「どうしてあんなことをしゃべってしまったのか。自分の声を聞くのはつらい」。宇都宮地裁(佐藤正信裁判長)で21日開かれた足利事件再審第4回公判で、6時間に及ぶ取り調べ録音テープを聞いた菅家利和さん(63)は、18年前の記憶を鮮明によみがえらせた。公判後の記者会見では感情を高ぶらせる一方、「無実を分かってもらうために再生してもらった」と複雑な胸中を明かした。【岩壁峻、松本晃】

 テープには、事件への関与を問いただす森川大司(だいじ)・宇都宮地検検事(当時)と、身に覚えのない追及に言葉を詰まらせ、すすり泣く菅家さんが克明に記録されていた。

 足利事件とは別の女児殺害事件で、否認から再び「自白」に転じる場面が再現されると、法廷の菅家さんは体調不良を訴え、席を一時外した。「本当はテープを聞きたいと思っていなかった」と苦しみを語る。

 逮捕後、足利事件を初めて否認した92年12月7日の取り調べ。「やってません」「全然かかわっていません。絶対言えます」と精いっぱい答えた。しかし、検事に「君、裁判所(初公判)ではね、この事件は間違いないと認めたでしょ」「それはなぜ?」「弁護士さんにはなんと説明していた?」と詰め寄られ、意気消沈した。

 菅家さんは「検事は『正直に話してくれ。やっていないならそれでいい』と言うが、『やった』と言うまでは『そうか』と言って(解放しては)くれない。だから仕方なかった」と厳しい表情を見せた。

 22日午後は、森川元検事の証人尋問が予定されている。「テープは黙って聞いていたが、言いたいことは山ほどある。なぜ犯人にしたのか。(検事も)私が無実ということは知っている。絶対に許さない」と語気を強めた。

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