民主党は20日、容疑者取り調べの過程をすべて録音・録画する刑事訴訟法改正案(可視化法案)を今国会へ提出する準備に入った。3月末の平成22年度予算案成立後に議員立法で提出する方向で党内の調整を進める。ただ、鳩山由紀夫首相は「検察批判と受け止められる可能性がある」と強い懸念を表明しており、政府・与党で調整が難航する可能性が大きい。

 民主党は野党時代の19年12月と21年4月に可視化法案を議員立法で提出。いずれも参院で可決したが衆院で廃案となった。民主党は昨夏の衆院選マニフェスト(政権公約)でも「取り調べの可視化で冤罪(えんざい)を防止する」と掲げている。

 民主党幹事長職務代行を兼務する輿石東(あずま)参院議員会長は20日、参院議員総会で「(今国会に)提出すべきではないかという意見がある。執行部もきちんと対応していきたい」と述べた。

 可視化は容疑者取り調べに際し、捜査当局に違法行為がないかどうか、チェックできるようにすることが目的。民主党などが過去に提出した可視化法案は、ビデオ等による録画・録音による取り調べの可視化▽録画等のない自白の証拠能力の否認▽検察官手持ち証拠リストの開示-の段階的適用を定めている。

 捜査当局は18年以降、取り調べの一部録音・録画を試行しているが、収録は取調官が自白調書を容疑者に示し、内容について質問する場面などに限定している。

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