Musikolony Blog

半分気まま、半分計画的に そんな人生にしたい


テーマ:
視界は青


ゆるやかな風


少々強めの日差し






イタリアとの国境からニースあたりまで

地中海に面したフランスの海岸線


コート・ダジュール



多くの観光客が、その美しさを見に訪れる。




その東の端にある町 マントン。



この町には


南フランスではおなじみのベイ・マリーナを備え


レストランのテラス席は

砂浜ギリギリのところまである。


イタリアとの国境近くにあり、

かつてはモナコ公国の領土の一部であった。


地中海性気候に恵まれて育ったレモンやオレンジを使って

町中にオブジェを作るという祭りも催されている。


典型的なリゾート地でもあり、

異なる文化が共存する町でもある。





この町で生まれ育ったセルジュは

料理人になりたかった。


しかし元々勉強が苦手だったのと

経済的にあまり恵まれない環境だったこともあって

後期中等教育(リセ)の卒業後は いくつかのレストランを

転々としていた。


一度はパリにも行った。

しかし、思ったよりも華やかな町ではなかった。

成功した一握りの料理人だけが活躍する

階級社会のように見えた。



ニースやカンヌのレストランにも出入りした。



ホールのサービスマンをやったり

厨房に入ったりと

けっこう飽きっぽい性格である。


そんなセルジュだが、



ある時、友人と何気なしに入ったレストランで

運命的な出会いを果たす。


町を走るD52号線から少し入ったところに

イタリアンレストラン Le rond(ル・ロン)はあった。



オーナー・シェフはイタリア人

ファビオ・アルバーニ という。


年の頃は50手前ぐらいだろうか。



イタリア人らしく

ホールに立つときはスーツだが

多少の崩しを入れ、おしゃれに着こなしている。



セルジュが お店に入った時、

テーブル席が10席ほどある店内の

8席ほどが埋まっていた。



どのテーブルの客も

オーナーシェフの アルバーニ氏との会話を楽しんでいる。


ワインを飲みながら、フランス語、イタリア語

時に英語も飛び交う店内は すごく暖かく見えた。


「ボン・ソワール、ムッシュ、

 これはナポリの名物料理、ズッパディペッシュです。

 素敵なひと時を!」

アルバーニ氏は気さくで陽気。

そして何より料理が格別にうまい!

すでにお店の虜になっていたセルジュは聞いた。

「ムッシュ・アルバーニ! このお店はいつからここにありましたか?」

「3年半ぐらい前だったかね。ローマで銀行強盗して
 この地に逃げて来たのさ。ハッハッハ 」

アルバーニ氏は笑顔で答えた。


よく見ると、他にいる従業員たちも

すごく幸せそうに働いている。

しっかりとしたサービスを提供しつつも

決して無理がない。そして手際が良い。


地元の友人に向けてセルジュこう言った。

「やっと巡り会えたかもしれない。

 なんでこんな地元にあるのに気付かなかったんだろう。

 この店だ。俺はこの店で立派な料理人になってみせる!」

セルジュは決意を固めた。


つづく

次回は明日のお昼12時に発表します。
____________________________________________________

☆登場人物のおさらい☆
セルジュ : 料理人を目指す若者。
      フランス マントンに生まれ育った
ファビオ・アルバーニ:イタリア出身
      レストラン Le rondのオーナーシェフ


____________________________________________________




ブログ小説 第一弾
8(エイト)をご覧になる方はこちらから




Musikolony の音楽に興味を持たれた方はこちらから



Facebookはこちらから

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

Masaaki Shiratoriさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。