一般住民を巻き込み、20万あまりの尊い命と、沖縄の文化財、自然がことごとく奪われた沖縄戦。
沖縄防衛第三十二軍司令官牛島満中将が、糸満市摩文仁で自決した日が昭和20年6月23日の未明とされていて、この日を日本軍の組織的戦闘が終結した節目としてとらえ、沖縄慰霊の日が制定されました。
沖縄県の慰霊の日を定める条例では、
『我が県が、第二次世界大戦において多くの尊い生命、財産及び文化的遺産を失つた冷厳な歴史的事実にかんがみ、これを厳粛に受けとめ、戦争による惨禍が再び起こることのないよう、人類普遍の願いである恒久の平和を希求するとともに戦没者の霊を慰めるため、慰霊の日を定める』
･･･とあり、戦争を体験したオジー、オバー、その子供たち、孫たち、ひ孫たち、全ての人が平和の祈りを捧げます。
毎年、慰霊の日の前には梅雨が明け、眩しいほどの太陽が照りつける美しい光景を見ていると、かつて争いが行われていたとは信じられない気持ちになってきます。
でも、決して忘れてはならない、後の世代にも伝えていかなければならない日ですね
古謝美佐子 『童神』