応用であればなお結構で、なるべく工夫した技になることを意識してもらった稽古になりました。


 他にもいくつかの仕掛け技を設定しましたが、長くなりますので今日はここまでにします。稽古はこの後、軽い自由組手になりましたが、機会があればお話ししたいと思います。






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 昨日の夜、近所を歩いていると、早咲きの桜が目に留まりました。ほとんど満開です。


 これは旬の話なので、今日のお昼、その様子をカメラに収めました。ついでに山本有三記念館まで足を延ばしましたが、その話を綴ります。


桜
















 その時間、ちょうど晴れ間がのぞいていましたので、青空をバックに満開の桜を見ることができました。


 この桜は毎年、他の木に先駆けて咲いており、まだ寒暖の差があるためにどうかなとは思っていましたが、良い意味で裏切られました。


濃い色のサクラ















 満開の桜のそばに咲いていた別の種類の桜(だと思います)です。色の違いと花びらの数が多いのでよく分かりませんが、きれいでした。


 ただ、こちらはまだあまり咲いていません。雰囲気的には3分咲きというところでしょうか。


 暖かくなると一気に咲き始めるでしょうから、今日見た様子は今日アップすることにしました。


沈丁花















 歩いていると、あちこちから良い香りが漂ってきます。


 沈丁花の香りです。


 ちょっと前に吉祥寺に行った時、公園から街のほうに向かう途中で同様に沈丁花の香りがした、ということで写真もアップしましたが、今は沈丁花も満開といった感じです。


 だから、その姿が見えなくても香りだけは風に乗ってやってきていたようですが、咲いているところを見つけましたので撮りました。


スイセン














 この時期は、いろいろな花を見かけます。上のスイセンもその一つですが、きれいに咲いていました。


 昼間は仕事の関係で外に出る機会が少ないため、あまり季節の変化を感じることは少ないのですが、今日は一気に春を実感しました。


山本有三記念館















 桜を見た足で、山本有三記念館も訪れました。


 いつもとは異なったアングルで記念館を取りましたのでアップします。


 この時間、太陽は雲に隠れており、青空は見えているもののちょっと光量不足の写真になりました。


 同じ建物でも、アングルによって雰囲気が変わります。このブログの最後にその様子をご覧いただきました。


 また春の様子をカメラに収めることができたら、ブログでもご紹介します。

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 昨日の続きです。


 火曜日の稽古の第1部は、複数の「形(かた)」をそれぞれグループに分けて稽古したと書きました。その上で、それぞれの「形」に共通する身体意識については一緒に説明し、稽古の中で意識してもらいました。人数や稽古生の数が多くなった場合、共通するテーマをピックアップし、そこでのアドバイスを参考にして各人それぞれでブラッシュアップを図るようにしていますが、その一つが昨日書いた「中心軸」のことでした。


 今日はタイトルにある「ナンバ」を意識したものですが、これは「形」の稽古の中で、全身の動作と上肢の動きがどうもチグハグで、「形」としても、あるいは実際に使ったとしてもそれではせっかくの武技が意味を成さない、といった懸念があったわけです。


 もっとも、普通に見る分については違和感は無いくらいのことですが、細かなところが気になるという、ドラマ「相棒」の右京さんのようなところがありますので、当然アドバイスの対象になります。


 特に、この「ナンバ」という身体操作は日本の独特の身体文化の一つであり、武術だけでなく広く芸事にも活用されています。武術の場合、その動作の使用目的が戦いにある以上、不覚を取らないためにもこの動作をきちんと自分のものにし、活用する必要がありますので、この日の2つ目のアドバイスのテーマになったのです。


 ところで、改めて「ナンバ」という言葉を出すと、結構仰々しく意識する人もいるでしょうが、基本稽古では「追い突き(おいづき)」がその典型です。「形」の中にも当然出てくる技ですが、基本でしっかりやっているせいか、ここではそれほど目立ちません。


 つまり、ここでは「突き」以外の場合で微妙なズレが見い出せる、ということです。


抜塞 手刀構え



















 その具体例を上にイラストに示してありますが、「鷺牌(ろーはい)」や「抜塞(ばっさい)」に出てくる「手刀構え(しゅとうがまえ)」や「手刀受け(しゅとううけ)」の動作です。


 「形」の中ではいずれも1歩前進しながら行ない、「手刀(しゅとう)」のコースはイラストに示してある通り、やや弧を描きます


 こういう動作について、流派によっては直線的に「手刀」を出したりするところがありますが、運足もそれに連動したような感じになっています。


 千唐流で行なう場合、前述の「形」ではいずれも呼吸を合わせ、基本の場合のように運足も弧を描きながら行ない、下肢・上肢共に「柔」のイメージになります。だからこそ、「手刀」のコースも静かに弧を描くことが可能になりますが、そういう身体の使い方を行なうことで、ナンバ的な身体の動きの際の細かなところが意識されます


 「形」の中で素早く行なうところと静かに行なうところがありますが、後者の場合、とくに身体の使い方を自己認識しながら行なうことが大切で、筋肉の動きや身体の「中心軸」の状態、その為に必要な骨格の動きなどについて、どうすれば最も合理的でしっくりくるようになるかを体感しながら行なわなければなりません。


 単に動作の繰り返しだけの稽古になったり、細かな身体意識を感じないままに行なうようであれば、せっかくの「形」稽古の効果が無駄になります。


 もちろん、そういう稽古であっても、数をこなすうちに何かを感じることができる人もいるかもしれませんが、ある程度「形」のイメージを持った上で稽古を行なえば、上達も早くなります


 以前、このブログで幕末の剣聖、千葉周作の名言、「技は理より入るが易し」という言葉を紹介し、直真塾の指導方針の一つにしていることをお話ししたことがありますが、その意識がちょっとしたところにもこだわりとして出てきます。


 「ナンバ」という概念が知られている今、実際に稽古している「形」にその要素を見い出し、その身体意識・身体操作を活用した稽古を行なうことで、「形」にさらなる魂を吹き込もう、というわけです。


 この「手刀受け」・「手刀構え」については、前述の「鷺牌」・「抜塞」を稽古している人たちへのアドバイスでしたが、各人が稽古している「形」の中に、同様の身体の使い方を要求されている箇所はないか、という問いかけをしました。そういうことで色々気付いてもらおうとしているわけですが、「正整(せいさん)」の組で手が上がりました。


正整 背刀受け














 これも「受け」に関係するところですが、イラストでは「背刀受け(はいとううけ)」の箇所をアップしました。


 冒頭に挙げた「手刀」を用いた場合もそうですが、「受け」のように曲線を描く動作だからこそ、全身の動きと連動することがより重要になり、技のメインになる側を活かせるような内容にならなくてはなりません。


 「ナンバ」的な動作ができるということは、上肢の筋力だけでなく、全身の動きから発するパワーも活用できることを意味しており、それが武術的な「見えない力」になります。タイミングが狂えば、せっかくのその「見えない力」を自ら封じていることになり、その不足分を筋力トレーニングで補おうという方向に行ってしまいます。


 道場でいつも話していることですが、武術におけるパワーは筋力によるものだけでなく、身体の使い方から出てくるもの、という意識が必要、と説いています。


 ただ、だからといって筋力をつけるための鍛錬を疎かにして良いということはなく、武術体養成の中に筋力アップも含んでいることは当然です。ここで強調しているのは、主体の話であり、武術家は武術に必要な身体の鍛錬法があり、一つのことだけに特化し、目的や稽古の主体が見えなくなることに注意するように、ということを話しているのです。


 逆に、明確な意識の下で「形」を行なえば、身体の使い方から発せられるパワーの活用が容易になり、見た目は筋肉ムキムキでなくても、十分武技として通用するパワーを出せるようになります。その時の身体操作の意識の具体例の一つが、今日のテーマになっている「ナンバ」なのです。






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 昨日の稽古の話ですが、第1部は「形(かた)」、第2部は約束組手、第3部が防具無しで軽い組手を行ないました。組手の場合、本来は防具付ルールで行ないますが、今回はなるべく多彩な技を出す意識で、ということで、あえて試合風の雰囲気ではなく、互いにいろいろな動きをしてもらうつもりで行ないました。


 ただ、今日はその話ではなく、第1部で行なった稽古のことで、個別の「形」というよりは、その中の動作をある視点から眺め、綴っていきます。


 そのテーマがタイトルにある「中心軸」ですが、千唐流では重視されている身体意識で、基本稽古から「形」に至るまで、よく稽古されます。その関係で、このブログでもよく登場する言葉の一つになっており、読者の方にはなじみ深いのではないかと思います。


 稽古の際、「中心軸」の養成のために転身という動作が行なわれますが、第1部の稽古でも種別を問わず強調してアドバイスしました。


 この日の「形」稽古では、試合を前提に、何を演武するかを各自で選択してもらい、それに応じてグループ分けをしました。まだ試合に出場しない人については「基本型(きほんかた)」を中心に稽古してもらい、他は「鷺牌(ろーはい)」、「鎮東(ちんとう)」、「抜塞(ばっさい)」、「正整(せいさん)」の組に分け、行なってもらいました。


鷺牌 上段貫手から目切り









 上のイラストは「鷺牌」の中に出てくる動作ですが、手刀(しゅとう)」による添手と合わせて「上段貫手(じょうだんぬきて)」を放ち、すかさず点した後、「背刀(はいとう)」の指先による目切りを行なっているところです。


 「形」の中ではこの動作にもう少し加え、その上で一連の動作とし、それを一呼吸で行なうことになりますが、軸がぶれないように、あるいは方向が狂わないように注意しなければならず、難度が高い箇所になります。


 まさしく、「中心軸」の意識が顕著に表れるところですが、「鷺牌」はこの日に稽古している「形」の中では最上位に位置します。そういうこともあり、同じように「中心軸」を意識する動作であっても、他の組の「形」よりは難度が高くなっているのでしょう。ちなみに、千唐流では「鷺牌」は大と小に分かれており、上のイラストに示してある動作は大に出てきます。


基本型Ⅲ 返し突き
























 ここでこの日に稽古した「形」以前に稽古する「基本型Ⅰ(きほんかたいち)」に出てくる動作を見てみると、「返し突き(かえしづき)」というのがあります。


 上のイラストに示してありますが、180度転身して突く、というものです。


 同様の動作は、基本の移動稽古の際にも方向転換で行なうことになりますが、ここでは多方向を意識した技として稽古することになります。そのため、ここも一呼吸で前後を突くことになりますが、まさに1対複数の場合を想定した身体操作の稽古になります。


 こういう場合、素早い転身を意識するならば立ち方への注意が不可欠になり、よく見かける「前屈立ち(ぜんくつだち)」ではわずかですが間延びしますし、足の踏み変えを見ることが多くなります


 実戦ではちょっとした間(ま)の違いで明暗が分かれることになりますので、いかにこの点を克服するかが必要になります。


 千唐流ではその点を鑑み、正整立ち(せいさんだち)」をベースに足裏を上手くコントロールし、素早い転身ができるよう稽古をします。もちろん、ここでも「中心軸」の意識がなくてはならず、その土台となる下肢の意識は「基本型」の中でも稽古しているのです。


鎮東 弓勢から転身して下段払い




























 もう一つ、別の「形」の中から転身を行なっている箇所をご紹介します。


 それが上のイラストに示してありますが、「鎮東」の中に出てきます。


 弓勢(きゅうせい)」と呼ばれる動作から360度転身し、「下段払い(げだんばらい)」を行なっているところです。この二つの動作の際、いずれも「四股立ち(しこだち)」で行なっているため、「中心軸」の軸足への移動と、転身時の身体操作が技を極める際のポイントになりますが、下肢の操作を含めた身体の使い方が大切です。特に膝のコントロールが大切で、この点の意識が欠けててしまえば、不用意に腰高になり安定性を失います


 かといって、「四股立ち」の感じのままの膝の角度も問題で、ここは微妙な身体操作を必要とする箇所になります。稽古では、そういうところがアドバイスのポイントになり、問題箇所を改善することで動作全体の質もアップします。


 ただ、こういうことは当人の身体意識に関係するところが大なので、悪い癖を早急に正し、武技としての身体操作を身体に染み込ませてもらうことが必要になります。


 試合という目標をベースに、今回のアドバイスが功を奏することを願っています。


 今日は3つの「形」から一つずつテーマに即した動作をピックアップしてお話ししましたが、稽古では各組それぞれに必要なアドバイスをしました。個別の「形」ではなく、それぞれに共通する身体意識の視点からの話でしたが、種別を問わず必要とされる基本となる部分の認識ができれば、この日に横断的に説明したことにも意義があると思います。この日は別の視点からもお話ししましたので、機会があればご紹介したいと思います。






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