#75の続きです。

もしですね、大型犬、なんでもいいですよ。
セントバーナードであろうと、マスチフであろうと・・・
人間を攻撃するように教えられた犬がかりにいたとしましょうね。
それをある部屋の中にいれます。
そこに人間が入っていきます。そうすると、上位も下位もないです。
力では、人間は素手ではかなわないんですね。
とんでもない話でね、たちまちやられてしまうでしょう。


もし、犬がその飼い主に上に立ちたい、攻撃したいと思うんなら、
肩になんか手をかけませんね。
まず急所を目指します。首筋ですね。そこに噛み付くでしょう。
そして噛み倒すでしょう。
肩に手を置くというのは、非常に親愛に満ちた行動でもあるんですね。


私は、犬たちを擬似的な群れにして・・・本当の群れではありませんよ。
しばらく7年間飼い続けたことがあります。
その時に、この行動はよく見かけられたのです。
これもね、上位のものが下位のものに、かけるんじゃないんです。
上位の者のところに、トットッ・・と寄って行きまして、
喜んでくると上位の背中にパッと前足を2つかけるんですね。
これは、嬉しいよ、思いあまってかけたものだと思います。

この動作は、実は哺乳動物全部に見かけられましてね、私は象の世界でも見ました。
クマでも見ました。エゾシカにもあるんですよ。
色んな動物で、そういった行動はあります。

そしてですね。
飼い主が涙を流していた、そしたらそこに犬が近づいて行って、どうしてるの?
というように問いかけたのにこの説明者は、上の立場に立とうとしている、と指摘しましたね。

これは本当に馬鹿げたことです。
頭の中が、「支配、支配される。」という原理でだけしか
物を考えられなくなってしまっているんですね。

私は犬といっしょにたくさん行動をしました。
その時に、崖から落ちたこともあります。
気を失ったこともあります。
すると、必ず犬がやってきまして舐めて、正気づけてくれますし、
元気づけてくれるんですね。
今でも居間で、私が「痛い」とか「うううっ・・」とか
弱った声を出しますと、私の犬は飛んできます。
そして、心配そうに体をすりつけてくるんです。
それは、犬の優しさでしょうね。

上位、下位、アルファオス、というような群れの原理で物を考えようとしましたら、
飼い主が病気になったら襲うはずですね。
ボス交代の大チャンスと見るはずです。
それで、弱った病気になった飼い主を虐げる、あるいは噛み殺すかもしれませんね。

今まで、人類の歴史の中で、私の知るかぎりにおいては、
そんなことは一回も記録されておりません。
むしろ、枕元に座って、心配で心配で「ダメ」と言っても絶対にそこをどかない、
というのが犬なんですね。


かつて私の父は愛犬家で、大きな犬を持っておりましたけれども、
ある夜のことでした。
会議に呼ばれまして、そこで酒をすすめられまして
グデングデンに酔って帰ってきたんですね。
そして家につくやいなやもどして、這い上がって、
そこで横になってしましまいました。

すると今まで上にあがったこともない犬がですね、
枕元に座ってじぃーーーっと動かないんですね。
そして、母はそういうことが嫌いなもんですから大きな声で叱りました。

絶対に動かないんですね。
父がすやすや寝息をたてるまで、そこでじいっとしておりました。
それが犬なんですね。

だから、力と力、それの強い弱いで物を考えて、
それを当てはめていくと本当に大きな間違いをすると思います。

この続きはまた明日。

 To be continued 

BYムツさん 畑正憲
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