大工かたさんの七転八起

 とある大工さんのお仕事と道具、子育て、日々の生活で感じることなどを、勝手気ままに書いてます。おっさんのつぶやきです。ヘンテコ発明のご紹介もあります。


テーマ:

 とりあえず、先週末は、散髪に行きました。



 ちょっとでも、きちんとした人間に見えるように。



 今週末は、地元の工業高校に、採用活動に出向きます。


 生徒さん1人に対して、求人が4件の売り手市場だそうで、基本、零細業者は相手にされないらしいですが。



 しかも、待遇や福利厚生について説明を求められると、僕はこう答えるかもしれません。



 「安定した月給や、将来の保障は、職人修行にとっては毒にしかなりません。1日でも早く仕事を覚えるしか、まともな収入を得て生き残ってゆく道は無い。と気がつくから、必死でがんばって、一人前になれるのです。若いうちからフヤケさせてしまったら、本人のためになりません。」


 「お引取り願います。」 になるでしょうかね笑。


 でも、建前だけのキレイごとは、嫌ですね。


 どの道いづれは、通用しませんからね、同じことです。




 そもそもが、特に大工という職種は、毎日毎日、仕事の内容が変わります。



 建前もあれば、タイル風呂の解体もあれば、コンクリ仕事もあれば、削り物、ボード貼り、細工物・・・。


 同じ失敗を2度3度しないようにと言われても、次のチャンスが来るのは1週間後かもしれないし、1ヵ月後かもしれないし、来年かもしれない。そのときに向けて、反省と準備が出来なければいけません。


 また、同じ作業内容でも、元請が変わったり、予算が変わったり、材料の都合が変わったり、親方の気分が変わると、収め方が変わってしまうことも当たり前です。


 ですから、最初のうちは、誰でもが、わかる訳がないし、出来るわけがないのであって、でも仕事ですから、出来なければ叱られ続けるのが当たり前、ということになります。プロの世界に入るということは、そういうことです。


 ですから、とにかく辛抱して、ホウキの振り方や挨拶の仕方から、ひとつひとつ覚えてゆく以外に、方法がありません。


 「大工修行は、始めの3年くらいが山だ。」


と、言ったりしますが、上の話のような意味も含んでいるのではないでしょうか。



 そんなの、今どき流行りませんよね。


 だから、人手不足になっているんだと思います。



 人手不足だから、移民政策を。と主張している、コンサルタントや学者、政治家の人たちがいますが、前から僕は同意できません。


 技能労働者を馬鹿にしているんじゃあないですかね。


 外国人労働者の増加は、賃金低下を招き、人材不足を招き、技術力の低下を招き、国際競争力の低下を招きます。現にチラホラと、その兆候が見えます。


 ドイツやイギリスで移民政策の失敗が表面化して来ましたので、いくら鈍くてもそろそろ、気が付いてもらいたいものです。



 現場に向かっていたら、電話が鳴ってUターン。みたいなことが先週は多くて、疲れました。これからは建前応援が当分続くので、一体どうなるのか、正直不安です。



 経営は、思った以上に難しい。



 思い切り大工仕事に、没頭したいだけなんですけどね。


 政治なんか興味無いのに。


 さて、寝ます。とりあえず明日は建前応援です。 がんばるー!

AD
いいね!した人  |  コメント(12)  |  リブログ(0)

テーマ:

 クイズ出してました。


 (マサさんしか答えてくれなかったけど。)



 この鋸の専門作業とは、いったい何でしょう?



 ・この鋸はそれほどよく切れない。


 ・この鋸は精度がそれほどよくない。


 ・両刃鋸でないと務まらない。



 正解は、こうです。


 横引きで、しゅっしゅ。( ×2 回 )




 もうわかりますね。




 入り締りの蟻溝ですよ。




 今度は縦引きでゴリゴリっと。




 というわけで、正解は ”イナゴ道を切る” でしたー。


(写真は本物の天井板じゃなくて、模擬的に適当な杉板です。)




 イナゴというのは、こんなやつです。



 

 となりの天井板を挟み込んで押さえる役割をします。


 こんな感じ。



 手で引っ張ったくらいでは、抜けませんよ。


 

 このやり方にはいくつかのツボというかコツがありますが、その昔、現場で見て盗みました。



 2階から、先輩の仕事が見える座敷をこっそりと覗いて。


 作業の音がしないとすぐに怪しまれるので、玄翁、丸鋸、釘打ち機なんかを用意しておいて、適当に鳴らしながら、そーっと、見てましたねー。



 幅の広い板材の伸縮を上手く逃がしつつ、下から見たときには隙間が出来ないようにする、昔の大工さんの知恵ですね。


 さて、前回の日曜に書き溜めておいた記事も、今回で終わりです。


 お付き合い、ありがとうございました。ではでは。


  









AD
いいね!した人  |  コメント(8)  |  リブログ(0)

テーマ:

 ダイケンの養生はホゲホゲのごみが無限に発生するので、合板を雨養生する透明シートを、養生の養生に敷いています。


 こうすると、お掃除がとっても楽なの。




 余談はさておき、手鋸ですが、あんまり出番が無い中で、例えばこんなときに使います。



 勝手口の框の留め。



 ゴリゴリ。



 でけた!


 いちばん単純な基本形。



 基本形といっても、ほとんどの場合は、この形で用が足りるかも。



 組んだら、裏から矢を打って締めます。


 


 この木はモアビで硬いので、矢道には滑り勾配をちょっと付けたりする。


 柔らかい杉とかだと、平行のほうがいい気がする。



 念のため、直角を確認。




 オッケー。


 留めもついた感じ。




 関係ないけど、この木は仕上がってもこのような市松模様です。



 逆目はある程度とまっているんですけどね、おもしろーい。



 仮組みしたら、取り付ける現場付近にほったらかしておきます。

 


 デカイ留めや力のある木は、数日してから狂いを見て、本組みします。


 時間の許すときは、ですけど。



 ちなみに、正直に言いますが、押し切りやビスも、効率よく使います。


 手鋸と組み手だけで作っているわけではありません。




 あ。背骨も入れておけばよかったかなー。











AD
いいね!した人  |  コメント(6)  |  リブログ(0)

テーマ:

 最後の鋸巻きを開くと、昔作った導突鋸用のケースが入っています。




 この導突は、昔むかし、見習いの頃に思い切って買った、思い出の品です。



 

 とある応援現場で、よその親方が、


「おいお前、化粧の内のり入れたことあるか?」


「ありません。」



「んじゃあ、ひかり方はわかるか?」


「見てたので、わかります。」

 


「よし、じゃあやってみろ。導突鋸を出せ。」


「持ってません。」



「じゃあ、明日まで待ってやるから、やる気があるなら買って来い。」



ってなわけで、どんな鋸を買えば良いのかイマイチよくわからないまま、金物屋に走って行って買い求めたのが、これ、というわけです。


 ちょっと癖がありますが、全ての鋸の中で、いちばん値段が高いんですよ。



 他に、新しい8寸導突が一丁と、細かいダボ切りが一丁。




 この8寸導突きは、精度抜群です。





 基本鋸は、先調子で振って軽い感じのが好きですが、導突は重くても使いよいですね。


 背金があると墨を狙う邪魔になる、という人もチラホラみえますが、僕は両目を同時に使って狙えるタイプらしく、背金の向こうに隠れている墨や刃先も見えるので 、気になりません。



 手鋸は以上ですが、手鋸でなければやり難い細工(竿のイスカ継ぎとか)もあるものの、多くの作業で、こいつには敵いませんね。


 

 わが社のエースマシンです。


 何年使っても汚れないので、時々「また新しいの買ったの?」って言われます。



 速い、正確、美しい。  残念、機械には負けます。 



 だって、切り落としたヘタの木口がこんなにつるつるだもんね。手鋸じゃあ、無理無理。




 続く。

いいね!した人  |  コメント(7)  |  リブログ(0)

テーマ:

 さて、でっかい鋸巻きの中身はというと、主に刻みや屋根仕舞いで使う鋸です。




 手前から、尺1両刃のピンピン、9寸、尺2太鼓、尺1やや切れ止み、プロンリー縦横斜め、です。



 黒い太鼓引は、昔、中古品を買い求めました。刻みで丸鋸の届かない部分をぶち切るには、替え刃よりも目立て式のデカイ鋸のほうがずっと早いことに気がついて。


 重宝します。でも、太鼓引はあまり好きになれません。刻み仕事があったら、1.2~1.3尺両刃を買い足したいところです。


 プロンリーは、はっきり言って出番がありませんが、親方に最初に買い与えて貰ったものなので、どうしても手放せず。



 太鼓以外は量産品です。桐柄が汚れていないのは、滅多に使わない証拠ですね。あーあ、バレちゃった(笑)。




 次のを開けてみます。



 手前から、身が薄いから軽くて速いベニヤくねくね切り用のレーザーソー、次が屋根や足場の上で細かい仕事に使う、人に使われても諦めのつく犠牲用ゼットソー7寸目、次の黒いのが手打ちの中古品切れ止んでいる8寸両刃、次が一番活躍している7寸両刃の何にでも使いやすいやつに、一番奥は240のアサリなし横引きです。


 アサリ無しは、引き尻に捲くれが出にくくて、際がシャープで、直進性が高いです。これを利用して、床貼りのときの柱の首切りに重宝します。目がそれほど細かくないわりに綺麗に引けるので、スピードも追求できます。

 ただし、鋸身の中すきだけで渋りを低減しているので、喰い付きには要注意です。量産品といっても硬めなので、無理をすると一発で割れるような気がします。


 さて、ここで問題。切れ止んでいるし、たいした精度でもない手打ちの8寸両刃ですが、専門の大切な役目があります。両刃でないと務まらない、ある決まった用途とは、いったいどんな作業でしょう?


 続く。



いいね!した人  |  コメント(6)  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。