立命館大生命科学部(滋賀県草津市)の久保幹(もとき)教授(環境微生物学)の研究グループが、JR草津駅前の商店街の空き店舗に、イチゴの植物工場を設置できるよう草津市に提案していることが19日、分かった。不況で目立ちつつある空き店舗にイチゴを実らせ、甘い香りの漂う「イチゴの商店街」として活性化を目指す構想で、市も前向きに検討している。

 立命館大はすでに、同市内のびわこ・くさつキャンパスで約50平方メートルの植物工場を建設。昨年11月からイチゴ約180鉢の有機栽培に取り組み、近く初収穫が見込まれている。

 植物工場は建物内で温度や光などの環境を人工管理して野菜や果物などを栽培するシステム。天候や季節に左右されることなく計画的に生産できるため、新たな農業形態として経済産業省などが補助金を出して推進している。

 久保教授は、大学の研究を地域活性化に生かそうと商店街に着目。空き店舗に有機栽培の植物工場のショールームを設置し、栽培したイチゴを販売する構想を市産業振興部に提案した。久保教授は「イチゴは年間を通して需要がある。工場栽培はコストは高いが、安心・安全なイチゴが身近な場所で育てられれば生産者、消費者双方の利益となり、商店街の活性化にもつながる」と説明。大学には、県外自治体から問い合わせが寄せられ、視察も訪れているという。

 草津市は人口の増加が著しく大型ショッピングモールの開業が相次ぐ一方、市中心部の商店街は、約1割が空き店舗となっている。橋川渉市長は「夢のある話だ。協力して進めていければ、“イチゴのまち草津”をブランド化できるかもしれない」と話している。

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