ウクレレというと、のんきにハワイアンでチャカチャカ弾いている楽器だと思うだろう。それでいい。合っている。

俺もそんな感じのウクレレなら、まったく楽器に触ったことのない人に5分で教えることが出来る。二本の指で四つのコード、それもかっこいいセブンス、ディミニッシュのコードを四つ連続するだけでウクレレ気分が出せる。

持っている人は、Em7 C#dim Am7 D7。これをつなげてチャカチャカやるといい気分です。ずっと、このコードの連続を続けたくなります。歌をのせてもいいし、踊ってもいい。

Am7は指を何も押さえないで鳴るコード。G C E A の調弦の通りの和音。実際指を使うのは三つだけ。和音は連続することで意味を持つようになります。

ジェイク・シマブクロ
ウォーキング・ダウン・レインヒル(CCCD)
このアルバムに付いているDVDでジェイクの録音風景が見られる。スタジオに籠もって何度も何度も気に入った演奏が出来るまで弾き続ける。息詰まるような映像だ。観光みやげのウクレレとはまったく違う。

ジャズ、フュージョン、クラシック、ハワイアン、カントリー、ポップス・・・・。どんなジャンルでも、ウクレレの限界まで技法を駆使して、実に楽しげに演奏する。音楽の喜びを身体いっぱいに表現する。

聞いて気持ちいいばかりか、演奏者としての技術も凄い。「クレイジーG」(スカイラインに収録)とか、「カプリス24番」(サンデイ・モーニングに収録)を聞くとジェイクの並外れた技術がよくわかる。インプロビゼイションを縦横に加え、他では聞くことのできない楽器としてのウクレレの世界がジェイクによって拓かれる。

風貌は、眼鏡をかけた気さくなあんちゃん。日本人なら親戚に誰か似た人を思い出す。シマブクロという名字が示すのは沖縄からの移民なのだろう。

ジェイク・シマブクロ
サンデー・モーニング
誰もがジェイクのウクレレを聞くと、ウクレレという楽器の可能性に驚愕する。ジェイクが使っている楽器は、ハワイのウクレ・レメイカー、カマカの「コンサート」タイプ。この楽器はウクレレの最高峰とも言える素晴らしい楽器だ。ジェイクは特にカマカに思い入れがあるようだ。

ハワイアン・コア材で作られたカマカの楽器は、持つだけでいい香りがして愛着が湧く。このコンサート・タイプ、日本で10万円ほどで買える。最高の物を手 に入れる値段としては安い。1,980円のおもちゃに較べたら高いが、おもちゃと較べてはいけない。ウクレレ買うならコンサートタイプがいいですよ。

一般にウクレレと言われている小振りのソプラノは、ころんころんとした音が愛らしい。牧伸二や高木ブーが抱えているのがソプラノ・タイプ。

1940年代ご ろ、アメリカでスタンダップ・コミック(漫談家)が、ウクレレを抱え歌いしゃべり、大人気になったそうだ。その影響でウクレレ・ブームが来てたくさん作られ た楽器が俺が持っている「リーガル」。特にいいものではない。ただ、マホガニーが使われていてしっかりした作り。バンジョーのようなカラカラした音 がする。カントリーっぽい音だ。

コンサート・タイプはボディがやや大きく、ネックも長く作られていて、低音が豊かに響く。コンサートタイプのウクレレは、人間の歌声の音域に重なる。高音は優しいハープのような響き。ウクレレの高音域を聞くと、手の中のハープ、と感じる。

ギターの音域は、ベースからソプラノまでカバーするために、低めの音域に広がっている。ピアノのようにベースと上の和声が同時に演奏できるようになっている。伴奏に都合がいいのだ。ウクレレは声楽などのソリストの音域だ。
ジェイク・シマブクロ
スカイライン

ああ、いいウクレレも欲しいなあ!カマカのコンサートか、G-stringのかっこいい楽器が欲しい。ナカニシのマーティン・タイプ(オオタさんモデル)も一本は欲しいところだ。日本のギター作家茶位さんの、ギター材で作ったウクレレ も欲しい。

ちょうど手頃な大きさと、様々な仕様の違い、音色の違いが収集心をかきたてる。見た目も可愛い。集めるだけでなく全部弾いてみたい。楽器なんか一つあれば十分じゃないの、という人は私の友達ではありません。

いいアコギも欲しいんだけど・・・・・。きりがないなあ。
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