03~09年にヒマラヤ山脈やその周辺で、琵琶湖1.7個分に相当する山岳氷河の氷が毎年減少したことが、日置(へき)幸介・北海道大教授(測地学)と大学院生の松尾功二さんの分析で分かった。02年に打ち上げられた米国の人工衛星の軌道データを活用して算出した。過去40年間の現地調査で推定された年間平均減少率の2倍に上るという。ヒマラヤの山岳氷河はアジア南部の貴重な水源で、市民生活への影響が懸念される。15日付のオランダの地球惑星科学誌に発表する。【西川拓】

 氷河の面積は航空写真で分かるが、体積や重量の把握は難しい。研究チームは氷河の増減が重力を変動させることに注目。重力の影響を受ける衛星軌道の変化から、アジア中央部の氷河の重量の変化を算出し、毎年470億トンの氷河が減少していることが分かった。この量は海面を年0.13ミリ上昇させる効果がある。

 国連環境計画によると、アジア中央部の山岳氷河の面積は約11万4800平方キロで、米アラスカに次いで広い。年470億トンの減少は氷河の厚さが年平均約40センチ薄くなっていることを示す。巨大な氷床のある南極では今のところ、急激な気温上昇がなく、当面の海面上昇を左右するのは山岳氷河になっている。

 ヒマラヤの氷河を巡っては、国連の「気候変動に関する政府間パネル」が07年の報告書で、「35年ごろまでに消失する」と記載したが、後に誤りを認める問題が起きている。

 日置教授は「数十年で消滅することはないが、温暖化で融解が加速しているのではないか。海面上昇に加え、乾期に下流のガンジス川などの流量が減り、農業に深刻な被害を与える」と話す。

【関連ニュース】
【写真特集】暖かな破局 刻一刻と進む地球温暖化
【写真特集】グリーンランドの温暖化と滅びゆく犬ぞり
【写真特集】温暖化で激減 シロクマ絶滅の危機
【写真特集】温暖化により海面上昇、赤道直下の島の危機
【写真特集】奇跡のバランス地球 南極が教えてくれたこと

小沢氏会見わずか18分 疑惑説明なお曖昧 4日勾留期限 窮地か余裕か(産経新聞)
「八ツ場」中止、「胆沢」は続行…なぜ 「政治に翻弄された」住民いらだち(産経新聞)
副知事室で現金手渡し=県庁など捜索-町村会汚職・福岡県警(時事通信)
<公然わいせつ>容疑でNHK職員逮捕 警視庁(毎日新聞)
「自転車世界一周」最後の旅へ 鳥取の40歳冒険家(産経新聞)
AD