犯人をホシと呼び始めた男達

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yama.




ふと思った。


世の中には隠語というものがある。





芸能業界だと「しーすー」(寿司)「ジャーマネ」(マネージャー)。

これは言葉を前後入れ替えただけのものなので、わかりやすい。


警察業界だと「ガイシャ」(被害者)「ガラ」(身柄)。

これもわかりやすい。


「ホシ」(犯人)。

このへんになると、語源がみえない。




誰が呼び始めたのか気になる。

昨夜寝る前にふと気になった。








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ベテラン刑事と新米刑事のお話。









新米  「ハンニンって呼び辛くないっすか。呼び方変えません?」





ベテラン「なに?フレッシュな提案だな。30年間何の疑問も持たずに呼び

     続けていた自分が恥ずかしくなってきたぞ。」





新米  「てゆか。隠語ってかっこよくない?」





ベテラン「何か分かる気がするな。ハンニンか・・・、ハニーなんてどうかな。

     今風に。」





新米  「今風じゃねーし。それに、逮捕する時切なくなります。」








数ヶ月後、張り込み中。





ベテラン「今回は長丁場になりそうだな。犯人のガラおさえるまで気抜くん


     じゃないぞ。」





新米  「うわ。まだハンニンとか言ってるんすか。なんかもっと誰も使わ

     そうな言葉無いっすか。僕達にしかわからない。言うならば僕達だけ

     の秘密的な。」





べテ  「二人だけの秘密か・・・。懐かしいヒビキだな。言うならば初恋だな。」





新米  「自分腹減ったんでコンビニ買出しいってきます。」








数分後。





新米  「ただいま戻りました!はいこれベテさん。」





べテ  「お、パンか。俺がパン党って知ってたのか?」





新米  「知らね。」





ベテ  「おい!これ干し葡萄入ってるじゃないか!」





新米  「知らね。てかホシブドウって何すか。それはレーズンっす。」





ベテ  「いや呼び方とかどうでもよくて。俺干し葡萄だめなの!」





新米  「だからホシブドウって、マジうけるからやめてください。いまどき誰も

     使わないっすよ。」





ベテ  「いやだから呼び方とか誰も使わないとか、どうでもよくて。」

    

    「・・・。ん? 呼び方? 誰も使わない?」

    「どうでもよくないなこれ!!」





新米  「僕も今ピンときましたよ。ハンニンの隠語に使えそうっすね。」








ベテ  「フフ。君と初めて意見が合いそうな気がするよ。

     隠語決定だな。せーーので一緒に言っちゃう?」




     「せーの!」









新米  「ホシ!」

ベテ  「ブドウ!」





新米  「いや。ホシでお願いします。」





ベテ  「すまない。濁音多すぎたな。ホシでいこう。積極的に使ってい

     こう。」 





ベテ  「とまぁお遊びはここまで。こんなとこでジャレてたら、ホシが

     逃げてしまうからな。」








新米  「さ、さっそくっすか!!すげー隠語ってるじゃないっすか。」





ベテ  「あれ?隠語出ちゃった俺?フフ。」

    「ホシのガラ押さえたらすぐワッパかけろよ。」








新米  「と、トリプルですか!!しかも超ナチュラル!かっこよすぎますよ!」








ベテ  「今のは自分でもそう思うよ。フフフ。」

     「星になったホシ!!」








新米  「使いこなしすぎっす!!」








ベテ  「フフフフ。」

    
「ほしがりません勝つまでは!!」








新米  「やばいっす!!隠れすぎてどこで使われているかわからないっ

     す!!」







ベテ  「フフフフフ。」

    
「スターがほしい。」








新米  「隠し方が神の領域っ!!」










ベテ  「フフフフフフ。」
     

     「レーズンっ!!」









新米  「俺レベルじゃ、もうコメントできないっす!!」








ベテ  「フフフフフフフ」


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みたいなやりとりがあった事ぐらいは、容易に想像できた。














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