イトウで染まる川

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魚博士みたいに魚類の分類に詳しい人、学名で魚を認識する人が主張するのは「モンゴルでイトウ、イトウと宣伝している魚はイトウじゃないむかっ Hucho Taimenだ!」ということ。

師匠・高橋昇が世の中に写真家として認められた作品は作家・開高健先生が世界で大魚のルアー釣りにチャレンジする「オーパ!」シリーズ。

中でも、開高先生と高橋昇師匠が愛し続けたのが、モンゴルの“イトウ”。
120cm以下はリリース!と宣言しての釣りで、これまた釣れない、釣れない!

開高先生は北海道でもイトウ釣りはチャレンジしていて、モンゴルに生息している(イトウの仲間)が、北海道のイトウとは違うHucho Taimenである、ということはもちろんご承知の上で、「幻の魚・イトウ」と銘打って、2度にわたってモンゴルでの釣りに挑戦したのであります。

確かに、イトウ釣りLove!な北海道在住の釣りキチさん達が、両腕で抱え込んでいる丸太みたいなイトウちゃんと、モンゴルで釣る「イトウ」ちゃんことHucho Taimenはちょっと顔つきというか、体つきが違うような・・・。

でも、ま、なんでもいいんですよ。

イトウちゃんとのファイトの醍醐味は、双方ともに精神力+体力の消耗戦であり、知恵比べであり、川岸までズリズリと寄せることができても、最後に水面からイトウちゃんの体半分まで引き上げた・・・とニンマリした瞬間に強烈なエラあらいという肘鉄をくらわして、ブワシッと逃げるという往生際の悪さ、あきらめない生き様にあると思います。

でかいのになると、水面を走るもんね!尾っぽでつったつみたいになって。

まぁ、釣るとなるとそういう感じなのですが、産卵期がどうやら水系か地域によって違うみたいで、2度あるのです。6月中旬あたりと9月末から10月半ばくらいにかけて。

この産卵期になると、繁殖カラーで全身が深紅に染まったぶっといイトウちゃん達が産卵場所となる清流に集結し、一斉に精液をまき散らすため、ピンク色に染まり、精液の匂いでむせかえるくらいになるのです。

正吉君の故郷でもある、モンゴル北部の僻地の某川では、渡河の際に馬でふみつぶしちゃうくらい(実際にやったわけじゃないけれど)ひしめき合っていたそうです。

今はもちろん産卵期・繁殖期は禁漁・・・(なのか?)というか遠慮するフィッシャーマンがさけているようです。

でも、もう大きな川の本流で、というよりは、人気のない清らかな小川のウロ深い淵あたりにひっそりと川の主として暮らしている魚といった感じです。

馬でブッシュを分け入るうっそうとした静かな渓流でのイトウ釣りは、なんだか自分を哲学者にしてくれる修行の時間ともいえましょう。

3年前くらいにわが社を使っていただいた釣り人ハマちゃんご一行様は、「もうイトウはしばらくいい」というくらい釣りまくり、キャッチ&リリースが大変だから、小物はかかるなー!っていうくらいだったそうです。

でも、どこで、というのは内緒です。

地元の遊牧民がひっそりと守っているイトウで染まる川ですもの。

でも、「ツアー客」も「モンゴルの旅行業者」もいかない知られざる夢の川がいまもモンゴルにあるっていうこと。
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お世話になっている制作会社の社長さんに山形料理のお店に連れていっていただいた。
社長さんでもあり、尊敬するジャーナリストでもあり、某留学機関の大先輩でもあり、かつ地平線会議の仲間でもあると縁とユカリが多岐多面にわたっている人で、日本に帰ってきて、この人と飲むのは恒例行事。
かつとても楽しい。

山形出身の彼とお店のママさんはともに山形県人。
会話も標準語のようで、耳慣れない単語多数。
日本は広いからね。

同じ山形でも地域で微妙な方言差があるようで、、、そういう話も面白いのです。

たとえば、広島でも、三次や尾道、福島の方と、西広島でも微妙に、でもかなり違いがあって、なんとなーく、山側の人、海側の人、西側の人、東側の人で気質も言葉も違うような・・・

同県人であるからこそのアイデンティティ確認ってことかな?

ま、ともあれ、山形の家庭料理が出てくる、出てくる。

イナゴの佃煮、美味しい!
玉こんにゃく絶品!
お漬物もシャキシャキ!

なんつっても、日本酒がうまい!
量は飲めない私ですが、好きな人と美味しいお酒を味わうのが大好きな飲み助なのです。

今回の絶品は、なんといっても渓流魚の塩焼き。
しかも、尺イワナとヤマメの塩焼き。
お店のママさんの70歳をすぎた「あんちゃん」が渓流でつった天然モノ。
釣って、その日にワタと血あいをきれいにして、塩をして、そのまま瞬間冷凍で地元からクール便で送られてくるんだそうです。
養殖物とは身の締まりが違います。

イワナとヤマメ、食べ比べてみると、やっぱりイワナが美味しいな。

70歳すぎたお父さんが、もうかなり冷え込んでいる山をサラサラと流れる渓流の氷つくような水にウェダーを着こんで入り込み、テンカラでじわじわ釣っている姿を思い浮かべると、隅から隅まで美しく食べちゃいました。

田舎煮とか、リンゴとか、美味しい日本茶とか、次から次へと「サービス」が出てきてしまう。

社長さんも2回目のご来店だ、とのことなのに、何?この常連さんのようなサービス?

これも彼の人柄のおかげなんだろうなぁ。

急な階段をおりて、横断歩道を渡るまで「おしょうしな(ありがとうございます)」と見送ってくれたママさん。

お店に来る人は山形県出身の方が多いそうです。
ちょっとした隠れ家ですね。

駅からちょっと歩くけれど、とことこ歩くだけのことはある。
楽しくて美味しくて、落ち着けるとても素敵なお店でした。。。

で、ここのお店の名前と場所を紹介・・・したいところだけど、内緒です。
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モンゴル国営テレビで、友人のトラベル映像ディレクターが出演・演出している番組をやってました。翻訳作業の気分転換(現実逃避か?)で何気なくつけたテレビに見慣れた顔が・・・
この人、私が日本で3-4人で1ヶ月くらいかけて取材していたようなネタをたった独りで2週間足らずでがーっと製作してしまうんです。
出演・演出っていうと何がなんだかややこしい表現ですが、要するに、本人がレポーターで出演して、番組全体を演出しているんです。

今日のお題は、「ネイチャーツアー 釣り編」。
モンゴルで釣れる魚の紹介や、魚が生息する河川・湖沼の紹介でした。

仕掛けは私が使っているのとそんなに変わらん。つーか、私がお客さんから教えてもらったり、プレゼントしてもらった仕掛けを奴も使ってるから当たり前なんだけど。

モンゴルで釣れる魚といえば、レノックが一番簡単。
あとは、パイク。なまずも大物が釣れる。

なんといっても有名なのはHucho Taimen 通称:イトウさんだろう。
開高健先生が「オーパ・オーパ」で紹介して一躍有名になった
ネズミルアーも、もちろん番組の中で紹介されていた。
100cm超級は近年、なかなか釣り上げられないけれど、いないわけではない。

一番有名なのが、開高先生が釣り上げた、チョロート川・ソモン川の合流地点の淵だろう。

他に、フブスグルアイマグ最北端のシシグト川もイトウしかいない、っていうポイントがいくつかある。

フブスグルが私は一番好きだけれど、シシグト川以外に、欧米人には、デルゲルムルン川も人気がある。

さらに、ボルガンアイマグの北部、フブスグル湖を源流に持つ清流・エグ川にも大物がいる。アプローチがものすごいダートロードのため、あんまり釣り人が入っていない。日数が取れない人は、お金を稼いでヘリをチャーターするしかないけれど、すっごいいいポイント!というのがテンテンとしている川だ。

アムール川に注ぎ込むオノン川やその支流バルジ川も最近はフィッシングキャンプが増えてきている。

トーラ川も昔は、ウランバートル市から空港に行く途中の橋や、ザイサンの丘に行く時にわたる橋の袂でイトウが釣れたって言われているけれど、そりゃ、もう20年以上前の話。

イトウ釣りが面白いのは、エラ洗いとの戦いです。
あたりは根がかりしちゃったか?というくらいゴンとくる。
その後、シーンとして、あぁあ、糸きっちまったか、と思ったところからファイトが始まる。
グググーッとラインが一気に走る。
竿を立てようとしても、なかなか立てられない。
腕がひきつる。足場が悪いとそのまま川まで引き釣りこまれそうになる。
なんとかラインを巻きながら、手元まできたかなぁ・・・と
油断すると、また一気に走り出す。
そして、豪快なエラ洗い。
漫画の名作「釣りキチ三平」そのものだ。
ほんとに魚がたって、白波たてて走るんだから、すごい迫力!

レノックもパイクもナマズも70cm超クラスは
それなりに手ごたえがあって面白い。
グレイリングもけっこう面白いらしい。

だけど、他人に語るときに力が入るのは、
やっぱりイトウだなぁ。

友達の番組では、レノック、パイク、グレイリングや
バス系のソゴスとかも紹介していた。
つーか、そいつらしか奴は釣れなかったんだな、というのが
バレバレ・・・。

取材した時期は、周りの草の色から秋であることがうかがい知れた。

彼の取材によると、魚資源が豊富なのは、
フブスグルのツァガンノール湖&シシグト川、
アルハンガイのウギノール湖、
ハルハ河戦争(ノモンハン事件)の現場近くのボイル湖
らしい。

実際には、モンゴル人はあんまり釣りはしないから、
魚が酸欠になりそうなほどうじゃうじゃしている
淡水湖が大小テンテンとモンゴル各地にある。
・・・と地元の村長さんたちが誘いにくる。

本当かなぁ、と思いつつ、
せっかく渓流釣りのセットも購入したことだし、
今年の春から挑戦したいかな、と思っている。

釣りツアー、人数が集めると、私も添乗でいけるので、
アメブロのオフ会Inモンゴルってことで
誰か一緒にいきませんか?
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