『暴雪圏』佐々木譲(著)

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2010年「このミステリーがすごい」第8位。


佐々木 譲

1950年北海道生まれ。
自動車メーカー勤務を経て、79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞。
90年『エトロフ発緊急電』で日本推理作家協会賞、山本周五郎賞、日本冒険小説協会大賞をトリプル受賞する。
歴史小説も手がけ、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞を受賞


最大瞬間風速32メートル。

十勝平野が十年ぶりの超大型爆弾低気圧に覆われた日の午後、帯広近郊の小さな町・志茂別ではいくつかの悪意が蠢いていた。

暴力団組長宅襲撃犯、不倫の清算を決意した人妻、冴えない人生の終着点で職場の金を持ち出すサラリーマン…。

それぞれの事情を隠した逃亡者たちが辿りついたペンション・グリーンルーフで、恐怖の一夜の幕が開く。

すべての交通が遮断された町に、警察官は川久保篤巡査部長のほかいない―。

超弩級の警察小説。


読んでいるだけで「寒くなる」風景描写が続く(新潟産まれの僕にはよくわかる)。

そんな吹雪の中で人生を迷う人たち。


冒頭の雪で遭難した小学生のくだりが胸を揺さぶった。

この小説は、強盗殺人犯と元刑事の巡査部長の対決のお話ではない。

爆弾低気圧が引き起こす猛吹雪に人々が翻弄され、ある人は命を落としまたある人は希望を見つけたりするそんなお話だ。

風速30mを超す冬の嵐の前では人はあまりにも無力だ。

ひどい嵐の中の積雪50cmにどれだけ人が絶望してきたかを、この作品を読むだけで垣間見ることができる。

暴雪圏とそこに生きる人々の営みや思いを、強盗殺人・不倫・多重債務者などの仕立てで、見事に一つの小説にした筆者に賞賛の拍手を送りたい。

猛吹雪の中、自分の運転する車が路肩に転落して、携帯で119番や110番に電話がつながって、助けを呼んでも誰も助けに来てくれない恐怖。

じわじわと交通網が遮断されていく閉塞感。

ほんとに雪国って怖いんですから!

隣近所でもおきていそうな人間の機微をテンポよく描き、それでいて、シリーズでは実直で勤勉な主人公の活躍シーンも登場してうまく収まった感じが印象的だった。


作者、佐々木譲のこれ以上ないであろう巧みなプロットと文書構成、まさに油が乗り切っている、旬な作家が描いた極上の一冊であろう。



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2010年「このミステリーがすごい」第7位。


篠田 節子

東京都生まれ、東京学芸大学卒。
1990年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞。
97年『ゴサインタン―神の座―』で山本周五郎賞を、『女たちのジハード』で直木賞を受賞。


信者が三十人いれば、食っていける。

五百人いれば、ベンツに乗れる―

作家になる夢破れ家族と職を失った正彦と、不倫の果てに相手に去られホームレス同然となった矢口は、9・11で、実業の象徴、ワールドトレードセンターが、宗教という虚業によって破壊されるのを目撃する。

長引く不況の下で、大人は漠然とした不安と閉塞感に捕らえられ、若者は退屈しきっている。

宗教ほど時代のニーズに合った事業はない。

古いマンションの一室。

借り物の教義と手作りの仏像で教団を立ち上げた二人の前に現れたのは…。

二十一世紀の黙示録的長篇サスペンス。


新興宗教団体の虚実を描き切った力作。

ただただ金儲けのためだけに作られた宗教団体が、いかにして発展し、かつ、崩壊してゆくのか、教祖の心の動きを中心に描いている。

作られた虚構でしかない団体が、信者を集め、その信者の盲信のゆえに、教祖の手を離れて暴走してゆく‥‥。

これと並行して、この団体を取り込もうとしたり取り潰そうとする外部の暗躍が。

非常にスリリングな展開が綴られてゆく。


宗教法人の会計のしくみなどを十分に取材していなければ意外と描けないような、そういった場面も出てくる。

また、行政の福祉関係の職員だった作者の体験が活かされているのではないか、という場面も、ところどろに効果的にちりばめられている。

いわば、社会的弱者がいかにして新興宗教団体に取り込まれてゆくか、ということをも描いているのだ。

むしろ、そこが本書の言わんとしているところなのかもしれない。

一気に読ませるだけの力がある。

いわゆる「カルト宗教団体」はこのように作られてゆくのかもしれないな、と思わせる、そんなリアルさにも満ちた作品となっている。


21世紀的サスペンス。



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2010年「このミステリーがすごい」第6位。


国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

父は町で唯一の病院、月ノ森総合病院の院長であり、権勢を誇る月ノ森家に、2人は畏怖を抱いていた。

〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。

だがそこでは、権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた…。


デビュー作「粘膜人間」に続くシリーズ第2弾。

とは言え前作と直接的な関連があるわけではないので独立して読んでも全く問題ありません。

物語の設定が軍国主義による支配が続く戦時下の「日本」であることと異形の「人外」が当り前のように我々と共存している世界。

その設定は前作を踏襲しております。


前作はとにかく「変なお話」の印象が強い作品で、よもや第2弾があるとは思ってもみませんでした。

で、今回本作を読んで感じたのは「やっぱり変」だということ(笑)。

ですが前作以上に「奇妙な味」がきちんと確立されていて、これはこれで魅力的です。

今回も3篇から成る連作ですが、先行するパートに後篇のエピソードが組込まれていたり、意外な結末に至る伏線があちこちに散りばめられているなど、前作より格段に構成が練られていて最後まで飽きずに読めます。


猟奇色は今回も健在ですがエログロ度は前作より(若干)トーンダウン。

しかし本作が前作より上出来なのは何より主人公の色づけに工夫があるからだと見ました。

第一・三話の月ノ森雪麻呂、第二話の間宮勝一、この両者は共に性格が破綻しているだけでなく強大な権力を嵩にきた傍若無人な振舞いで他の登場人物たちを阿鼻叫喚の修羅場に巻き込む訳ですが、いづれもなぜだか憎めないところがあります。

それは妙に人間臭い所であったり年相応の子供らしさであったりするわけです。

本作ではそんな彼等が各々の無体な行為に対して何らかの報いを受ける顛末が描かれているわけで意外と健全な(?)お話になっております。

それもあってでしょうか。

意外とさっぱりとした後味になっておりますのでご安心を。



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