大工かたさんの七転八起

 とある大工さんのお仕事と道具、子育て、日々の生活で感じることなどを、勝手気ままに書いてます。おっさんのつぶやきです。ヘンテコ発明のご紹介もあります。


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 ある日、兄弟子から、急な応援要請がありました。

 2日後の建前、ただでさえ建前の連続と重複で十分な人数が揃わなかったところへ、熱中症と怪我とで欠員が2名発生とのこと。炎天下に、少人数でもって、アクセル吹かして屋根仕舞いを目指すのは、とても危険なので、増援を、とのこと。


 でも、2日後は、居宅のリフォーム工事の予定を組んでしまっていたので、僕は心を鬼にして、丁重にお断りしました。

 僕が何~んにも出来ない見習い君のときから長らくお世話になった相手なので、無理をしてでもお手伝いさせていただくべきところ、というか、普段は出来るだけそうするのですが・・・。
 お許しを~~・・ナンマイダナンマイダ・・・。



 ところがですよ。

 
 翌日、僕のお客さんの都合が急に悪くなり!ですね、リフォーム工事は期せずして延期に。



 都合が付いたので、建前に参加することにしました。


 自分の仕事で時間確保に苦心しているのに、なぜそうするのか、と、家でカミさんに絞られました。


 「いろいろよく考えた上で決めたことだから、もう許して欲しい。」

 「いいや、そんなことでは困る。」

 望まない議論が続いて、もう、テンションはガタ落ちです。


 でも翌朝、ちゃんと大量のお茶を用意してくれてましたね。(ホッ・・・)


 そして、建前に出発。
 覚悟の船出です。


 ところがですよ。


 かなりシンドイと、腹をくくって行った建前・・・意外と楽しかった!

 なんかね、みんなと目標に向かって、力を合わせて家を建てる!! みたいな感じが。



 最近、どーも忘れかけていたような、大工のスピリットが、ちょっとだけ戻ってきたような感じだったんです。
 

 その日の僕は、酷暑の建前に行って、逆に朝よりも元気になって帰るという、珍しい体験をしたのでした。


 そういえばここのところ、変な徒労感と我慢、そして諦めの連続だった気がします。

 船を漕ぐのに例えると、各自がバラバラな方向に漕いでいるような感じというか。



 自分で思った以上に、徒労感は心身を蝕むようです。
 
 僕が特に苦手なのかもしれませんが、気力体力を奪われるだけでなく、ときめきやワクワクが無くなって、景色が灰色に染められてゆくような感じがします。


 楽しく仕事するのは時に難しいものだけれど、やっぱりとても大事なことなんですね、きっと。




 

 
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 新築現場最後の仕事は、玄関下駄箱の、棚板を作ることでした。




 散々催促して、やっと来た材料というのが、畳座の杉板の、厚くて抜け節の少ない板を選んだようなやつでした。


 幅210の板を、1.5枚はぎ合わせて、幅300にするようにと。


 中に桧が混じっていたり、激烈プロペラもあったので、そもそも枚数が足りません。
 
 それに、はぎ合わせは手間がかかるため、材料費を倹約したメリットは全く出ません。
 そんな手間があれば、もっと良い幅広の板材が買えて、お釣りが来ると思います。

 また、厚みはこれ以上落とせないので、どうにかして湾曲を殺さないと、シーソーになります。


 そこで、会社の人に強く材料の変更を進言しました。ちょっとキツめの言葉を選んで。

「この板が、売り物になると、本気で思いますか?」

「手間かけないで、ごく簡単にで良いんですけどね。」

(だめだ、論点がズレている・・・。)


 結局、検討していただくということになり、一週間が経過。さすがにシビレが切れて、催促をすると、

「足らないのは何枚でしたっけ?」

 カチン!!

「人をメモ用紙代わりにしないでください。それから、この前の話は、真剣な打合せのつもりでした。世間話だとでも思われましたか。」

「わかりました、本日中に結論を出します。」

 結局、この日も、次の日も、連絡はありませんでした。

 
 さすがにシビレが切れて、連絡すると、

「新しい材を用意する時間が残っていないので、どうにかしてください。」


 確かに、クロス工事開始が目前ではあるが、棚板設置は当分先に延びても支障はないので、意味がわかりません。でも、もうめんどくさくなりました。

「適当にやっておきます。」


 そもそもが、ボンド仕事は手切れが悪い(乾きを待ってから次工程ってかんじ)ので、早めに材料の催促を始めたのに、結局は現場撤収後に、自社持ち帰りで作業することになりました。

 癖を殺すように注意しつつ、はぎ合わせます。

 

 
 それでもかなりの癖が残るため、裏桟で矯正します。

 ビスでは力が足りないので、接着剤&クランプ仕事になります。

   

 出来上がりを見て、会社の人は、 最高!と言っておられました。

 でも、使っていて割れたり、カタカタしたりしてはいけないし、収納内とはいえ最低限の美観は確保したいので、これが必要最低限だと思って、僕は作りました。

 
 大工見習いを始めたとき、初歩の段階で教えられたことがあります。


「お客さんにとっては普通、家を建てるのは、一生に一度あるかないかのこと。それを忘れたら、職人は終わりだ。」


 現場で前線に立つ僕ら職人は、折角の新築で、お客さんを残念な気持ちにさせないよう、意味のわからない変てこスパイラルを食い止めることができる、最後の砦です。

 
 ・・・・。


 ・・・とか言ってみても、下駄箱の棚板。


 どーでもええなー。

 ・・・疲れました。

 

 
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 お盆前に大工工事完了の新築現場。 

 そろそろ、クロスが貼れたころなので、手すりや小物の取り付けがてら、偵察に行ってみることにしました。


 本来なら、監督さんから連絡が入っても良さそうですが、期待しない&あてにしない・・・。

 

 現場に着いてみると、誰もいないので、クロス屋さんも終わって逃げたようです。


 鍵を開けて現場に入ると、おや?




 キッチンの床に、カッターナイフが落ちています。

 刃が出たままですが、どうしてこういう状況になったのか、想像しにくいですね。


 それに、この重くてデカいカッターは、クロス屋さんが使うものとしては、ちょっと違う気がします。

 誰の?


 何歩か先に、今度はパテヘラが。




 そのまた向こうには、注射針が落ちています。

 
 
 何でこうなったのか、いまいち謎です。



 さて、余計なことはさて置きまして、手摺取り付けて、ハンガーパイプ付けて、物干し金物付けてっと。


 監督さん、3回くらい催促したら、やっと棚の補強金物は用意してくれたけど、化粧ビスは無しですね。

 まあ、そうだと思います。そんなもんでしょ。お約束です。




 いかにもありがちなことなので、各種用意してありますから、良いようなもんですけどね・・・。





 ところで、盆前の引き上げ時に、初見のクロス屋さんと1日だけ現場でご一緒しました。


 若い職人さんで、段取り良く綺麗にパテ処理をされていたので、早速電話番号を交換です。いろいろ雑談もさせていただいて、何だか良い感じ!

 僕が現在自社物件で主にお願いしているクロス屋さんは、年配でもあるし、スケジュールが合わなければ他のクロス屋さんを頼んで失敗したこともありで。求むクロス屋さん!なのです。

 

 でも、今日の現場を見ると、ちょっと残念・・・。


 敷地の横の溝に、パテの黄色い粉と、塊がたくさん。




 仮設水道のガーデンパン。 パテで汚ねーの!



 いちおう、設備屋さんからの、借り物ですし、みんなで使うものですからね。


 仕事の仕上がりを見なくても、お客さんの信頼を得られるような仕事が出来るかどうかは、こういうところに出ます。


 クロス屋さんに限らず、協力業者さんのほとんどには、仕上げ仕事をお願いすることになります。

 仕事の良し悪しが、そのままお客様に渡す商品の良し悪しに直結するので、工務店としては、協力業者さんの仕事は命です。

 
 普通に仕事が出来て、ちょっと行儀の良い業者さんは、喉から手が出るほど欲しい!!


 でも、どういう訳なのか、なかなか出会えるものではありません。

 別に、名人芸を求める気はないし、ちょっと気配りが出来るだけでいいんですけれど。



 現場ですれ違うだけでも、大工さんはこのようにして、鵜の目鷹の目で、他の職人さんの姿勢をよーく、見ていますよ。 こっちも商売がかかっています。


 各業者さんたち、どこを見られているか、ご存知なんでしょうか?


 仕事は、毎日が本番です。

 無論、己についても又、然り。
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 デスクワークが溜まり過ぎなので、お盆明けは現場仕事を入れず、予定を空けておきました。


 すると、いつも通りのパターンというか、電話が鳴って応援要請です。昔お世話になった年配の大工さんからなので、がんばる事にしました。


 何でも、珠杢だらけのデッカイ板を、何枚も仕上げて欲しいらしい・・・。

 ペーパー仕上げじゃあ駄目で、かといって簡単には鉋を受け付けないのだとか。



 かつて、毎日毎日、親方に怒られっぱなしの頃には、こういう感じで声がかかる職人さんになることが、大きな遠い遠い目標のひとつだった気がします。
 
 
 でも、毎日が、何年も過ぎて、ふと気が付いたら、知らないうちに目標に到達してしまって。 ところが、いざそうなってみると、別に、どうということもないもの、だったりします。寂しいですが。


 で、倉庫に行って、いつでも使えるように研いである鉋を、すべて点検して、車に積みます。

 でも、時間が出来た夜中になってから、半分くらいは、もう一度、家で研ぎ直しました。


 研いであるのに、どうして研ぎなおすのでしょうか。

 それは、最後に研いでから時間が経つと、その鉋は、自分としてはベストとは言えなくなるからです。
 


 刃先が錆びる? いえいえ、錆びません。


 ちょっと前の自分の研ぎを見て、不満なんですね。

 もっと上手くなりたいと思い続けていれば、まさに日進月歩なわけです。


 
 では、仕事にかかります。

 なるほど、コーヒー豆みたいなブツブツ模様が、いっぱいありますね。



 どっちから削っても、半分は逆目になるというわけです。

 
 って言うか、電気がんなで逆目が掘れまくっているので、仕上げる以前に面を整える段階で、刃先を消耗してしまいます。

 (刃が新品のマイ電気がんなも2台用意して来ましたが、逆目は削れませんでした。)

 切れやんだら次の選手、また次の選手と、削って削って、また削る。




 まあ、こんなもんでいかがでしょう。


 合格もらったけれど、実は、あんまり綺麗な板とも思えない。

 値段はすごい高いらしいけど。 つまんない。


 帰ったら、また研ぎなおしておかないといけないし、割に合わない。
 だけれども、別途請求する気にもなれないし、現場で研ぐ気にも、なれない。


 削るとか、掘るとかいう仕事って、もっとワクワクしなかったっけか?


 はぁー、なんだか、どうでもいいなー。 疲れました。





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 回転軸のガタつきが初期不良かもしれないので、メーカーさんに点検をお願いしていた、定規の件です。


 回答が戻ってきました。


 

 問題は主に、回転軸部にアソビがあるため、固定ネジを締めても角度が固定されず、定規先端で1ミリ強のブレがあるという点でした。



 「 結論 : 精査したところ、問題なし。」


とのことでした。


 200mm先で-+0.7mm、振れ幅1.4mmまでは、規格の範囲内。とのことです。確かに、パッケージにそう書いてありました。



 どうやら、僕が無理な品質を求めたようです。



 丁寧に対応してくださったメーカーの方、ありがとうございました。

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