パロマ工業(名古屋市瑞穂区)製の湯沸かし器で一酸化炭素(CO)中毒死した男女2人の遺族が、同社と販売元の東邦ガス(同市熱田区)を相手取り、総額約1億6200万円の損害賠償を求めた訴訟は29日、名古屋地裁(長谷川恭弘裁判長)で和解が成立した。両社が原告遺族に8600万円を支払うとともに、新聞や雑誌の広告などを通じた危険発生防止の周知や再発防止策を講じるという内容。

 パロマ社製の湯沸かし器を巡ってはCO中毒事故が多発し、経済産業省が06年8月、7機種の欠陥を認定し、点検・回収を同社に命じている。原告弁護団によると、命令以降、被害者遺族らによる同社に対する損害賠償訴訟が4件起こされている。今回は7機種以外の事故だったが、訴訟で和解が成立したのは初めてという。

 和解条項によると、東邦ガスが8000万円、パロマ工業が600万円を原告遺族に支払う。また、両社が事故の原因となった半密閉式自然排気式湯沸かし器の使用に伴う危険発生防止を周知するほか、パロマ工業は安全な製品の開発・製造に努める。排気筒の設置方法に瑕疵(かし)があったとして、ガス事業者の責任を重く見た。

 訴訟は、岐阜市のアパートで89年9月、住んでいた調理師見習の少年(当時17歳)と友人の高校生の少女(同16歳)が中毒死しているのが見つかった。室内に作動中のパロマ製湯沸かし器があったとして、遺族が07年4月、同社と販売元の東邦ガスを提訴していた。原告側は「製品は不完全燃焼防止装置が付いていない欠陥で、死亡事故発生の危険性を予見できたのに有効な対策をとらなかった」などと主張していた。

 パロマ工業製の湯沸かし器を巡っては、05年に東京都内の大学生2人が死傷したCO中毒事故で、同社の前社長と元品質管理部長の2人が07年12月、業務上過失致死罪で在宅起訴され、現在東京地裁で公判中。2人は「事故は予測できなかった」などと無罪を主張している。【式守克史、山口知】

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