3人の娘の点滴に水道水などを混ぜ死傷させたとして、傷害致死などの罪に問われた母親の高木香織被告(37)=岐阜県関市=の裁判員裁判の論告求刑公判が17日、京都地裁(増田耕兒裁判長)であった。検察側は「看護に尽くす母親とみられ満足感を得るため、子供を道具として使った身勝手な犯行」として、懲役15年を求刑した。

 弁護側は「(注目を浴びるため子供を病人に仕立てる)代理ミュンヒハウゼン症候群(MSBP)で判断能力が低下していた」として、執行猶予付きの判決を求め結審した。判決は20日。

 検察側は論告で、「子供たちは最大の庇護(ひご)者であるべき母親から知らぬ間に命の危険にさらされ、逃れるすべはなかった」と指摘。MSBPについては「病名ではなく単なる症候群。刑を軽くするべき事情ではない」とした。

 一方、弁護側は、高木被告が「MSBPにより善悪の判断能力が低下していたことから、強く非難できない」と指摘。「家族が注意し、本人が精神科医の診療を受けるなどすれば再犯の可能性は低くなる」と訴えた。争点の四女に対する最後の混入時期については「(重篤状態になった)4月21日以降は混入していない」と改めて主張した。

 論告などによると、高木被告は平成16~20年、入院中の四女の点滴に水道水を混ぜ死亡させたほか、三女と五女にも点滴に水道水などを混ぜ、敗血症などを発症させたとされる。

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