暑い夏に、思う。

小さくて、まだ恋などを語る前の年頃に、汗を垂らしながら昼寝をしていた。
何をするにも億劫で、畳の上で転がっていた。
流れてくる音楽もなく、聞こえてくるような気がしたのは蝉の鳴き声だけ。

うつらうつらと、微睡むと、気怠さが全身に行き渡る。

来る手紙などはあるわけがないのに、気怠さを感じながら汗を首筋にためて、郵便ポストを見に行く。
何もない。そういえば、手紙は出したものの返事が来ない。

気が付くと、夕暮れが近づいている。駆け足で帳が降りてくる。まだ、明るい。
でも、夕立ちが来るかもしれない。

ザーッと降ってくれれれば諦めもつくのに、と思っていた。

 

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