今回は随分前に訪れた 旧ユーゴスラビアのザグレブです。
今はクロアチアですね。
ザグレブは私の予想に反して非常に美しい街でした。
残念ながら、この街の写真はほとんどありません。
確か社会主義国ということで、あまり街中でも写真を撮らない方がいいと言われたような記憶があります。
僅かな建物の写真だけUPしておきます。
話がそれましたが、夕食をホテルのレストランで取った時のことです。
レストランでは、ピアノの生演奏が行われていました。
私たちを日本人と見た奏者は2曲ほど日本の曲を弾いてくれました。その中の一曲は「さくら」でした。
正直、うれしいというよりも、まず驚きました。何しろユーゴスラビアの人が日本の曲を知っているのですから・・・
でも後で知ったことですが、ザグレブは京都市と姉妹都市提携をしていたのです。その関係で日本の曲を知っていたのかもしれません。
あるいはそれはホテル側の粋な計らいだったのかもしれません。
それはさておき、ピアノを弾いていたのは45歳ぐらいのおじさんでした。当時の私は20才になったばかりですから、その私からすれば45歳は充分におじさんと言って良いでしょう(笑)
食事が終わると、彼に演奏のお礼を言ってレストランを出ました。
一度部屋に戻った後、ホテルのバーに友人と行くと、ピアノ演奏のおじさんがカウンターで一人で飲んでいました。
先程のお礼を言って、話をすると彼は地元の人間で何とお医者さんだったのです。
しかも私が興味を持っている精神科医だったのでした。
話の内容はもうあまり覚えていませんが(もちろん英語力にも問題があったのでしょうが)、「ユーゴスラビアはアル中が多くてダメだ。資本主義の国はいい」というようなことを言っていました。
彼と少し話すことで、中世の面影が残るこの美しい国の実情をほんの僅かだけれど垣間見たような気がしました。
ちなみに外見から45歳だと思っていた彼ですが、実は33歳だったのでした(笑)
さらに付け加えるなら、ピアノは単なる趣味で、毎日このホテルで弾いているとのことでした。
彼は今でもあの美しい街でピアノを弾いているのでしょうか★