コープさっぽろは、子育て広場を全道各地で展開しています。毎年スタッフ研修会をされていますが、今回は初の試み、テレビ会場で約150名が参加するという形式で、講師として声をかけていただきました。
タイトルは「子育て中のお母さんのニーズに応えるために ~おもちゃと遊びから考える魅力的なひろば~」。内容は、子育て広場運営にあたっての質問、手遊びやわらべうたの紹介、よいおもちゃとは?、手作りおもちゃ実習、と、どこをとっても2時間できそうな内容!!
でも、ご依頼受けたからには時間内にご希望に応えるべくベストを尽くします。それがプロの仕事。
子どものけんかへの対応・広場の運営について・保護者への対応についてなど、テーマは多岐にわたっています。
150名参加ということは、その課題への答えが必要な人も課題がない人もいるはず。地域によっても、開催回数によっても、人口によっても違うはず。
そして、こんなにたくさん質問があるということは、実際はもっとそれぞれに解決したいことがたくさんあるはず。
これはもう、ひとりひとりが自分の広場の中の課題を見つける力・解決する力を身に付けるしかない。それにはやっぱりコーチング、と思い、コーチングの質問を使ったり、保護者や子どもに対応するためのコーチングの基本を伝えたりしながら、現代の子育て中の母親のニーズについて、対応について進めていきました。
札幌会場は約40名、一番うしろまで満席でした。
顔が見えていれば全員で楽しさを実感できるワークを入れますが、それをやるとテレビ会場の皆さんが楽しめないと思い、入れませんでした。
毎年専門学校で授業の進め方に関するテレビ研修を受けているので、離れている場合のワークの進め方などイメージがついてよかったです。
司会の方が、質問に対する意見を別会場に聞いてくださったりして、みんなで同じ研修を受けている感じが持てました。
テレビは常に札幌会場が大きく表示されており、分割して帯広や網走、旭川、稚内、釧路など別会場の様子を見ることができます。
うちにはたくさんおもちゃがあるので、ご依頼に合わせて選んで持っていきます。今回は0~2歳で広場で使えるものを中心にご紹介しました。
手にしているのは同じ絵柄が2枚ずつある「テディーメモリー」。小さな子どもの場合、全部を出さなくてもいいこと、神経衰弱にしなくてもいいこと、「目の前の子どもにちょうどいい遊び方」をしていくといいことをお話していきます。
普段の授業の感じで、ホワイトボードがあると安心。おすすめおもちゃの名前、資料に書いていないけど大事な部分を書いていきます。
札幌会場の様子。緊張していたのが、作る時間になるととっても楽しそうな表情になり、私も嬉しくなります。
先日の幼稚園の先生方は同じものを作った時に職人的雰囲気が流れましたが、この日は和気あいあいとゆったりした感じ。グループの持つ空気感はそれぞれ違います。
右手前の筒は当日の朝作ったもの。たまたま手作りおもちゃの本で見かけて、「これよさそう」と作って追加でご紹介しました。
ラップの芯に100均の大きなシールを貼って、チェーンリングを通しただけ。ガラガラガラ~と、エンドレスでチェーンをひっぱって遊ぶ赤ちゃんおもちゃ。チェーンを外して小さいものを落としたり、反対側をのぞいたりしても楽しい。カラフルで好評でした。
ビニール風船をポンポン飛ばしているのがテレビ会場で見えたり、牛乳パックおもちゃは音が鳴るので、できたそばからカチカチカチカチ聞こえてきたり。「思わず遊びたくなる」のは、とっても大事なこと。
子どもや保護者に対応するには、結局は「人」なんだと思います。いいおもちゃもそこに人がいなければただの「モノ」。
おもちゃやうたを通した時間の共有が「楽しかった」「また行きたい」「生きるのって、この世界っていいところなんだな」という自己肯定感につながっていきます。
ちょっと工夫すれば、短い時間で、身近なもので、いくらでも手作りおもちゃは作れます。「この子に必要なのは何かな」「どうしたら一緒の時間が楽しくなるかな」。その視点さえ持てればいくらでも解決方法は見つかるのです。
学ぼうとする姿勢の中に、大きな可能性があります。たくさんの質問は、それだけ自分のこととして課題に向き合っていること。素晴らしいです。
穏やかで笑顔溢れる皆さんの、コープさっぽろ子育て広場がますます魅力的なものになりますように!私もとっても楽しい時間でした。