時給1,300円のハケン社員。通勤交通費なんか出るわけない。

さかんに手取り20万円の月給、と報道されているが、asahi.comを見て納得した。時給1,300円のハケンだよ。ボーナスもない。年収よくて240万円。立派なワーキング・プアだぜ。使い捨て人材。

日本の基幹産業、自動車業界の大事件だから報道は腰が引けている。大トヨタ様の下請けの悪口を書くわけに行かないから。

時給1,300円で、早朝6:30から15:30までの勤務と、深夜勤務(時間は忘れた・・)を交互にやらなくてはならない。しかも、簡単にリストラの対象になる。犯人は、借金をしていたらしい。しかも踏み倒して逃げていたとも言われる。

報道されていない、犯人の事件前の書き込みを読んでいくと、貧困者の孤立が手に取るようにわかる。「現実でもひとり ネットでもひとり」なんていうのは放哉じゃないか。

家族や友だちに依存できず、職場もいつ追われるかわからない。借金も返せない。ほんの少しのきっかけで大きく膨らんでいる不満と憎悪が爆発する。

膨大な書き込みを読んでいくと、俺はこいつに共感できる。違うのは、俺には日常の不平不満と引き替えにできるだけの「リア充」がある。「リア充」とはこの犯人がさかんに使っているネット言葉で、現実生活での充実、という意味だそうだ。誰もが感じる孤独や、劣等感を、「リア充」のやつらへの憎悪に転嫁していく。

こんな言葉もある。
>06/05 15:45「ちょっとしたことでキレる」
>  幸せな人がよう言う
>06/05 15:46
>ギリギリいっぱいだから、ちょっとしたことが引き金になるんだろ

人間関係の貧困、経済的な困窮。

この事件は、貧困者の錯乱だ。ネグレクトなどの児童虐待も詰まるところ貧困者の行き詰まった生活が原因だろう。年金未納者、給食費未納も、本当は貧困問題なのに、モラルの低下としか考えられない想像力の欠如。

きのうアメブロが書けなかったので別の場所に書いた記事。一応ここに書いておこう。

==============================================
犯人はワーキング・プアだったのではないか。きつい寄せ場仕事の「ハケン」。ケータイで日雇い労働をする若者。日銭で生き延びる貧困層。

犯人については、無職としか報道されていないし、詳しいことは一切わからない。わからないまま、妄想を書いておく。

貧困からくるさまざまな葛藤が破滅的な殺人にまで転嫁される。池袋でも新宿でもなく、25歳のワーキング・プアが復讐しようと心に決めたのは、秋葉原。

日本の物質文化の象徴のような場所だ。野暮ったい普通の男たちや、人なつっこいが馬鹿な女たちがたむろしている。金さえあれば、さまざまな欲望に応えてくれる凡人のパラダイス。身なりやセンスで差別されない。背伸びせずにリュックサックひとつあれば街に溶け込める。

このぬるま湯のような腑抜けた楽園こそ同世代の貧困者、加藤智大の憎悪の対象となった。

いま貧困問題が牙をむいて俺たちの日常に襲いかかってきた。
AD