書評(31)COURRiER Japon 2010年2月号

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 今月の特集は、「ツイッター、iPhone、キンドル、そして・・・次の、ITライフ」とある。ITが生活に入り込んでからかなり変わった。ITに光の部分もあれば、影の部分もある。私にとっては、無名の一市民が、メルマガ、ブログを活用して自分の意見や感想を発信できることが画期的な出来事であると思う。以前なら、自費出版するか出版社にコネがないと(新聞や、雑誌の読者欄は除く)、他人に自分の文章を読んでもらう機会がなかったのだから。紅白歌合戦に出場して話題になった、歌声おばさんのスーザン・ボイルさんの人気もYOUTUBEがなければ、ボイル(沸騰)することはなかっただろう。

 マスコミが、ITで被害を受けている面が強調されている。例えば、グーグルがニュースを無料で読めるようにしているから、迷惑だと憤っているあのルパード・マードック氏率いるニューズ・コーポレーションのように自社の新聞や雑誌は、有料で閲覧する方向で動いている。フリーライダーは許さんということか。モクモク羊のようなメルマガでニュースサイトを活用している人間にとっては、耳の痛い話しだ。

 その一方で、無料紙の存在、例えば、英国のMetro、仏の20minutes、日本のR25L25のような新聞、雑誌がこれからも収益を確保して、存在し続けて行けるかという点も気になる。

 インターネットが、テレビの視聴率を下げている原因の一つだと言う意見もあるが、かならずしもそうは思わない。一年中正月のばか騒ぎのようなバラエティー番組を垂れ流して、経費削減と称して、有名キャスターを局アナウンサーに変えたりしても、コンテンツ自体に魅力がなければ、テレビ離れが進むのが当然である。視聴者を甘く見ている点がある。

 ITを通して官僚よりも既得権益を享受しているマスコミ(他から非難されないため)が聖域なき構造改革するか、チェンジするか楽しみだ。

 アマゾンのキンドルが日本の出版業界にどのような影響をもたらすのかも楽しみな点だ。再販制度のない日本では、米国のように新書でも割り引きなんていううらやましいことは考えられない。わざわざ紙の媒体を画面で読むのなら、何らかのインセンティブが欲しいところ。書物離れが叫ばれている現状を打破する一つの策として出版社の方には、少し勉強していただいて、手ごろな値段で書籍を提供することも検討する時期かと思う。

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