あじさいがごとく

千葉県在住のフリーライターRinaがおくる「紫陽花」のような日々


テーマ:

卒業制作&副論文も終わり

晴れて自由の身となりました。


昨年は学業&その他もろもろを言い訳に

あまり観劇が出来なかったので、反省を生かし

今年はどんどん芝居を観て行きたいと思います。


さて、そんな年初め。


こちらが新年初の観劇となりました。

http://www.COLLOL.jp/othello/

COLLOL(ころーる)と読みます。


↑のプロフィールにも記載されていますが、作・演出の田口アヤコ氏は

山の手事情社や指輪ホテルに所属していた経歴のある女優さんです。

今回は台詞に加えて、ピアノの生演奏をしていらっしゃいました。


芝居だけでなく映像も撮っていらっしゃるとのことです。

今までに何度か公演を打たれているようですが私は今回が初見でした。


以下、ネタバレするので、これから観劇予定の方はお気をつけ願います。


受付を済ませ、ロビーに入ると劇場内から伸びている白い毛糸の束が

目に入ります。舞台は劇場の入り口からみて縦に伸びるように中央に

形作られています。舞台上には白い毛糸のまだらな網目模様が全体的に

敷かれており、私たちは舞台を挟んで左右に置かれた席のいずれかから、

中央の役者のやりとりを見つめることになります。

私は入り口から見て左手の中央寄りの席に座りました。


劇場に入った瞬間、向かいに(おそらく)ギャラリーから垂らされた毛糸を

編み棒で黙々と編み続ける二人の女性が見えます。この二人は公演前

も公演中も公演後もずっと編み物を続けていました。

ラストを見た後には演出の意図を推測することが出来るのですが、

ある意味、一種の忍耐のようにも思えました(笑)


内容は、現代の恋人達のエピソードと『オセロー』の物語の

展開を絡めながら進んでいきます。また役者は一人一役ではなく

瞬時に役柄が変わっていきます。


現代のエピソードと『オセロー』への切り替えは役者ごとにしっかりと

演じ分けられているので迷わず頭の中で認識することが出来ます。

現代の恋人達の嫉妬や浮気心をとりあげてみせることによって、

いつの時代にも存在している普遍的な感情をよりリアルに身近な

ものとして感じさせているのでしょう。


この公演の特徴として挙げられるのは、同じ会話が二組、三組のペアで

連鎖するように演じられていく点です。シェイクスピアの台詞回しを

意識した演出なのかとも思いましたが、田口アヤコ氏いわく、もともとは

二人芝居だったとのことで、なるほど中央に椅子を二つ置いて対面する

場面が多いのも、もともとの台本によるものなのかと納得しました。


しかし、台本に関わらず、オセローがデズデモーナを殺す場面を、

三組のペアが同じ会話を連鎖させながら演じた、その過程は

私の中で深く印象に残っています。


どこか幻想的な台詞の波は、オセローの

一種狂気的な愛情を示すには効果的だったのではないでしょうか。


そして、ペアが入れかわり立ちかわり「おはよう」「おかえり」「おやすみ」

と会話を繰り返すラスト。ひつじというキーワードが出てきたとき、舞台に

広げられた白い網目は夢を暗示していたのではないか、という思いに

駆られ、ずっと編み物を続けている二人の女性は、延々と続いていく

日常を示しているのではないか、という思いに駆られ、

私は比喩にうずもれるように、台詞の波にのまれていきました。


それらの台詞の波の中で舞台を歩き回りながら


「しあわせ?こわい?」


と問い問われる二人の会話を耳にしながら、

ほんの少し胸が痛んだ自分がいました。

田口アヤコ氏が持ち出してきた女性的な感覚に反応し、

引っ掛かってしまったのでしょう。しあわせでありすぎることに

自然と恐怖心を抱いてしまい、相手に何度も同意を求めてしまう

日常生活の中での瞬間をふっと思い出しました。


これは男性の方はどうご覧になったのでしょうか。

人にもよると思いますが、女性だから分かる部分と

男性には分からない部分がはっきりしているような気がします。


全体的にオセローよりもデズデモーナの心情に添って

作品全体が形創られていたように思えました。

連鎖する台詞回しが時折「くどい」と感じられたことと、

笑いが一切入らないことで、まどろんでしまうような瞬間が

あったことは事実ですが、わたしは個人的にこの作品が好きです。


ただ、他の方もおっしゃっていたことですが、

身体表現でもっと魅せることを意識すると、

よりぐっと完成度が高くなるのではないでしょうか。


魅力的な資質を持っている役者さんが多い中で、

その点で印象が残っていないのは

非常に勿体無いことであると思うのです。


同じアメブロでwonderlandの劇評仲間が主宰している
「おはしょり稽古」 にもこちらの公演のレビューが掲載されています。



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