【コラム】 「国技」をめぐる日本と世界の不思議な事情
 「日本の国技って何?」と問われたら、ほとんどの日本人は「相撲!」と自信を持って答えると思う。では、相撲はいつから、どういう経緯で国技と見なされるようになったのだろうか。..........≪続きを読む≫


アメーバニュースのネタの扱い方とか記事内容とか・・・小首を傾げたくなるっつーか、ジャーナリズムってのとは違うお遊び感覚ってやつなんだろうか・・・若者のニュース感覚はわからんのぉ、と思っていたおばちゃん路線まっしぐらの私ですが、今回のこの記事、膝をうって納得です。

いや、トリビアじゃ!

朝青龍のサッカー飛び入り・仮病疑惑騒動以来、ワイドショーのコメンテーターが、「日本の国技の相撲に対して敬意が足りない」だのと散々、騒いでいましたが、元・剣道一直線だったおいらにとっては、とても疑問でありました。

「相撲」というのは、神事の際に行われる興行のようなものであったわけですが、あんな特殊な体型の人だけの格闘技が日本を代表とする「国技」というのはどうもしっくりこなくってね。

いろんな人にきいて回ったのですが、「明治時代から」とか、1000年以上もの伝統がある
とか言われてもねぇ。

たとえば、前にもふれたかもしれませんが、モンゴル国では、「モンゴル相撲」は国技であり、番付は、モンゴル相撲協会の協議で決まりますが、昇進の認定・認定証授与はモンゴル国の元首である大統領令によって行われます。

ウィルスハンターとして毎年モンゴルに訪れる北大の某教授も、「朝青龍問題以前に、僕は相撲が国技だ、という前提を認めない。」とおっしゃっておりました。

そうなのです。
「かわいがり」とかいういじめまがいのしごきがまかり通ってたり、「ごっつぁんです」でなんでもごちそうになれちゃったり、領収書なしで何十万円もケロリンパとした顔で受け取っちゃうような行為がしきたりとしてまかり通ってしまうような武道が日本の国技というのは納得いかんかったのです。

明日、とにかく朝青龍が日本に戻ってくる。記者会見をする。

その前に、「相撲は日本の国技ではない」と日本相撲協会が認めた、という記事が出たことはまことに悦ばしく、これで、朝青龍のヤンチャっぷりを責める際にも、ひとつ根拠のないイジメ材料がなくなったと思うのです。

もちろん、国技ではないからといって、相撲が日本の武道の精神を持っていないということではないし、相撲道にまい進し、立派な人間として精進するってことはとても大事。

ウランバートルの暴れん坊が、相撲道で更生し、モンゴル国の国民的英雄にまでなった、というならこれはもう美談。まさに日本の武道万歳です。

でも、今のままでは、モンゴル人が相撲の力士になることを目指すのは、単純に「金目当て」が主たるモチベーションであることは明らか。
興行としてのダークサイド、とあるスジとの癒着など、モンゴル人を餌食にする問題はたくさんあると思います。その辺の伝統もなかなか断ち切れないのだとは思うけれど、モンゴル国にたくさんいる「目指せヨコヅナ!」予備軍の青少年の立派な人材育成の道となれれば、素敵だなぁ。

今の時代じゃ、剣道では、立身出世はできても「お金持ち」には慣れないものね。

さて、明日の朝青龍再来日で、日本の大相撲はどうなっていくのか楽しみになってきましたよ。