先日行った新春寄席のこと
お目当ては鶴光師匠
お正月の3が日寄席では、新年の挨拶ということで通常寄席よりもたくさん出演者もいるし出演時間も相当タイトだし、皆さんほとんどがご挨拶とマクラ的な話で終わってしまうのですが
今まで新宿末廣亭で見てきた鶴光師匠は皆と真逆で新年のご挨拶もマクラもすべてすっ飛ばしていきなり演目に突入、短い持ち時間を目一杯フルに落語に当てるという、
その心意気といいますかソウルの熱さに惚れ、鶴光師匠をチェックするようになったのでした
ということで今年もどこへ行くにもどこか鶴光師匠がいる場所にしたいなーと国立演芸場を選んだワケですが
まだまだいるのですね世界は奥深い
とんでもない人に出会ってしまったのです。ちょっと衝撃!いや、相当衝撃
それは松乃家扇鶴師匠と言ってジャンルは『俗曲』と記されていました。
ちょろりんとした佇まいで強いオーラもなく、ただ順番が来たら三味線を持ってトコトコと高座に上がりひょいと座り、
とっても小さな声で ぽつり ぽつり と一言一言話し出す。
手に持っている三味線を弾くのか弾かないのかよく分からない、あんまりぽそぽそいうもんだから会場一体となってギューっと耳をそばだてて集中すると
ぽそ〜っとおかしいことをいってみんな膝裏カックンされたかのようにつるーっと持って行かれてしまうのです
その繰り返し。とても静かにホームランをパンパン打つと!
なんじゃこらーとビックリしているとスーッと
『それじゃこんな曲はどーでしょーかねぇ〜』と、いわゆる都々逸をゆら〜っと歌い始めるのです。
もんのすごい脱力系
びっくりしました。
何がすごいって『間』がものすごいのです。あんな『間』見たことないです。
あんな芸風見たことないです。超おそるべしなんなのだあれは!本当になんあのだあれは!!
一体何をどう積んできたらあんな『間』が作れるんだろうか!
あの衝撃を是非ともこのブログをご覧の皆様にもご紹介したいのですが、もうね、どうやって文章で表現していいか分からないし、残念ながら映像はネット上見つかりませんでした。
調べて見たらテレビラジオもあまり出ないそうなので
これはいよいよみなさんも寄席に行くしかないんじゃない〜
むふふ!
いやぁ、ものすごい師匠に出会ってしまいました
この世は大先輩だらけすぎです