神奈川県綾瀬市で08年6月、知的障害者施設「ハイムひまわり」が全焼し、入居者3人が死亡するなどした事件で、現住建造物等放火罪に問われた元世話人の無職、志村桂子被告(65)=同市寺尾北1=に対し横浜地裁は28日、懲役12年(求刑・懲役16年)を言い渡した。木口信之裁判長は「ハイム関係者への不満が高じて、燃やして使えなくしてやろうと考えたのは理不尽で身勝手」と述べた。

 弁護側は公判で「事件当時、被告は心神耗弱状態だった」と訴えていたが、判決は「神経症レベルの抑うつ状態で、犯行に影響はなかった」と退けた。

 判決によると、志村被告は08年6月2日午前2時ごろ、自身が建物を所有するハイムの1階物置に放火し、隣接する住宅1棟とともに全焼させた。この火災で、磯崎昭さん(当時57歳)ら男女3人が死亡、男性1人が重傷を負った。

 志村被告は殺人容疑でも送検されたが、横浜地検は「殺意を示す十分な証拠がない」として殺人罪での起訴を見送った。【高橋直純】

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