Hell/Curse and Chapter | Uguisu's Valley

Uguisu's Valley

買ったCDの感想・レビュー(と少々の雑記。。)を自分が忘れないために書き留めるブログです。

Release:2013/11/22 Country:U.K
Genre:Heavy Metal
score 88/100

$Uguisu's Valley

イギリスのヘヴィメタルバンドの2枚目のアルバム。

01. Gehennae Incendiis
02. The Age of Nefarious  ★おすすめ!!
03. The Disposer Supreme
04. Darkhangel
05. Harbinger of Death
06. End Ov Days
07. Deathsquad
08. Something Wicked This Way Comes
09. Faith Will Fall
10. Land of the Living Dead
11. Deliver Us From Evil
12. A Vespertine Legacy

えらく直球なバンド名。前作「Human Remains」がとても評判が良かったので、聴こう聴こうと思ってたけどついに聴かず。聴かずにいたらこうして新譜が出てきてしまったので、せっかくの機会にと新譜から聴くこととした。新譜のタイトルは「Curse and Chapter」。タイトルもそうだけどアートワークもカッコ良いね。

新譜の感想に入る前にこのHellというバンドについて。
自分は知らなかったんだけども、なんと活動歴自体は約30年にも及んでいるらしく、普通に考えれば大ベテラン。でも作品は前作がファーストアルバムになっているようで、色々な謎がつのる。だけどその答えは所属するNuclear Blast Recordsのオフィシャルページにシッカリ書いてありますな。
なのでここではそれについて書くのは控えるけど、色々あるもんなんだな。

今から30年前というとNWOBHMの勢いがあった時代。なのかはよく知らないが、少なくともこのバンドの音楽性は、往年のNWOBHMを彷彿とさせる、今でいうところの、正統派なヘヴィメタルとなるであろう。
ややハイトーンなヴォーカル、キレとカッコ良さを併せ持つ重金属リフ、パワフルなドラム、疾走感、そこから生まれるのは力で真正面から砕くエネルギッシュなヘヴィメタルである。
この一点に置けるパワーたるや確たる凄まじさであり、まずここで打ちのめされる。ていうか相当にパワー寄りで、エクストリームな何かを感じざるを得ない。
が、だからといってただ単純に正面から安易に突っ込んじゃいないのがポイント。
Iron Maidenとかもそうなんだけど、パワーがあるからといってそこに頼りきるのではなく、優れた楽曲構築力から深い展開を作り出し、思いの外ジワジワ削りながらドでかい岩を砕く。
しかし優れたバンドの場合は削りでさえも会心の一撃みたいな感じだから難しい。前述した通り、このバンドも真正面から砕いているように見えるも、実はそうじゃなさそうなんだがそう聴こえてしまう。これって要はどこかに比重が寄らず、どれも素晴らしいってことなんだろうね。つまりは優れたバンド。優れた作品なのだ。

そう考えると小難しい1枚。勿論良い意味で。なぜならこれが聴き応えとなるから。
何気に色を付けるキーボード、オカルトチックな雰囲気、これらも作風と上手くマッチしているし、隙らしい隙がほとんど見えない1枚だった。
唯一、再生時間が40分台だったらもっとコンパクトで良さ気に思えるが、それは勝手な高望みか。

ひとまずヘヴィメタルって観点だと、今年マストな1枚だと思う。