わたしだけのいわしたさん。またはオーマイいわしたさん。
みちゆくひとから、
とつぜん、声をかけられる。
岩下さん、と。
わたしは、ハッとして、
たちどまる。いわしたさん。
だが、わたしは岩下さんでは、ない。
こえかけたひとは、わたしを
じっと、みつめている。
待っているのだ。
わたしは、
わたしがわたしなんかではなく、
岩下さんだったらよかったのに、
とおもいながら、
そのまましばらく
立ち尽くしている。
わたしは、いわしたさんに、なろうと
する。
それは
そんなにむずかしいことではないと、
わたしは、おもう。
わたしは、
そこに、たっている。
岩下さんになれたはずのものとして。
岩下さんになろうとしたものとして。
岩下さんではない、
だれにもなりえない、だれかとして。
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1 ■無題
主人公と脇役の顔を区別してください
同じ顔なので、どっちが
あなたさんなのかわかりません