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サッカー日本代表。東アジア選手権・中国戦と数日前のベネズエラ戦は見せ場も少なく0-0の引き分け……という相変わらず進歩の無い試合内容だったorz。岡田JAPANの攻撃陣が機能しない原因は、大久保が攻撃的MFの位置にいるからだと常々考える(特に、中村不在時)。そもそも大久保は未だに周囲との連携が疑問に思えるほど、プレイに賢さが全く感じられない選手(松井も同じ傾向が強いが技術で評価)。とにかく動きの質が悪く(メディアがデータで示して欲しい)、周囲の選手がやりにくいのだと考える。これまで国内組で臨んできた代表戦で、同じ時間を柏木や香川などが起用されていれば、どれだけ成長していただろう?と、本当に残念でならない。国内組のスタメンなら、中盤は中村憲・遠藤・小笠原・稲本の組み合わせで良いはずだが、岡田監督は大久保を起用し続け、その結果として攻撃陣は得点の予感さえ感じられない無様な試合を毎度演じている。今回、大久保は点が取れないFWから遂にMFで招集された。岡田監督はサイドのチャンスメーカー(のみ)として、そんなに大久保に期待(オシム監督時代の山岸は”巻との連携”など献身的な動きが評価されていた)しているんだろうか?日本の利点となる豊富なタレントを擁す中盤1枠を排してまで起用するほどの選手ではないだろうし、遠藤を攻撃的MFで使ってもいいはずだし(そのオプションとして小笠原を呼んだのでは?)、本当に疑問が尽きない。いい加減、”前線からのプレス”なんていう無駄な標榜は止めて欲しい。そのプレスが効くのは、カウンターで点がきっちり取れるFWがいてこそ発揮する戦術であり、3人のFWタイプを前線に配しても得点力不足が拭えない日本代表が採る策ではない。つまり、岡田監督の意図する、守備も出来るFWなど不要。むしろ、技術がある中盤選手に得点する意識を根付かせる方が日本の方向性としては正しいはず。よって、大久保は中盤に不要という見解となる(岡田監督、大久保不在時の試合データを検証してみて下さいよ~)。

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津原泰水 「赤い竪琴」

2009-12-27 Theme: 津原泰水

赤い竪琴
津原 泰水 東京創元社 ¥672 (文庫: 2009/09/30)

日常に倦み、無気力に生きるグラフィックデザイナーの入栄暁子は、祖母の遺品から出てきた夭折の詩人の日記を、その孫・古楽器職人の寒川耿介に返すため、尋ねていく。無愛想な寒川は、押し問答の末に日記を受け取るが、お礼にと自作の赤い竪琴を暁子に渡す。この不思議な出会いは、沈潜していた暁子の心を強く揺り動かした。 受け継がれる“絆”と“謎”の行方を描く、静謐な恋愛譚。

夭折の詩人・寒川玄児の手記が祖母の遺品として残された入栄暁子は、親族のもとへ忘却されていた形見を手渡そうと、少ない手掛かりから玄児の血縁――古楽器職人の寒川耿介に辿り着き、尋ねていく。
だが、彼の周囲の人たちは警告にも類する助言や、注意を喚起する忠告を促し、彼女を無闇にも警戒させる。その言葉通り、彼女が対面した寒川玄児の孫・耿介の寡黙な態度は、実際に冷淡に映るほど、心ない応対であるようにも受け取れた。

そんな決して円滑ではなかったふたりの出逢いは、彼から返礼として贈られた赤い竪琴(THE FLAMED LYRE)が互いの運命を結び付けるかのように、徐々に変化の兆しを見せ始める。
グラフィックデザインの仕事を糧として孤独に生き、虚無の日々に倦んでいた彼女は、いつしか彼に淡い恋心を寄せていく。独特な雰囲気で人を寄せ付けない、無口で無愛想な若き職人の姿は、楽器を扱う自身の仕事に対する揺ぎない自信を凛々しくも漲らせていた。そして、何よりも彼が造る楽器には、感受性豊かな家柄の気質が滲み出るように、天性の所作が純良に宿されているとも感じられた。

寂然とした控えめなふたりの振る舞いは、やがて暁子の想いに呼応し、静やかに相手を慕う恋心として共に意識されていく。その静謐な想いが心に秘められた純愛ともいうべき恋情は、敬意を孕んだ双方を思い遣る清らかな恋愛として、次第にふたりの関係性の中に芽生え、育まれていく。
それが大人の男女が選択する、淡い恋愛の形だった……。


互いに流れる血が現代に喚び起こした、過去に遡る恋路を辿るかのように繋ぐ、奇跡的な恋愛小説「赤い竪琴」。
大人の慎み深い恋愛模様が4つの章で綴られる物語は、恋の当惑と憂愁に揺れる心中の移ろいが、詩情のような繊細でいて壮美な筆致により紡がれている。その印象は、赤い竪琴の清らかな音律で奏でられた哀歌にも似た哀切な祈りであり、また、詩人が託した情熱的な思念が文章の綾として丹精に込められている詩片として眩く想起させられる。

赤い竪琴の音(ね)と耽美な詞(ことのは)に導かれたふたりの出逢いは、隔世の血の絆に歓迎され、海(わたつみ)をも臨む焦がれる想いとして互いの胸中を温和に包み込んだ。瞑目していた赤い糸が、赤い竪琴の響きに誘われ、まるで過去の恩恵を準えさせるかのような奇遇としてふたりを結び付けた。
この静謐な恋愛小説は、吟遊詩人オルフェウスが奏でる竪琴の音が聴く者の誰をも恍惚と魅了したように、読む者を幻惑と黄昏の彼方へと浸らせるに違いない。著者から永久少女たちへと捧げられた、時の波間を揺蕩うような哀愁漂う大人の恋の物語は、恋愛小説という価値観を払拭させる瞠目の一冊として、心に秘められた繊細な琴線を揺り動かし、記憶の奥底に深く刻み込まれることだろう。


『ならば詩人の成すべき仕事とは、発語の技術を磨いた挙げ句、一切を忘れ野蛮に帰す事ではありますまいか。私ときたら未だ最初の一言を探して彷徨ふ段階に居ます、私には時間が必要です』
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