長谷川哲の言いたい放題

日々思うがことを思うがままに書き連ねていくつもりです。


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【ブラッシュアップ済】

藤田孝典氏がTwitterで次のように呟いています。

藤田孝典氏のツイート

【引用ここから】

個別名や団体名を挙げたらキリがないです。従前の政権批判や政治批判を目的化した社会活動に傾倒しているものが多く辟易しています。貧困問題は結局その道具なのです。「貧困問題を悪化させている政治が悪い」と言いたいだけの方が本当に多いです。貧困問題でなくても何でもよいのです。

【引用ここまで】

つまり、貧困問題は政権批判を目的とした社会運動(当然、そういう主張をしている日本共産党の運動も含まれると思われる。)の道具であり、「貧困問題を悪化させている政治が悪い」と言いたいだけ……藤田氏の主張は、そのように読める。いや、そうとしか読めない。

さすが、2013年、自民党が政権を奪還した年に厚生労働省社会保障審議会特別部会委員を努めただけのことはある。見事に自民党シンパなんだろう。安倍自民党が夏の参議院選挙で、徹底的に共産党をdisったのを彷彿とさせる。

が、これに真っ向から異を唱えているのが、「もやい」の理事でもある稲葉剛氏である。
 
稲葉氏は「誰が貧困を拡大させているのか」という議論を恐れてはならないという論考の中で次のように述べている。

【引用ここから】

私はカジノ法案について、現在でも深刻な国内のギャンブル依存症問題を悪化させ、ホームレス問題などの貧困問題を深刻化させるものだとして、反対の論陣を張ってきました。

(中略)

参議院内閣委員会では、ギャンブル依存症対策を明示することなどの法案修正が行われましたが、生活困窮者支援の現場においてギャンブル依存症に苦しむ人たちを何人も見てきた者として、「対策をすれば、カジノを解禁してもよい」という主張はギャンブル依存症の怖さを全く理解していない言説だと言わざるをえません。

もう一方の年金カット法案も、将来にわたって高齢者の貧困を拡大させかねません。

今年3月に生活保護世帯に占める高齢者世帯の割合が初めて半数を超えました。その背景には、増え続ける低年金・無年金の高齢者が生活保護に頼らざるをえないという状況があります。

その後も生活保護を申請する高齢者世帯は増え続け、全体の生活保護世帯数も過去最多を更新し続けています。

生活保護世帯の増加に対して、厚生労働省の担当者は「依然として、1人暮らしを中心に高齢者世帯の増加に歯止めがかかっていない。高齢者が貧困に陥らないよう対策を検討していく必要がある」とNHKの取材(今年12月7日のNHKニュース。ネットはリンク切れ)に答えていますが、今回の年金カット法案は全く逆の方向を向いており、生活保護世帯の更なる増加を助長するものだと言えます。

このように、今国会における与党や日本維新の会の動きは、「政治が貧困問題の解決を遠ざけている」と言わざるを得ないものでした。

【引用ここまで】

稲葉氏は、このように具体的な事実を上げ、貧困や格差の問題の根源が政治にあることを明らかにしています。ならば、解決の方法もはっきりしています。政治の力で貧困や格差を是正するしかありません。自公+維新の政府を変えてしまうことが、もっとも効果的ではないでしょうか?
藤田氏の言うように、政治に関わることから逃げてしまっては、貧困や格差の問題を解決することは不可能です。稲葉氏も、以下に示すように、そのことをとても憂慮しています。

【引用ここから】

私が気になるのは、こうした政治の動きに対して、生活困窮者支援に関わっている人たちからの問題提起が少なくなっているのではないか、ということです。

(中略)

そうした(引用者注 「子ども食堂」や稲葉氏が関わる「つくろいネット」などの)民間レベルでの支援活動を広げるためには、時には行政機関と連携する必要もあり、また企業も含めた幅広い人たちに活動を支持をしてもらう必要もあります。

しかし、貧困問題に関わる団体や個人が「幅広い支持」を求めるあまり、今の政治の動きに対して「まずい」と思っていても沈黙をしてしまう、という傾向が生まれてはいないでしょうか。

カジノ法案や年金カット法案、生活保護基準の引き下げといった「政治的」な課題に対して意見を述べると、自分たちの活動が色メガネで見られるようになり、支持が広がらなくなってしまうのではないか、と恐れてしまう。「左派と見られるのが怖い」症候群とでも言うべき現象が広がりつつあるように、私には思えます。

政治が良くも悪くも貧困に対して現状維持の立場を取っているのであれば、国政の課題にはタッチせず、目の前のことに集中する、という姿勢も有効かもしれません。

しかし残念ながら、今の政治が貧困を拡大させ続けているのは明白です。一人ひとりの生活困窮者を支えていく現場の努力を踏みにじるがごとき政治の動きに対して、内心、憤りを感じている関係者は多いのではないかと思います。

そうであれば、貧困の現場を知っている者として、社会に発信をしていくべきではないでしょうか。団体での発信は難しい場合もあるかもしれませんが、個々人がSNSなどで意見を述べるのは自由なはずです。

貧困問題を本気で解決したいのであれば、「誰が貧困を拡大させているのか」という議論を避けて通ることはできないのです。

現場レベルで貧困対策を少しでも進めることと、将来にわたる貧困の拡大を防ぐために政治に物を申していくことは決して矛盾していません。

その両方に取り組んでいくことの重要性を改めて強調しておきたいと思います。

【引用ここまで】

全く同感です。

※関連記事:ギャンブル依存症問題を悪化させるカジノ法案は通してはならない。

※関連記事:日本社会で貧困が「再発見」されてから10年。貧困対策は進んだのか?

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