【小沢会見詳報】(1日夕)

 民主党の小沢一郎幹事長は1日、党本部での定例記者会見で、土地購入事件に関連した自らの進退について「刑事責任を問われることになれば、非常に責任は重い」と述べ、刑事責任の有無で進退を判断する考えを示した。

 会見の詳報は以下の通り。

 細野豪志組織・企業団体委員長(司会者)「小沢幹事長、間もなく来るが、この後、党神奈川県連パーティーに出席となっておりまして、こちらを20分過ぎには出ないといけないもんですから、限られた時間になりますが、ご容赦願います。できるだけ各社に平等に時間を使いたいので1社1人代表して質問できますでしょうか。同じ社が繰り返しになると他の社のみなさん、ご質問できないかもしれないので、そこをぜひ調整していただいて、代表して各社、ご質問お願いします。まず、幹事長の方からどうぞ」

 【検察の再聴取】

 小沢氏「えー、まず私から、みなさまにご報告を申し上げます。うーん、先週、弁護人を通じて、検察当局から、もう一度話を聞きたいという要請をいただきました。まあ、私も日程がありましたので、日程調整をいたしまして、昨日(1月31日)、都内において、3時間余りの時間、時間でいえば3時間余りでしたけれども、いろいろな事項について、説明を求められまして、私としては知っている限りの事実すべて、また記憶している事実につきまして、包み隠すことなく、すべて申し上げました」

 「内容は先日(1月23日)、行われましたときの内容と、ほぼ同じ内容でございました。これはもうみなさんに、あの時もご報告した通りでございます。それらにつきまして事実関係を聞かれたと。そして、今言ったように私が説明をした。ということでございます」

 「うーん、私といたしましては従来から申し上げておりますように、公正・公平な捜査については、可能な限り協力をしてまいったつもりでありますし、昨日もそして今後も、協力をしていく意志に変わりはありません。そういうことの中から、できるだけ早い機会に、真実が明らかになることを望んでおります」

 【記者会見の開放】

 --会見場に入る際、報道関係はすべて腕章か身分証明書を出せといわれた。記者会見開放の方向が損なわれないようにしてほしい。記者会見の開放を内閣一体として提起する意志はあるのか

 細野氏「前段の部分の警備上の問題があるので私がひきとらせていただいて…」

 小沢氏「あの、今の細野君の話のように、今日のそういった事実、行為があったことは、私全然知らなかったもんですから。これは細野君から答弁していただくと同時に、今お話のような趣旨はごもっともでもありますので、それも含めて細野君の方で答え、また今後のことについても考えてもらいたいと思います」

 「それから、私は、記者会見はすべてオープンにと、どなたがいらしてもどなたが、制限は加えないと。ということでずっと長年やってきました。えー、それは今後も自分自身はそうしたいと思いますが、今ご提案の内閣、あるいは各省庁の記者クラブもあるんだと思いますけども、まあ、そのことにつきましては、機会があれば自分としてはそうやってるし、また今のようなご意見が出たということをお伝えしたいと思います」

 【4億円の原資と使途】

 --今回の事件となった土地取引との関係とは別に、4億円を平成17年5月に資金管理団体「陸山会」の口座から出したという報道がある。この4億円の原資や使途は

 小沢氏「そのことにつきましても、検察官から質問がございまして、私が説明し、答弁しております。ただ、そのこと、より以上に、先般申し上げました、不動産の購入の件、それから原資の件、うーん、そしてまた不動産が、私はいつも政治団体で契約書を作っておりますが、その他に加えて、これは私のものでないという確認書も作っております」

 「そういうことに関連し、また、政治資金(収支)報告書のことに関連しての質問が大部分でございました。いずれにいたしましても、私の知る限りの、また記憶にある限りのお答えをいたしたところでございまして、この個々の問答につきまして、まだ捜査中でございますので、私が申し上げるのは適切ではないという風に思いますので、その点でご了解いただきたいと思います」

 【闇献金】

 --ゼネコンからの不正献金について。先週、そのようなカネは担当者も秘書も一切受け取っていないと言った。小沢氏が知らなくても秘書が「抜いた」という可能性は。内部調査をしたことは

 小沢氏「あのー、基本的に特に政治の中においては、議員と秘書というのは本当に信頼関係で結ばれていませんと仕事になりませんので、あらゆる意味で人間関係でも気持ちの上でも、そういう意味で、私はそれぞれの秘書を信じておりますが、いずれにしても、その点についても、前回もそれから今回も、(検察から)確認の質問もありました」

 「それで、私といたしましては、今までもお話しした通り、そのような不正な金銭は一切受け取っていないと。そして、秘書もそのような不正なお金は受け取っていないと信じているという風に申し上げてまいりましたが、その、今のお話のようなケースについて、検証のしようが僕自身ないですけども、本人からも、そういう趣旨の話を受けたことありますし、また、現在においても、そのようなお金は『受けとっていない』という風に秘書たちも主張しているという風にうかがっております」

 【進退問題】

 --週末、民主党議員や閣僚から、小沢氏が刑事責任を問われたり、国民の納得を得られなかった場合は進退を含めて対応を求める声が相次いだが

 小沢氏「あの、党内の誰がどう言ったかということは別といたしまして、それは私が直接聞いているわけでもありませんので、そのことは別にして、私自身が刑事責任を問われるというようなことになれば、それは非常に責任は重いと思います」

 「そういう意味で、私としては、ずーっとこの間、不正な金を受け取って、土地購入の資金やら何やらにあてたように報道されておりますけども、私は一切今いったように、そういう闇献金とか裏金とか、不正な資金は一切受け取っておりませんので、その意味において、刑事責任を問われるという事態は想定しておりませんけども、もしそういうことが、あー、仮にあるとすれば、今言ったように責任は重いという風にその点はもちろん考えております」

 【個人資産の名義変更と説明の変遷】

 --前回の会見で自身の病気の関係で資産を家族名義にしたと言っていたが、その際の贈与税や相続税は。また、土地購入の原資について、説明が以前と変遷していることは

 小沢氏「私が名義上、女房や子供の名義にして、預金しておったというのは事実でありますけども、それは前に言った通り、前年に心臓病で四十数日間も入院したという自分のことが心理的に影響したのかと思っておりますけれども、その資金自身は私のお金でございまして、その、女房、子供にそれを贈与したというような認識はありません」

 「それから、原資についての説明が変わったと言われますけども、私は変わったつもりはありません。うー、どんどんその、今さっき言ったように、不正な金でもって土地購入の資金にあてたんじゃないかという、みなさんの報道がどんどん出てきたもんだから、あー、『いやそうじゃない』という風に、あのー、私は言い始めたわけで、全然最初から関係ないのにこう、あのー、それをあえて説明する必要性は感じておらなかったけれども、そのように広く報道がそういう形でなされるようになったもんですから、この際ははっきり、自分の自己資金であるということを言うべきであろうというふうに判断したということです」

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