暮らしにPlus  ‐美住食‐

子連れランチやおうちグルメやお取り寄せなどの美味しいもの
子連れでのお出かけ情報やオススメのグッズなどをご紹介しています。


テーマ:

我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。

ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせ真相に迫る。

選考委員全員を唸らせた新人離れした圧倒的な筆力と、伏線が鏤められた緻密な構成力は、

デビュー作とは思えぬ完成度である。

告白/湊 かなえ
¥1,470
Amazon.co.jp


愛美は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。


とある中学校の終業式。

最後のHRの時間に

担任の教師が教員を辞めることを生徒に告げる。

教員になったいきさつからはじまり

徐々に事件の内容に迫っていく。

学校内で亡くなった一人娘の死。

淡々とした先生の語りだけで物語が進んでいきますが

これがとても引き込まれて

まるで自分も教室の席で先生の告白を聞いている気分になってしまいます。


子供のこと事件のこと犯人のこと

いろいろな伏線が語られつつ核心に迫っていく。

最初は想い出の話として語っているのかと思っていた部分が

その後、重要な部分に関係してくることに気づく。

そして最後の告白。

衝撃的な締めくくりでした。


第一章 聖職者

先生の告白で綴られるこの章で先生の名前すら分かりません。

でもこの章がいちばん引き込まれて印象的でした。

この章だけで終わってもよかったんじゃないかと思うくらい。


第二章 殉教者 級友が先生に宛てた手紙で綴られる

その後の出来事と第二の事件


第三章 慈愛者では犯人の姉の語りと犯人の母の日記で綴られる

犯人の母親から見た事件のすべて


第四章 求道者 第五章 信奉者では犯人自らの語りで

綴られる事件の真相


そして第五章 伝道者で締めくくられる結末。


第二章から第五章にかけてはさらにに重たく

なんだか苦しくなってくるような展開。


この本に出てくる母と子のかかわりの大きさ、重さ

これは想像を絶するものがありました。


第五章で明かされた真実も驚きというか

怖いというか

そんな結末になっちゃうなんて・・・と

なんだか複雑な気持ち。


この本の題名「告白」っていうのはとてもいいと思いますが

もし別の題名をつけるとしたら「復讐」という言葉しか浮かんでこない

そんな物語の結末でした。


この本は語り手が次々変わっていくのでその都度

それぞれの立場で同じ出来事を見ていくことになり

そのたびにそんな風に思っていたのか、そんなことがあったのかと

いろいろな気持ちが自分の中で交差しちゃう感じでした。


少年の犯罪を扱った作品で前に読んだ

さまよう刃 」の時はただひたすら

被害者の父親の気持ちで犯人を憎む

そんな感じでしたが

今回はちょっと違いましたね。


でもやっぱり少年犯罪に対する刑の軽さが今回の事件の原因の一つ。

人を殺したことの罪を償う機会を奪っている

それは被害者にとっても加害者にとっても不幸ことなんじゃないでしょうか。

復讐したって決して心が晴れるわけではない。


この第五章の結末の後、彼はどうなってどんな気持ちで生きていくのか

そして彼女はこの後どうなるんだろうというのが非常に気になります。


****************


ここからはちょっとネタばれ気味になっちゃうので

読んでない方、これから読もうと思っている方は読まないでくださいね。


この本を読み終わってからなんだかすっきりしないものがあったんですよ。

第1章を読み終わったときには

見事な復讐の方法にまいったと言った感じで完全被害者応援の立場で読んでました。


それが最後読み終わった後はなんだかもやもやっと・・・


人を殺してそれを反省もせずに、死んでしまった愛美ちゃんに対して

少しも悪かったという気持ちや反省の思いが全くない

そんな人たちに対してはどんなにかわいそうな境遇だったとしても

それは決して許されることではないし、どんな復讐をされたって仕方がないと思うんです。


でも今回、責任は母親にもあるとあの最後の復讐に対してはそれはちょっとどうなのかと

それはあまりにも勝手すぎやしないかとも思ったんですよね。


一連の出来事の中で被害をこうむった人、利用された人はどうでもいいのかな?

そして最後の出来事できっと巻き添えになってしまった人も沢山いたんじゃないかと思うと

それもどうでもいいの?


そして母親の責任をもちだしちゃったら

それは愛美ちゃんの母親としての責任もどうだったのかなぁなんて

最初は考えてなかったことまで考えちゃたんですよ。

誰もいない教室に一人、子供を何時間も置いてくとうことも

仕方ないことだったんだと思うし

だから本当なら一人にしておいたから悪いんだなんて言いたくはないんですが


生徒たちの母親の責任をせめてしまったら、いやせめる気持ちだけならまだ分かるけど

それを母親すら復讐されても仕方がないという考えをもちだすのだったら

自分の母親としての愛美ちゃんへの責任はどうだったのでしょう。

完璧だったと言えるのでしょうか?

生徒の母親だって完璧ではない。それは誰も一緒なんじゃないかなぁって。


本当は、被害者にも責任があるなんて言葉好きじゃない。

悪いのは加害者なんです。

だからこんなこと書くのも書きながらちょっとどうかなぁって思ったんだけど

なんとなく今回最後まで読み終わってみたら、関係ない人まで巻き込んだ復讐っていうのに

違和感を感じたんですよね。


子供を失って、愛する人も失い、既に狂気の中に入ってしまったのかもしれないなぁと

思わずにはいられません。

こうやって書いてみて、でも、どうなんだろう、

自分だったらやっぱり復讐するのかな。

子供が可愛ければ可愛いほど、

そして今自分に残されたものが何もなければ・・・

他の人、他のなにもかも目に入らなくなってしまうのでしょうか。

簡単にはでる答えはないですね。


でもやっぱり関係のない人たちまで巻き込む復讐には共感できないものがありました。

久々に複雑に考えさせられる本でした。



AD
いいね!した人  |  コメント(8)  |  リブログ(0)

motoさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

SNSアカウント

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。