トレードに役立つ統計学[新興個別株編]その50・5日移動平均線乖離率0%未満 | 実践投資家から学ぶ、実践トレーダーへの道

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今日は新興株の5日移動平均線に着目した検証結果から値動きの傾向を分析していきます。

 

こういった統計データを使って傾向をみる目的としては、当日の個別株の“特定の条件“によって、翌日のその銘柄の値動きがどのようになりそうかをある程度見立て予測することです。

 

例えば当日の日足の形とか、様々なテクニカル指標の数字からその銘柄が上がるか下がるかある程度判断することが出来ます。

 

これは身近な例としては天気予測みたいなものです。雲が多いから明日は雨の確率が高い、とか気温が〇〇度以上だから晴れの確率が高いといったことと似ています。

 

そして、こういった予測は、翌日上げそうなら買いから入る、買いポジションを増やすとか、下げそうなら売りから入る、買いポジションを減らすなどトレードプランの設定に役立ちますし、全体の動きに沿った形でトレードすることでトレードの成績向上に活かすことが出来ると思います。

 

ルールは寄り引けで、当日の条件を元に翌日の寄りで買い、引けで売った場合の検証結果をもとに分析を行います。イメージ図では下記のようになります。

 

今回は当日終値が5日移動平均線から下(乖離率0%未満)にある場合を検証します。

以下の条件で検証します。

 

対称銘柄

・新興個別株全銘柄(マザーズ・JASDAQ(旧ヘラクレス)・東証2部・名証の全銘柄)

・当日及び過去30日間の売買代金が1億円以上

※仕掛け金額は100万円とする

 

買い条件

・5日移動平均線乖離率0%未満

・翌日寄り付きで成行買い

 

売り条件

当日の引けで成行売り

 

検証期間

2000/1/1~2017/3/31まで

 

では結果を見ていきます。

 

赤字が今回の分析対象の結果で、比較として黒字で平均値のデータを記載しています。(新興指数の結果も併せて記載しています。)

 

平均損益を比較すると、5日移動平均線乖離率0%未満の場合は-0.09%となり、平均値よりも大きくなります。したがって下げにくくなる傾向があります。

よって買い方に有利に働きます。

 

平均利益はやや小さく、平均損失はやや大きくなります。したがってボラティリティは少し低いです。

勝率は45.81%と平均値より約2%高くなります。よって陽線の割合が多くなります。

全体的には勝率が大きく上がることで、平均損益は大きくなるといった様子です。

 

次にグラフを見てみます。

平均損益は平均値より若干大きくなりますが、マイナスなのでグラフは右肩下がりのグラフとなります。全体的に小さな反発が多くみられギザギザのグラフとなっています。

なお、相場の状況よっては横ばいの期間もありますが、長期的にみて右肩下がりのためこの傾向が今後も続く可能性は高いとみてよさそうです。

 

参考・新興指数(JASDAQ平均株価)の同条件のグラフ

新興指数の場合は同じ条件の場合、平均損益は非常に小さくなります。

これは勝率大幅に下がり、陰線の割合が高くなることが要因です。

また、ボラティリティはかなり高くなります。

個別株とは真逆の傾向を示しますので、間違えないように合わせて覚えておきましょう。こちらも、相場状況に影響されない安定した右肩下がりの曲線ですので、今後もこの傾向が続く可能性が高いでしょう。

 

<新興寄り引けルール(5日移動平均線0%未満)のまとめ>

・平均損益は若干大きくなる。

・平均利益はより小さくなり、平均損失はより大きくなる。よってボラティリティは低くなる。

・勝率は高くなるため、陽線の割合が増える。

・相場状況よっては横ばいの期間もあるものの、グラフの傾きは安定しており、傾向の信頼性は高い。

 

次回は、5日移動平均線乖離率0%未満をさらに乖離率により詳細にわけ、検証結果をもとに傾向を見ていきます。

 

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