アルザス地方の歴史をチェックしてみた。 | penのフランス語日記

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「虎と小鳥のフランス日記」でフランス語を学習中のpenの日記。独学です。トリュフォーの映画を字幕なしで楽しむのが目標。フランス語とフランス全般の情報を楽しくご紹介。初心者むけの文法、語彙、ディクテなどの学習法、フランス映画、フレンチポップスの話題もあり。

こんにちは。penです。

Strasbourg - 無料写真検索fotoq
photo by Fr Antunes


「今週の場所」はパリの東駅で行われていたアルザス地方のクリスマス市にちなみまして、アルザスにしました。

この地方のポイントは
1.フランスの北東部。ドイツに近い⇒ドイツ文化の影響
2.鉄をはじめ地下資源が豊富
3.フランスとドイツがこの土地をめぐって争ってきた。


場所はフランスの東でドイツの国境に近いです。北部のBas-Rhin バ=ラン県と南部の Haut-Rhin オー=ラン県で構成されています。bas はライン川の下流、Hautは上流です。



首府はバ=ラン県にあるストラスブール。オー=ラン県の中心都市はコルメールとミュルーズ

Marché de Noël à Strasbourg - 無料写真検索fotoq
photo by Erminig Gwenn


Vikidiaで歴史を読んでみました。
Alsace - Vikidia, l’encyclopédie des 8-13 ans


Une histoire parfois française, parfois allemande
ある時はフランス、またある時はドイツであった歴史

L'Alsace est une terre de peuplement germanique dès l'Antiquité.
アルザスは古代からゲルマン人が住んでいました。

View of the Valley of Munster - 無料写真検索fotoq
photo by Tambako the Jaguar


Elle a fait partie de l'empire franc de Charlemagne, puis du Saint-Empire romain germanique jusqu'à la conquête française, en plusieurs étapes, sous le règne de Louis XIV.
シャルルマーニュ(カール大帝)のフランク王国、その後フランスが征服するまで、ドイツの神聖ローマ帝国の一部でした。変遷の末、ルイ14世の支配下に入りました。

Au xixe siècle les pangermanistes la revendiquent comme devant faire partie d'un empire allemand, ce qui est réalisé au traité de Francfort, après la défaite de la France à la fin la guerre franco-allemande de 1870-1871.
19世紀に、全ドイツ主義者がアルザスはドイツ帝国の一部だと主張し、普仏戦争(1870-1871)でフランスが負けたあと、フランクフルト講和条約が結ばれドイツ領となります。

Au Fer Rouge - 無料写真検索fotoq
photo by alexbrn


Ainsi, un Alsacien né avant 1870 est né français. En 1870, il devient allemand, car l'Alsace est rattachée à l'empire allemand.
このため、1870年以前に生まれたアルザス人はフランス生まれといえますが、1870年にドイツ帝国に含まれたのでその人はドイツ人になりました。

Il redevient français à la suite de la victoire française de 1918. Un Alsacien est de nouveau allemand, de 1940 à 1944, à la suite de la défaite de la France en juin 1940.

Fin 1944, les Alsaciens redeviennent français après la libération du territoire occupé par les Allemands.
1918年(第一次世界大戦での)フランスの勝利により、フランス領になります。

1940年~1944年は1940年の6月にフランスが負けた(ナチスの侵攻)ので、またドイツ領となります。

1944年の終わりに、ドイツの占領が終わり解放されたので、またフランスとなります。

reading on the roof - 無料写真検索fotoq
photo by lanier67


ドーデという作家の「最後の授業」という有名な短編はアルザスが舞台です。普仏戦争により、アルザスがフランス領からドイツ(プロイセン)領になるため、フランス語の授業は今日が最後という話です。

先生は最後にフランス語で「フランス万歳」と黒板に書いて、この物語は終わります。

この小説だけを読むと、アルザスの人はフランス語を奪われてかわいそうというふうにとれますが、実際はアルザス語をしゃべっていたので、当時はフランス語はどちらかというと押し付けられた外国語でした。

現在のアルザスでもアルザス語のほうがよく話されているそうです。住民はフランス語とアルザス語のバイリンガルが多く、若い人ほどフランス語だけを話すそうですが、実体はどうなんでしょうか。アルザスにお住まいの方や詳しい方、教えていただけるとうれしいです。

こちらはストラスブールのスライドです。
3分6秒



最後までお付き合いありがとうございました。
二回に分けようかとも思いましたが、一気に書いてしまいました^^;
次回の「今週の場所」の記事でまたお会いしましょう。

pen