盆梅展会場までいかが 再びベロタクシー登場 | 近江毎夕新聞

盆梅展会場までいかが 再びベロタクシー登場

 昨年末に長浜市街商店街で試運転された自転車タクシー「ベロタクシー」が十四日から三月八日まで毎週土、日曜日の計八回、長浜市街地で有料運行される。長浜市が「開催中の盆梅展会場と市街地はタクシーを利用するほどの距離ではないものの、お年寄りや身体障害者にとっては長い距離」として、彦根城下一帯でベロタクシーを定期運行するNPO法人「五環生活」(近藤隆二郎代表理事、彦根市中央町)に要請し、長浜署との協議を経て運行が決まった。
 運行区域は湖周道と駅前通り、国道8号線を除く市街地一帯。初乗り五百㍍三百円(二人乗車五百円)。以後、百㍍走行ごとに一人五十円ずつ加算される。
 三つの市街地観光コースも設定され一人二十分千円で利用できる。三つは▽元浜町から朝日町の市街地一周と盆梅展会場の慶雲館(港町)をつなげる基本コース▽基本コースと豊公園をつなぐ豊公園・黒壁スクエアコース▽豊国神社、大通寺、長浜八幡宮をつなぐコース。「長浜盆梅パスポート」で、基本コースが二人五百円で利用できるほか、その他の乗車料金も一割引きとなる。ホテルなど宿泊施設からの送迎は料金一割増し。
 長浜市観光振興課では、利用状況などをみて、恒常的な導入の可否を検討する方針。
 ベロタクシーの「ベロ」はラテン語で自転車の意味。環境負荷の低い乗り物として平成九年にドイツで開発された三輪自転車で、ソーラー発電の電動アシスト(補助動力)と屋根を備え、後部座席に二~三人を乗せ、平均時速十一㌔で走行可能。自転車タクシーは、国内でかつて「輪タク」の名で実用化されていたが、ベロタクシーは「ゆったり省エネ」のエコロジーがコンセプト。
 国内企業の一部も製造に乗り出し、一昨年に彦根市が催した「国宝・彦根城四百年祭」で運行されていた。
〔写真〕13日に試運転されたベロタクシー