鳩山由紀夫首相と谷垣禎一自民党総裁による政権交代後初の「党首対決」となった21日の衆院予算委員会。谷垣氏は、首相と小沢一郎民主党幹事長の「政治とカネ」の問題を中心に首相に質問を浴びせた。しかし、質問は迫力に欠け、追及はいま一つ。首相を攻め切れず、自民党内からは「突っ込み不足」との不満も漏れた。ここ一番で存在感を発揮できず、「発信力不足」の定評を覆すことはできなかった。
 「民、信なくば立たずという。首相や与党幹事長の周辺に起訴や逮捕が相次いでいるのは異様な事態だ」。谷垣氏は質疑の冒頭、論語の有名な一節を引き合いに出しつつ、首相と小沢氏にまつわる疑惑追及ののろしを上げた。
 野党党首は本会議の代表質問で政府方針をただすのが通例だが、昨年9月の鳩山内閣発足以来、民主党が党首討論開催を拒否してきたことから、一問一答で丁々発止の議論が期待できる予算委へ異例の登板となった。
 もっとも、首相の偽装献金事件で実母からの資金提供をいくら追及しても、首相は「知らなかった」の一点張りで、谷垣氏は攻めあぐねた。小沢氏の事件で、首相が小沢氏に「(検察と)闘ってください」と述べた件では、「首相の発言としてふさわしくない。指揮権発動まで意識したのか」と迫ったが、首相が「検察へ圧力を掛ける思いはない」「(指揮権発動の)思いは全くない」などと答弁すると、それ以上の追及はなかった。
 指揮権発動に関する質疑で、千葉景子法相は「一般論として指揮権が法相に付与されている。それ以上のお答えは差し控えたい」との答弁にとどまったものの、谷垣氏は「きょうのところはそのくらいにしておきましょう」と次のテーマに移行。これには「甘い」と自民党サイドからやじられる一幕もあった。 

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