マンション管理業者の社員が管理組合の積立金を横領したなどとして、国土交通省がマンション管理適正化法に基づいて業者に行政処分を科すケースが増えている。国交省は06年に管理業者の処分基準を定め対策に乗り出したが、昨年は16件に上り06年(4件)の4倍に増えた。国交省は5月施行の改正同法施行規則で管理業者が組合の印鑑を保管することを禁止するなど対策を強化しており「今まで隠れていた業者のずさんな体制が浮かび上がった」としている。【森禎行】

 マンション管理業者は、分譲マンションで住民の管理組合から委託を受け、修繕積立金の保管など管理業務を代行している。国交省によると、処分件数は04年1件▽05年2件▽06年4件▽07年6件▽08年7件--と増加が続く。内容別では、社員の横領など不正支出が目立ち、昨年は16件のうち11件を占めた。

 昨年8月に処分を受けた「小田急ビルサービス」(東京都渋谷区)が管理業務を代行していた新宿区のマンション管理組合では08年7月、約1億円の使途不明金が発覚。同社の元社員が管理組合の口座から約1100万円を着服したとして業務上横領容疑などで逮捕された。昨年6月に処分を受けた「テス」(東京都渋谷区)では、元社員による約2600万円の不正流用が発覚し、06年に次いで業務停止処分を受けた。

 横領以外にも、ずさんな金銭管理が絶えない。昨年7月に元社員が90万円を着服して処分を受けた「三菱地所藤和コミュニティ」(東京都中央区)では昨年9月にも、東京都江東区のマンションで誤徴収した清掃費数十万円を返金していなかったことが判明した。

 5月施行の改正施行規則では、管理業者は口座の印鑑やカードの保管が禁じられ、収支状況の組合への報告も義務化する。

 マンション問題に取り組むNPO法人集合住宅管理組合センターの有馬百江常務理事は「収支報告が義務化されるので、管理組合側も業者任せにせず、会計への関心を高めて業者へのチェック機能を強めることが重要だ」と指摘している。

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