3月18日のブログの続きとなります。

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マヤは離乳がすんでいました。

皿に餌を盛って与えます。
よく食べます。
そして、もちろんのことですが無言です。

特に幼体に多いのですが、食べる際にフニャフニャと
呪文のような声をあげる猫がいます。
私は、ノラ猫出身かどうかの目安の一つに
しているくらいです。
全部は全部ではありませんが
ノラ出身のものに多いのです。

そこへテレビ局から“しゃべり猫”に関する
出演を頼まれました。

それはエンターテイメントです。楽しむ番組です。
けれども私は、なぜ声を出しているかを
学問的にくわしく説明しました。
こういうのは使われませんね。

猫の声の情報伝達、vocal communicationについて
猫のなきまねをまじえて、くわしく説明しました。

でも鳴いているところだけを絵葉書みたいに
使ってありましたね。笑うしかありませんね。

さて、猫は自然界では、子猫を離乳させねばなりません。
餌をくわえて母猫が帰ってきます。
元気のいい子猫が飛びつきます。
そして、独り占めしようと餌をくわえ、
引っ張って物陰などへと後ずさりしていきます。

そして食べ始めるわけですが、
ここで不思議な声を出します。

フニャフニャ、ニャニャア、ムーニャムニャ。

これを聞くと兄弟がどっと集まります。

よくしたものですね。

独占禁止法です。

子猫は乳歯です。
噛み裂いて食べるのは難しいのです。
兄弟でくわえ、引っ張り合います。
肉が裂けます。
そして多頭数の動物では奪りあうことも
食べる事につながっているのです。

ブリーダーが、離乳食を一匹ずつにあげたとしましょう。
または大きな皿で八方から食べられるようにしても同じです。
餌をこわえて逃げる必要がないので
フニャ声は出しません。

かくて、ノラ生活を送った猫の中には
高い確率で、なきながら食べる猫がいるのです。
なかないものも、引っ込み思案で
後から駆けつけて食べる子猫です。

テレビ局で、まず私は言いました。

「これ、ノラ出身でしょう」
「そうです。」

次の猫。
飼い主はキャットフードを一粒ずつあげて
「なかない。いつもはなくんですけど。」
と、いくらか焦っています。

やがて、皿にどっさりフードを入れて与えました。
猫はなきました。

「当たり前です。」
と私は解説しました。

小さな餌だったら、ないて兄弟を呼ぶ
必要はありませんね。

みぃつけた、はいパクッ。
それでいいのです。

フニャフニャなき反射には、餌の大きさが
関係あるのです。
餌が大きいほど、刺激量が多いとし、
大きな刺激量でその行動がリリースされるのです。
だから、アジの半身をそっくりあげるといいんです。

さて、このなき反射は成猫になると
消えるのが普通です。
成猫になって、他の猫を呼ぶと大変ですからね。

だけど、猫は人に飼われています。

独立して野外に立つストレスがないので
幼児性が、まま残ります。
それが、しゃべり猫ができる要因でもあるのです。
我が家のフローラは、そろそろ老境に達しようとしているのに
いまだに乳もみ行動をします。

 畑 正憲

 →次回 Love-Labさんからのご質問の答えへと続きます。
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