東京都江戸川区立松本小1年、岡本海渡君(7)が両親から虐待を受けて死亡した事件で、江戸川区の多田正見区長は2日、「行政、学校が虐待死を防げなかったことを猛省している」と話し、行政対応の問題点について検証し、再発防止に役立てていくことを明らかにした。

 江戸川区子ども家庭支援センターによると、センターは海渡君の歯科医から虐待を疑う電話通報を受けた昨年9月14日、複数の職員が集まって海渡君の家族状況などについて確認した。

 海渡君が通う松本小学校にも電話で状況を確認したが、学校からは「虐待は日常的に受けている様子はない」との報告を受け、国の「通報から48時間以内に本人や家族に会う」という指針は実行せず、学校側に対応を任せることにしたという。

 学校は3日後の17日、海渡君の自宅を家庭訪問し、継父で電気工の健二容疑者(31)に確認をしたところ、殴ったことを認めたため同日、センターに状況を電話報告。その後、センターは複数の職員を集めて「受理会議」を開催し、対応を協議した。

 しかし、センターは「継父がもう二度としないと約束した」という学校の説明をそのまま信じ、緊急に児童相談所が介入する必要がない「軽度事例」と判断。「地域で見守りをしていく」と結論づけ、墨田児童相談所には郵送で情報提供をするにとどめた。

 一連のセンターの対応について、児童虐待問題に詳しい明治学院大学の松原康雄教授は「歯科医からの通報があったということは画期的なことだったのに、現在得られた情報によればセンターは海渡君や両親に会わないなど直接対応しなかったとのことで、専門性が弱すぎた気がする」と指摘する。

 児童虐待予防を重点施策として掲げる世田谷区では、センター職員が判断を見誤らないために、区役所内に元児童相談所の職員らがケース相談にのる「要支援児童担当課」を起き、センターをバックアップしている。

 やはり児童虐待防止に力を入れる三鷹市では、虐待がはっきりしたときには、センターが主体になって動くルールを決めている。「学校に親へのアプローチを任せることもあるが、決して任せっきりにはしない」と担当者はいう。

 松原教授は「江戸川区は都内の先進自治体を参考に、センター職員の専門性を高め、関係機関と連携がとれる仕組みを早急に作るべきではないか」と話している。

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